NTTドコモの企業内研究所であるモバイル社会研究所からペアレンタル・コントロールに関する調査レポートが発表されたので、本稿では、その内容を一部抜粋してお伝えしていく。
ペアレンタル・コントロール・サービスを小学生75%、中学生58%が利用
図1. 【小中学生】ペアレンタル・コントロール・サービスの利用状況
小中学生が自分専用のスマホを持った時、親はどのくらい管理(ペアレンタル・コントロール・サービスを利用)しているのか。
調査の結果、小学生では75%、中学生だと58%が利用していることが判明(図1)。ただし中学生の17%は契約時(初めてスマホを購入した時)には契約していたが、その後利用を中止している。
■小学生はやや増加傾向・中学生はやや減少傾向
図2. 【小中学生】ペアレンタル・コントロール・サービスの利用状況(経年変化)
ペアレンタル・コントロール・サービスの実施率を経年で見ると、小学生はやや増加、中学生はやや減少傾向にあることがわかる。(図2)。
閲覧内容のフィルタリング、8割を超える
図3. 【小中学生】ペアレンタル・コントロール・サービスの実施内容
ペアレンタル・コントロール・サービスの実施内容を図3に示した。閲覧内容のフィルタリングが学年問わず、8割を超えており、小学生が多くのサービスを利用している状況だ。
■約2割の親がペアレンタル・コントロール・サービスを設定できない
図4. 【小中学生】ペアレンタル・コントロール・サービスを親が設定できる項目
少し別の視点からペアレンタル・コントロール・サービスをチェックしてみた。図4は親がペアレンタル・コントロール・サービスの設定ができるかを調査した結果になる。
閲覧内容のフィルタリングはスマホを持たせている親の7割が実施していることがわかる。その一方、いずれのサービスも設定できない親も約2割いた。
ペアレンタル・コントロール・サービスを設定できないとサービス利用が低い傾向
図5. 【小中学生】ペアレンタル・コントロール・サービスを親が設定可否とサービス利用
何らかのペアレンタル・コントロール・サービスが設定できる親といずれの設定もできない親を比較し、ペアレンタル・コントロール・サービスの利用状況を見てみると、27ポイントの差が生じていた(図5)。
なお、18歳未満がスマホを購入した時には、原則フィルタリングサービスへの加入が義務化されている。
調査概要
調査名/「2022年親と子の調査」
調査方法/訪問留置調査
調査対象/関東1都6県・小学生及び中学生とその親
回答数/600
サンプリング/QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県の人口分布に比例して割付。
調査時期/2022年11月
関連情報
https://www.moba-ken.jp/whitepaper/
構成/清水眞希