YouTuberが動画の企画として行なっていたことで、いわゆる「私人逮捕」が話題となりました。
刑事訴訟法によって一定の要件下で認められている私人逮捕ですが、実際に行う際には大きなリスクを伴うことを理解しておきましょう。
本記事では私人逮捕について、刑事訴訟法上の要件や注意点などを解説します。
1. 私人逮捕とは
「私人逮捕」とは、現行犯人を検察官・検察事務官・司法警察職員(=警察官)以外の者が逮捕することです。
現行犯逮捕以外の方式の逮捕(=通常逮捕・緊急逮捕)は、検察官・検察事務官・司法警察職員のみが行うことができます。
これに対して、現行犯逮捕は誰でもできることになっているので(後述)、検察官・検察事務官・司法警察職員以外の者による「私人逮捕」が行われることがあり得ます。