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製品検証サイト「mybest」の音響担当が語る、今年注目を集めたワイヤレスイヤホンと来年のオーディオトレンド

2023.12.23

厳選したおすすめ商品を紹介するサービス「mybest(以下、マイベスト)」。すべての商品を徹底的に検証し、スコアを付けランキング化している。今回は、月間3,000万以上のユーザーがいるマイベストとのコラボ企画として、音響機器・ガジェット・PC周辺機器の担当者に、2023年に発売された人気商品を振り返りながら、来年のトレンドを伺った

本稿では、株式会社マイベスト コンテンツ部 音響機器担当 原豪士さんのお話の一部を要約、抜粋し紹介する。

*本稿はインタビューから一部の内容を要約、抜粋したものです。全内容はVoicyから聴くことができます。

株式会社マイベスト コンテンツ部 原豪士さん

オーディオ専門店「e☆イヤホン」の販売員として3年間勤務。オーダーメイドや高級機種なども含め、これまでに試聴したイヤホン・ヘッドホンは、のべ500種類を超える。また、音楽や環境に合わせて11種類のイヤホン・ヘッドホンを使い分けるほど、音には並々ならぬ情熱を持っている。その後、2023年にmybestへ入社し、豊富な知識を活かしてオーディオ機器のガイドを担当。「顧客のニーズを真摯に考えて、オーディオ機器を提案する」がモットー。

入社してからは100商品以上を検証

原さんは、イヤホン・ヘッドホン専門店「e☆イヤホン」での勤務を経て、マイベストに入社。数あるオーディオ製品の中からおすすめを紹介して、多くの方に喜んでもらえることに使命感を感じ、マイベストで数々の商品を徹底的に検証し、コンテンツを配信している。はじめに、近年のイヤホンの進化について原さんはこう話した。

「ノイズキャンセリングや外音取り込み機能など、いろいろな機能が出ている中、メーカーがいかに安く、どういう機能を入れ込むかでしのぎを削っています。毎年グレードアップしているイメージですね」(原さん)。

毎月5商品ほどを検証するという原さん。入社してからは100商品以上を検証してきたという。音質の検証では、モニターを集めあらゆる意見を収集。属人的にならないスコア付け・ランキング化を意識しているという。

「モニターさんには評価シートを用意して、低音・中音・高音・解像度・臨場感という5つの軸で評価できるようにしています。『この曲のこのふん数のここを聴くと低音がわかりやすい』というところまで落とし込んで実際に聴いてもらっています。機能性は自分たちでリサーチをして、元々ユーザーがほしいであろう機能を『こうだったら10点、こうだったら5点』とスコアを付けていきます。これらの合計点からランキングを作っています」(原さん)。

原さんは、ワイヤレスイヤホンを選ぶ際のポイントについて、次のように話す。

「普段聴いている曲が、低音中心なのか、ボーカルをちゃんと聴きたいのかなどの特徴を把握するのがおすすめです。それがわかったら、ノイキャンや複数台で接続できるマルチポイントなどの機能性を見て、最後は価格帯で決めていく感じですね。本当に迷ったら、デザインで決めてもらうことも大事だと思います」(原さん)。

原さんの2023年おすすめ商品

原さんは普段、11種類ものイヤホンを気分やシーンによって使い分けているという。そんな原さんが2023年のおすすめ商品を教えてくれた。

■SONY WF-1000XM5

最初に紹介してくれたのが、2023年9月にSONYから発売された「WF-1000XM5」。同製品は、「mybest AWARD 2023」オーディオ家電部門の最優秀商品でも、最優秀賞を受賞している。音質検証では、歴代No.1スコアをたたき出した。

「モニターの検証をやった時、特に反応が良かったのがSONYの『WF1000XM5』です。音が細かく出ることに加え、どの帯域も強調されているわけではなく、全音域どこでもキレイに鳴らし切ってくれる。『とりあえずこれを買っておけば間違いない』という音質なんです。ノイキャン性能も、SONYが今まで積み上げてきた技術をすべて出してきたなというレベルで、機能性的にも音質的にも文句のない商品ですね」(原さん)。

■SHOKZ

骨伝導技術を採用し、周囲の音を遮断することなく音楽を楽しめるイヤホンとして有名SHOKZ。その中でも原さんは、指向性スピーカー搭載モデル「OpenFit」をおすすめしてくれた。

「この商品は骨伝導ではないんですが、指向性スピーカーになっていて、自分にだけちゃんと音楽が聴こえます。音漏れもかなり少なく、オフィスなどでも使っても、他の人が気にならないレベルですね。元々SHOKZの商品は、骨伝導で周りの音が聴こえるという文脈で売れていたんですが、音質だけが弱点でした。ただ、オンイヤータイプになってから、かなり音質が改善されて、音も良く、周りの音も聞こえるので、今売れているモデルですね」(原さん)。

■Denon PerL Pro(AH-C15PL)

「音のパーソナライズ」で話題となった、Denonの「PerL Pro(AH-C15PL)」。自動で自分に合った音にチューニングしてくれる機能が秀逸だと原さんは話す。

「そのままの状態だとかなりフラットで、聴きづらいと感じてしまうと思うんですが、パーソナライズをすると音が広がり、臨場感が出ます。細かい音まで聞こえる『個人専用のイヤホン』という感じですね。アプリ上でオーラのようなものが出てくるんですが、それが人の耳のチューニングされた状態です。値は張りますが、パーソナライズの文脈で今年売れた商品ですね。耳にはめてアプリで音を聞いてくだけでパーソナライズしてくれるので、煩わしさもありません。機械に疎い人でも楽しめるイヤホンだと思いますね」(原さん)。

■Beats Studio Buds +

見た目の良さに惹かれて購入したという「Beats Studio Buds +」も、原さん一押しの商品の一つだ。

「これは音とかを気にせず、見た目で買ったものです。充電器の中身、イヤホンの中のドライバー、バッテリーもすべて見えるスケルトン仕様にそそられて買いました。ただ、音もすっきりしていて聴き疲れしないなんです。低音が下の方でしっかり鳴ってはいるんですが、他の帯域を邪魔しない。音の厚みもありますし、長時間着けていても気にならない感じも気に入っています」(原さん)。

■NOBUNAGA Labs 鶯(うぐいす)

原さんは、有線イヤホンでは、ケーブルメーカーのNOBUNAGA Labsから発売された「鶯(うぐいす)」がお気に入りだという。

「『イヤホンのケーブルを買うならこれを買っておけば間違いない』というメーカーです。そこがイヤホンを出したということで買ってみたんですが、音の作りがかなり良いですね。耳を完全に塞ぐタイプではないですが、低音から高音までちゃんと響き、かつ厚みもある。ケーブルがしなやかで使いやすいだけでなく、リケーブルができるので、ケーブルで音を変えたい時も重宝しますね。外音がある程度聴こえるので、仕事中に使っても周りの声を聞きながら、音楽を楽しめます」(原さん)。

2023年のオーディオ事情と来年のトレンド

今年はワイヤレスイヤホンの高音質化が進み、来年以降もその流れは継続していくのではないかと原さんは話す。

「今年は、ソニーやDenonなど、かなりメーカーの高音質化が進んだなという印象です。Nobleの『FoKus Prestige』は、10万円ほどするワイヤレスイヤホンですが、かなり音質にこだわっています。高価格化と高音質化が進んだのと、『ながら聴き』がどんどん流行っていたので、それは来年も引き続き進んでいくでしょう。『ながら聴きかつ高音質』のモデルが、もうちょっと価格が安くなって各メーカーから出てくるのではと思っています」(原さん)。

今年、次世代のBluetooth規格『LE Audio』が発表された。来年以降は、新規格に対応したモデルが増えてくるのではと原さんは予測する。

「まだ対応しているモデルは少ないですが、来年はかなり進むと思っています。新しいコーデック『LC3』によって、高音質かつ低遅延を実現しつつ、消費電力を抑えてくれます。対応したモデルがこれから増えてくるので、音質はワンランク上になると思いますね」(原さん)。

取材・文/久我裕紀 撮影/篠田麦也

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