勤務時間外の業務上の連絡に関する意識について
■雇用者の15.1%が「部下・同僚・上司からの勤務時間外の連絡は許容できない」
勤務時間外の業務上の連絡について、どのようなものであれば許容できる人が多いのか。
雇用者(942名)に、部下・同僚・上司からの勤務時間外の連絡(業務上の連絡)について、どのような連絡を許容できるか聞いたところ、「すぐに対応が必要なことに関する連絡」(48.5%)が最も高くなりました。緊急対応が必要となるものであれば仕方がないと考える人が多いようだ。
また、「単なる報告」(34.2%)、「返信の必要がある連絡」(33.9%)が続き、「許容できるものはない」は15.1%となっている。
取引先からの勤務時間外の連絡(業務上の連絡)について、どのような連絡を許容できるか聞いたところ、「すぐに対応が必要なことに関する連絡」(42.8%)が最も高くなり、「返信の必要がある連絡」(25.4%)、「単なる報告」(22.8%)が続く。
また、「許容できるものはない」は28.1%となった。
「許容できるものはない」と回答した人の割合を、部下・同僚・上司からの勤務時間外の連絡の場合(15.1%)と比較すると、取引先からの連絡の場合(28.1%)のほうが13.0ポイント高くなっている。
■「勤務時間外に部下・同僚・上司から業務上の連絡がくるとストレスを感じる」雇用者の62.2%
続いて、勤務時間外の業務上の連絡とストレスとの関係について質問した。
雇用者(942名)に、勤務時間外に部下・同僚・上司から業務上の連絡がくるとストレスを感じるか聞いたところ、「感じる」は62.2%、「感じない」は37.8%となった。
勤務時間外に部下・同僚・上司からきた業務上の連絡の内容を確認しないと、内容が気になってストレスを感じるか聞いたところ、「感じる」は60.7%、「感じない」は39.3%。
勤務時間外に業務上の連絡がくること自体や、連絡の内容を確認しないままでいることがストレスになるケースは多いようだ。
全回答者(1,000名)に、勤務時間外に取引先から業務上の連絡がくるとストレスを感じるか聞いたところ、「感じる」は60.9%、「感じない」は39.1%となった。
勤務時間外に取引先からきた業務上の連絡の内容を確認しないと、内容が気になってストレスを感じるか聞いたところ、「感じる」は59.0%、「感じない」は41.0%だった。
■雇用者の66.7%が「勤務時間外の部下・同僚・上司からの連絡を制限する必要があると思う」
勤務時間外の業務上の連絡を制限する必要性を感じている人はどのくらいいるのか。
雇用者(942名)に、“働くこと”と“休むこと”の境界を明確にするために、勤務時間外の部下・同僚・上司からの連絡を制限する必要があると思うか聞いたところ、「思う」は66.7%、「思わない」は33.3%となった。
全回答者(1000名)に、“働くこと”と“休むこと”の境界を明確にするために、勤務時間外の取引先からの連絡を制限する必要があると思うか聞いたところ、「思う」は67.7%、「思わない」は32.3%という結果になった。
■72.6%が「〝つながらない権利〟によって勤務時間外の連絡を拒否できるのであれば、そうしたい」
全回答者(1000名)に、“つながらない権利”によって勤務時間外の連絡を拒否できるのであれば、そうしたいと思うか、「非常にそう思う」が29.2%、「ややそう思う」が43.4%で、合計した『そう思う(計)』は72.6%、「まったくそう思わない」が5.9%、「あまりそう思わない」が21.5%で、合計した『そう思わない(計)』は27.4%となった。
業種別にみると、『そう思う(計)』と回答した人の割合は、[金融業、保険業](81.8%)が最も高くなり、8割を超えている。
調査概要
調査タイトル/“つながらない権利”に関する調査2023
調査対象/ネットエイジアリサーチのモニター会員を母集団とする18歳~59歳の有職者(※)
※正社員・正職員、派遣社員・派遣職員、契約社員・嘱託職員・臨時職員、パート、アルバイト、フリーランス
調査期間/2023年9月13日~9月20日
調査方法/インターネット調査
調査地域/全国
効回答数/1000サンプル
実施機関/ネットエイジア株式会社
関連情報
https://www.jtuc-rengo.or.jp
構成/清水眞希