閑静な住宅街やオシャレな港町、賑やかな繁華街、昔懐かしい下町、巨大なビルが並び立つオフィス街など、首都圏には様々なタイプの街が存在する。その中で、特に多くの人から「住みたい」と思われている街は、いったいどこなのだろうか?
FJネクストホールディングはこのほど、首都圏でひとり暮らしをする未婚20・30代1,600人を対象に、「住みたい街」をテーマにアンケートを実施し、その結果を発表した。
今住みたい街ランキング、「吉祥寺」が6年連続1位
未婚の単身生活者が選ぶ「今、住みたい街」は、調査開始の2018年以来6年連続で「吉祥寺」が1位となり、今年も不動の人気ぶりを見せつけた。
2位「横浜」、3位「新宿」は昨年と同じ。この二つは2019年以降、毎年2位、3位を争っている。
今回の注目は4位「東京」。21年10位から昨年6位と順位を上げてきたが、今年ついに初のトップ5入りとなり、3位の新宿には8票差に迫った。
上昇組では「中目黒」が12位→8位とトップ10入り。11位以下では「武蔵小杉」が18位→11位、「大井町」が33位→19位と大きく上昇した。一方、昨年10位だった「大宮」が16位に順位を落とした。
上位にランクインした駅は、「おしゃれ」、「憧れ」などの“イメージ”評価と、「交通アクセス」、「買い物に便利」などの“利便性”評価の二つに大別される。
トップ5を見ると、「吉祥寺」や「横浜」は、“イメージ”と“利便性”の両方が揃っていた。一方、「新宿」、「東京」、「渋谷」は“利便性”が目立った。
■ラインクインした街が評価された理由
1位「吉祥寺」……「おしゃれ」、「便利」といった理由が目立った。その他、「都心へのアクセスが良い」、「住みやすさと便利さのバランス」、「公園があり自然豊か」、「穏やかな感じがする」といったものや、「本屋が多い」といった理由もあった。
2位「横浜」……「おしゃれ」、「交通アクセスが良い」、「便利」、「何でも揃っている」といった理由が目立つ。その他「東京より住みやすそう」、「みなとみらいの夜景を楽しみたい」、「海が近い」、「街並みが好きだから」といった理由もあった。
3位「新宿」……多くの理由が「便利だから」、「交通の便が良い」、「職場の近く」、「都会だから」といったものだった。交通アクセス、職場との近さ、商業施設といった“利便性”が人気のポイントになっている。
4位「東京」……「便利」、「職場に近い」との理由がほとんどだった。他に「新幹線があるから」や、ランニングコースなのだろうか。「皇居が近い」といった理由もあった。
5位「渋谷」……「便利」、「交通の便が良い」、「施設が多い」といった理由が多く寄せられた。他に「トレンドの最先端」、「インターナショナルだから」、「常に盛り上がっていて楽しい」、「若者の街だから」といった理由もあった。
11位「武蔵小杉」……「便利」、「交通の便が良い」などの“利便性”が目立ったが、近年の再開発で大きく変化した街であることから、「開発が進んでいる」、「住みやすそう」、「街並みが良い」、「きれい」といった理由もあった。
19位「大井町」……「便利」、「交通の便が良い」、「職場の近く」、「商店街も大型スーパーもファミレス系も充実」など“利便性”が圧倒的だった。
単身者にお薦めしたい街ランキング、「横浜」が「吉祥寺」を押さえ1位
単身生活者が「単身者にお薦めしたい街」は、「横浜」が「吉祥寺」を抑え1位となり、「中野」が3位、4位は「新宿」、「東京」という結果となった。
トップ5で注目は「中野」で、「今、住みたい街」で人気の「新宿」、「東京」を上回った。
また、「中野」の他にトップ10では「高円寺」、「北千住」、「大宮」、「練馬」、10位から20位では、「赤羽」、「荻窪」、「蒲田」、「川崎」、「町田」といった街がランクインしているのが特徴的で、「今、住みたい街」とは一味違った結果となった。
上位の街がランクインした理由としては、ひとり暮らしという視点で、交通や買い物などの“利便性”に加え、家賃や物価の“安さ”というポイントも重視されているのが特徴的だった。
■ラインクインした街が評価された理由
1位「横浜」……「交通アクセスが良い」、「便利」、「おしゃれ」など、「今、住みたい街」で挙がったものと同様の理由が主だ。他に「中華街がある」、「きれいな街」、「買い物環境が充実」といった理由もあった。
2位「吉祥寺」……「交通の便が良い」、「何でも揃う」、「治安が良い」、「自然が多い」の他、「程よく都心から離れている」、「のどか」といった理由もあった。
3位「中野」……「交通、買い物、住みやすさのバランスが良い」、「安くて美味しい店が多い」の他、「家賃が安い」などコスパ(コストパフォーマンス)でも評価されているのがこの街らしいところだ。
4位「新宿」、「東京」……両方とも「交通アクセスがよい」、「便利」、「何でもある」といった理由がほとんどだった。やはり“利便性”が最大の魅力。
7位「高円寺」……「便利」、「庶民的な商店街がある」、「飲み屋が多い」、「安い店が多い」などの他、「一人でも寂しさを感じにくい」、「いろんな人がいて楽しい」、「心地よい」、「楽しそう」といったこの街の持つ気分的なイメージを挙げる人もいた。
9位「北千住」……「交通の便がよい」、「乗り入れ路線が多い」など交通アクセスの評価の他、「なんでも揃っている」、「飲み屋や買い物スポットがある」、「家賃が比較的安い」といった理由も。
10位「大宮」……「交通の便がよい」、「都内にすぐ出られる」、「商業施設等が揃っていて少し離れれば自然豊か」など、交通アクセスを主とした利便性が理由のようだ。
10位「練馬」……「スーパーや薬局などの生活に必要な施設が近くにある」、「家賃が安い」や、「静か」、「都内ながらもおだやかなイメージ」、「治安がいい」など、“環境のよさ”を挙げる人も。
12位「赤羽」……「飲み屋が多い」、「交通の便がいい」、「物価が他の区に比べて安い」。
13位「荻窪」……「交通が便利で都会すぎない」、「安くて便利」、「商店街が安そう」、「駅前が充実している」。
13位「蒲田」……「便利」、「住みやすい」、「家賃が高くない」、「飾らない雰囲気」、「遊ぶところ、食べるところ、生活必需品を買うところ何でもある」。
19位「川崎」……「便利」、「駅の周りに店がたくさんある」、「東京や横浜に出かけるのに便利」、「家賃が安い」、「暮らしやすそう」。
20位「町田」……「便利」、「交通アクセスがいい」、「都会過ぎず田舎過ぎない」、「割と何でもお店が揃っている」、「落ち着く」。
<調査概要>
調査期間:2023年10月2日~4日
調査方法:インターネットによる調査(駅名を記入)
(インターネット調査会社を通じてサンプリング・集計)
調査対象:首都圏
※在住、ひとり暮らしの未婚男女20・30代 1,600人
※1都3県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)
構成/こじへい