新しい宿泊スタイルを実現する「Rakuten STAY 熱海」に泊まってみた
熱海。言わずと知れた温泉で有名な静岡県の観光地である。
一時期は観光客が減少し、寂しい状況になっていたが、近年は奇跡とも言われるV字回復を果たし、かなりの賑わいを取り戻していることをご存じだろうか。
かつては会社の慰安旅行のイメージが強かったが、今は若いカップルや家族連れ、女子旅と思われる若い女性で賑わっている(週末は特に!)。
立ち並ぶお店も、老舗のお土産屋さんや飲食店だけでなく、オシャレなカフェなども目立つ。周囲にはビーチや美術館、歴史的建造物などの観光スポットが多く、海の幸をはじめグルメも充実。東京駅から新幹線で約40〜50分と関東圏からのアクセスの良さも熱海の魅力だ。
そんな熱海に2023年開業したのが「Rakuten STAY 熱海」だ。Rakuten STAY(楽天ステイ)は、楽天プロデュースの宿泊施設ブランドで、ヴィラやモーテル、一棟まるごとなど多様な施設が全国40か所以上に展開されている。実際に宿泊体験したRakuten STAY 熱海をレポートしていこう。
デザイナーズホテルにカテゴライズされそうなRakuten STAY 熱海(静岡県熱海市和田浜南町3-5)。熱海駅から徒歩19分、クルマで7分の立地。
スマホ世代に心地よい無人チェックイン
Rakuten STAYでは無人チェックインを採用している。ロビーに備え付けのタブレットに、申し込み時に送られてきた予約番号を入力、もしくはオンラインチェックイン時に発行されたQRコードを読み取らせ、住所等の個人情報を入力する。オンラインでオペレーターにつながり、分からないことなどを聞くこともできる。
チェックイン用のタブレットは多言語対応で、海外からの来訪者にもやさしい。海外に行って、チェックインで言葉が通じない不安がある日本人も多いかと思うが、そんな不安も解消されている。
実際、海外からの観光客がタブレットでスムーズにチェックイン操作できていた様子も確認できた。
そして、部屋に入るためのカギ、カードキーも、Rakuten STAYでは存在しない。カギの代わりに使われるのは4ケタの番号で、これをドアに付いているスマートロックのボタンに入力すればロックが解除される。カギを紛失する不安がないし、カギを部屋に置いたまま外に出て入れなくなる心配もなくなる。
世代によっては、対面のスタッフや物理的なカギがないことに不安を覚える人もいるだろうが、スマートフォンやタブレット操作に慣れた世代なら、こちらの方がスマートだしストレスがないのではないだろうか。
ゆったりとしたロビー。2階にも自由に使えるラウンジスペースとワークスペースが備わる。無人チェックインとはいっても、食事の提供はバーカウンターにてスタッフから受けられる。
ロビー階に設置されているバーカウンター(フリーフロー)。ここではコーヒーやジュース、アルコールなどのドリンクが自由に飲める(提供時間は17:00〜23:00/7:30〜11:00)。
ソフトドリンクだけでなく、ビールやウイスキー、ワイン、焼酎といったアルコール類もフリー。各種カクテルを自分で作ることもできる。酒好きにはたまらないサービスだ。
全室オーシャンビュー&多彩な部屋を用意
全室とも目前の相模湾が臨めるオーシャンビュー。窓も非常に大きく、ベッドに横になりながら移り変わる空の色を眺めているだけでリラックスできる。毎年10数回開催される海上花火大会は目の前で実施されるベストポジションだ。
スタンダードルームは、一般的な「ツインルーム」や「2ダブルベッドルーム」だけでなく、定員3名の「トリプルルーム」、定員6名の「バンクベッドルーム」なども用意されており、使用する人数や用途によって選択できる。
最上階(9階)はスイートルームが計3室ある。93号室は、出張シェフによるコース料理が楽しめる。
91号室、93号室には半露天バブルバスも備わる。
空気清浄機やドライヤーといった最新の家電製品が充実しているのもRakuten STAY 熱海の特徴。92号室では、脚を入れるだけで装着できるパナソニックのエアーマッサージャー『ねるまえほっとリフレEW-RA150』が無料で体験できる。歩き疲れた脚をマッサージすれば、心地よい睡眠のサポートと疲労回復につながるだろう。
『ねるまえほっとリフレEW-RA150』では、ふくらはぎから足首をマッサージする「おやすみ前」(20分)と「クイック」(10分)、足をマッサージする「ストレッチ」(10分)のコースが用意されている。足先には温感ヒーターが内蔵されており、寒い時期には特に気持ちいい。
サウナ好きも大満足の大浴場
熱海と言えばやはり温泉。Rakuten STAY 熱海の大浴場は、熱海市内5か所の源泉のお湯が使用されている。肌にやさしい弱アルカリ泉で、幅広い効能があるとされる。営業時間は15:00〜24:00/6:00〜10:00。
男湯には、サウナと水風呂、外気浴が、女湯には寝湯が備わる。
吹き抜けになっている外気浴コーナー。「ととのい」施設は万全で、サウナ好きの男性は満足できるはずだ。
温泉フロアには無料で食べられるアイスコーナー(15:00〜24:00)を完備。子どもはこれ目当てで何度もお風呂に行きたがるかもしれない(笑)。
屋上にあるルーフトップテラス。ファイヤーピットが備わるソファーやハンモックでくつろげる。夏の夜や花火のシーズンなどは特に最高だろうなぁ。
お食事は熱海名物の金目鯛を使用したサンドや海鮮丼からフレンチのコースまで幅広く用意されている(写真は「海鮮手巻きとおばんざいセット」)。無人チェックインのシンプルさと本格的な料理のギャップには驚きがある。
ペットとの旅、ワーケーションまで幅広く使える
ペットとの旅にもやさしいのがRakuten STAY 熱海の特徴。ペットも泊まれる「ペットフレンドリールーム」が4室用意され、大型犬・中型犬・小型犬が計2頭まで宿泊可能だ。クルマ酔いしてしまうワンちゃんだと、長時間のドライブは厳しいので、関東からのアクセスが便利な熱海はちょうど良い選択肢だろう。
また、2階の共用スペースはテレワークやワーケーションにも最適だ。ラウンジスペースは社員のミーティングに、個室のブースは仕事に集中しやすくウェブミーティングにも活用できる。子どもを含む家族旅行であっても、仕事との両立が可能だ。
多様なスタイルに対応しながら、余計な気を使わずスマートな宿泊を楽しめる。Rakuten STAY 熱海は現代の価値観を反映した最新スタイルの宿泊施設だと言えるだろう。
【Rakuten STAY新施設情報】豊かな自然の中に佇む施設が日光にオープン!
2023年12月15日にオープンした「Rakuten STAY VILLA 日光」。こちらは全棟戸建てのヴィラタイプ。平屋13棟、2階建てが8棟の計21棟で、うち7棟がペットOK。全室に天然温泉とサウナ、敷地内の駐車場にはEV充電施設も用意されている。
■「Rakuten STAY VILLA 日光」(栃木県日光市所野1550-6)
https://stay.rakuten.co.jp/villa/nikko/
関連情報:Rakuten STAY公式HP:https://stay.rakuten.co.jp/
取材・文/小口 覺