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教えてかなえ先生!周囲との結婚観の違いに悩む人への処方箋

2023.12.16

仕事に力を入れられる間は「結婚しない」のも選択肢

 この小見出しのとおりです。相談内容から見ると、登場人物の皆さん20代前半くらいなのでしょう。ガンガン仕事に取り組んで、たくさん失敗して、どんどん成長していく……そのすべての過程が楽しく充実感あふれる日々を過ごせる貴重な時期です。

 そのため、今は仕事を優先──つまり経済基盤をしっかりと作り上げることに注力──するために結婚願望を持たないことも全く問題ないと思います。まぁ、仕事を優先したいから結婚しないのか、それとも結婚そのものを絶対的なリスクと捉えて生涯結婚するつもりがないのか、それは私にはわかりかねますが……。一方で、相談を送ってくれたアナタのように将来のことも考えてなのかわかりませんが、結婚願望を持つことも全く問題ありません。

 ただ、個人的な見解をお話しすると、40年50年先のことも含めると結婚はリスクではなくむしろ最良のリスクヘッジだったと考えています。夫婦生活や子育て、介護など、確かにリスクと思われる場面はありますが、自分が70代や80代になった時にすぐそばで老いた自分を支えてくれるのはやはり家族なわけで、仮に一人っ子で親も死んでしまったとなった時には自分ひとりでいろいろとやっていく必要が生まれます。友人に恵まれていようとも、一緒に住んでいるわけではないので、結婚という形にはこだわる必要はないと思いますが、最低限生活を支え合うパートナーは必要となるでしょう。共働きの場合、同じ屋根の下で暮らせばある程度固定費は削減できます。またパートナーがいることで生活にメリハリも生まれるはずです。

 家庭は両者が協働して成立させるものですから、経済的なリスクに懸念を覚える場合には話し合って子供を持たない選択もあるでしょうし、介護などは結婚していなかったとしても生じるリスクですが、夫婦で協力してできるならばむしろ1人当たりのコストは低いはずです(今は支援も充実していますし、そこに頼る選択肢もあるでしょう)。

 とはいえ、結婚に関する考えは人それぞれです。したいという気持ちもしたくないという気持ちも両方尊重されるべきです。アナタは思いを馬鹿にされて苦しい思いをしたのでしょう。しかし、気にする必要はありません。アナタには結婚は「必要なもの」で、周りの人たちにとっては「必要ないもの」、ただそれだけの話です。

 私個人としては、結婚はいいものだと思います。幸せな時ばかりではないですが、ジェットコースターのように目まぐるしく乱高下する「幸と不幸」は、自分の人生に豊かな彩りを添えてくれるのではないでしょうか。

結婚願望への処方箋周りの目や発言を気にしていても仕方ない。自分の人生なのだから、当然自分自身が考えるプライオリティーを判断基準に「結婚したいかどうか」を決めていい。

犯罪学教室のかなえ先生犯罪学教室のかなえ先生
元少年院の先生で、犯罪心理学や教育犯罪学の知見からニュースなどを解説するVTuber。近著に『もしキミが、人を傷つけたなら、傷つけられたなら』。

YouTubeはコチラから

©夢乃とわ SDイラスト/紀羅わたり

※「教えてかなえ先生」は、雑誌「DIME」で好評連載中。本記事は、DIME1月号に掲載されたものです。

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