NearMeと日の丸交通は、夜間から早朝時間帯に限定したタクシーのシェア乗りサービス「ナイトシャトル」の予約・運行を開始した。
東京6区内を乗車地とし、東京駅を中心とした半径約20km圏内をサービス提供エリアに設定
ドライバーを除いて最大9名が乗車できるタクシーにおいて、現在、タクシーの平均乗車率は約40%、乗車平均人数は1.3人(※1)となっており、タクシーが持つ輸送能力を生かし切れていない状況にある。
また、タクシー業界は現在、深刻なドライバー不足問題を抱えており、タクシードライバーの数は減少の一途を辿っており、ここ15年では約40%が減少(※1)、近年では2019年3月末時点の約27万人から2023年3月末時点で約22万人へと4年間で約20%の減少(※1)している。
さらに、東京23区・武蔵野市・三鷹市における1日あたりの配車依頼に対する完了率は約90%(※2)、時間帯によっては80%を切ることもあり、ドアツードア交通を担うタクシーの供給量が減少傾向にあることで、好きな時に好きなところに行けない、という移動の課題が生まれてきてしまっている状況にある。
その一方で、インバウンドの急回復により観光を中心に移動に対する需要が増えることが予測されるため、さらにタクシーの需給バランスが崩れてしまうことが予想される。
加えて、電車や路線バスが運行していない夜間・早朝の時間帯はタクシーが代表的な移動手段となるが、空車のタクシーを見つけることも難しく、移動がままならない“タクシー難民”が発生してしまうこともある。
今回、日の丸交通とニアミーが展開する「ナイトシャトル」は、夜間・早朝における移動の需給バランスへの対応を目的に、東京6区内(千代田区・中央区・江東区・新宿区・渋谷区・港区)を乗車地とし、東京駅を中心とした半径約20km以内を運行エリアに設定。
タクシーのシェアサービス「NearMe」を活用し、1つの車両を複数組でシェアする「ライドプーリング」によって、“タクシー難民”を減らすことを目指すとしている。
なお、本サービスは、通常のタクシー料金の最大50%の金額で移動ができるため、利用者の費用負担軽減も実現。運行事業者にとっても、1回あたりの運行距離が長くなることで生産性向上の寄与につながるほか、事前予約制とすることで運行計画を立てやすくなるだけでなく、タクシードライバーにとっても都市部と移動先の往復が少なくなることで肉体的負担の軽減にもつながることが期待できる。
※1「TAXI TODAY in 2023」よりニアミーが試算。法人のみ。
※2 日の丸交通株式会社実績(2023年11月)
サービス概要
期間:2023年12月21日(木)~
運行時間:20:00~29:59 ※事前予約制:乗車希望日時の5分前まで
利用方法:
1.ニアミーのアプリ、またはサービスサイトより希望乗車人数や希望出発時間などの必要情報を入力すると、登録したメールアドレスに予約情報の確認メールや通知が届き仮予約完了。
2.仮予約が成立した場合、事前に到着予定時刻・乗車場所などの詳細をメールで案内。
※予約には、ニアミーのユーザー登録が必要
※タクシー配車の状況によりメールでの案内が遅くなることがある
※仮予約が不成立の場合もその旨を伝える内容をメールで通知する
3.乗車時間になったら、指定の場所から乗車する。
※乗車の際には予約サイトの登録名(ニックネーム)を乗務員に伝える必要がある
運行エリア:東京駅を中心にした半径約20km以内
※出発地は6区(千代田区・中央区・江東区・新宿区・渋谷区・港区)内に限る
※乗車地から最終降車地までの運行が東京6区内となる場合は「シェア乗りサービス」は利用できない
料金:シェア乗りの人数により変動
関連情報
https://app.nearme.jp/town-shuttle/tokyo/
構成/立原尚子