積水ハウスの研究機関の住生活研究所では、暮らしにおける「幸せ」のさらなる追求のために「住めば住むほど幸せ住まい」研究として様々な調査を実施している。今回は年末年始に向けて、帰省や旅行の予定や、帰省先や自宅での年末年始の過ごし方などに関する調査を行なった。
年末年始は「自宅で過ごす」が多数派 30代は約6割が帰省
今年の年末年始の過ごし方は、全体では「自宅で過ごす」56.8%が1位、「自分の実家または義理の実家に帰省」33.8%が2位となった。
旅行に行く人は「国内旅行」が約1割、「海外旅行」は1.0%と非常に限られているようだ。
年代別では、若い世代ほど自宅で過ごす人は少なく、20代では「自宅で過ごす」は39.0%、「自分/義理の実家に帰省」が44.0%と、帰省先で過ごす人が自宅で過ごす人を上回っている。
また、「国内旅行」に行く人が全年代の中で最も多い18.0%だった。30代は「自分/義理の実家に帰省」が57.0%と、帰省する人が最も多い年代であることがわかった。
実家に帰省する人にその理由を聞いたところ、自分の実家に帰省する理由では1位が「家族や親戚と過ごしたいから」46.7%、2位が「毎年恒例になっているから」42.6%、3位が「みんなで食事をしたいから」35.4%だった。家族団らんの時間を楽しみに帰省する人が多いようだ。
一方、義理の実家に帰省する理由は、「毎年恒例になっているから」47.0%が、2位の「みんなで食事をしたいから」27.2%に大きな差をつけ最多となった。
3位の「義理の親や親戚に子ども(孫)を会わせたいから」25.8%や、5位の「子ども(孫)が祖父母やいとこに会いたがっているから」19.2%など、子どもに関連する理由も挙がっている。
また、自分の実家への帰省理由でトップだった「家族や親戚と過ごしたいから」は22.5%と、自分の実家への帰省理由とは24.2ポイントもの差があった。
■約半数が宿泊帰省、2割弱がリビングなどの共用空間に宿泊
帰省は半数ほどが日帰りで、残りの半数ほどは宿泊をしているようだ。日帰りの割合は夫側と妻側の実家で差が見られ、夫側では52.0%だった一方、妻側は9.1ポイント低い42.9%となった。妻側の実家の方が、宿泊帰省をする人が多い傾向と言えるだろう。
宿泊の日数も、妻側の実家のほうが長めの傾向で「4-5泊」する人は夫側では1.8%に対し、妻側は4.5ポイント高い6.3%となっている。
宿泊をする場合の部屋について聞いたところ、夫側の実家、妻側の実家ともに「現在は使われていない部屋」が約半数で1位だった。
2位は「元子ども部屋」が約3割と、自分がもともと使っていた部屋が帰省時のために残されている人も多いことがわかる。3位は「共用空間」が2割弱で、個室が割り当てられない人も一定数以上いた。
夫側の実家と妻側の実家を比較すると、夫側の実家は「客間」や「近くのホテルや旅館」、妻側の実家は「元子ども部屋」「普段は親が使用している部屋」の割合の高さが目立つ。
夫側の実家は比較的よそ行き感が強く、妻側の実家は普段の生活に近い空間で、より気軽に帰省の受け入れや宿泊をしている人が多いのかもしれない。