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保護者の方は経験したことのない教育なので、
「プログラミング教育を受けることで子どもにどんな効果があるの?」
と思うことでしょう。
「プログラミング教育って、他の教育となにが違うの?」
「ITの分野に進みたい人だけのものでは?」
と考える人もいらっしゃいます。
一方、小学校でのプログラミング教育に備えて、幼児期にプログラミングに触れることを進める幼児教室や幼児向け教材を増えてきました。これらを目にして、もっと詳しいことを知りたいと考えている方もいらっしゃるでしょう。
そこで、この記事では、プログラミングについて幼児をもつママ・パパのための情報サイト、小学館の幼児教室ドラキッズ『まなびドア』からご紹介します。小学館の幼児教室『ドラキッズ』が取り組むプログラミング学習についても紹介しておきます。
そもそも、プログラミングとは?
保護者の方の中には、「今さら聞けないけど、プログラミングってなに?」という方も少なくないかもしれませんね。
プログラミングとは、「何かを動かすためのプログラムを作る」作業のことです。例えば自動ドアには「人が来たらドアを開ける」とプログラミングされています。ただ、コンピュータ(機械)は自ら考えて作動することはできないので、人間がコンピュータに、動作する段取り=プログラムを順序立てて書き出すことが必要なのです。その作業を、プログラミングと呼んでいます。
それなら、コンピュータやIT分野だけで行われる作業なのか、と思うかもしれませんが、案外そうとも限りません。プログラミングという考え方は日常生活のなかにもあふれています。
例えば、カレーを作る時、材料を用意する、適当な大きさに切る、鍋をコンロにかける、炒める、煮る、味付けをする、お皿に盛り付ける、といった一連の動作を順序だて考えることもプログラミングです。お子さまが幼稚園に登園するために、着替え、歯磨き、朝食をとるなどの準備を順序だてて、お子さまに伝えるのも広い意味ではプログラミングのひとつともいえるでしょう。
プログラミングの考え方は、ITに限ったことではなく、私たちの日常生活に大きく関わっていることだと捉えられますね。
文部科学省が考える「プログラミング教育」とは?
文部科学省は、小学校でのプログラミング教育の目的として、「プログラミング的思考を養うこと」を掲げています。では、プログラミング的思考とはどんなものなのでしょうか?
『小学校プログラミング教育の手引』では、以下のように定義しています。
情報技術を効果的に活用しながら、論理的・創造的に思考し課題を発見・解決していくために、「プログラミング的思考」が必要であり、そうした「プログラミング的思考」は、将来どのような進路を選択しどのような職業に就くとしても、普遍的に求められる力
自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号をどのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力
ものごとの仕組みを理解したり、順序立てて考えて問題を解決したりできる「プログラミング的思考」は、今後の学校生活はもちろん、社会生活で求められる普遍的なものといえるでしょう。
今ドキの習い事「プログラミング学習」とは?
義務教育で小学校から取り組むプログラミング教育なので、幼児期から習っておくと有利と考える方もいらっしゃるでしょう。
ただ、義務教育でのプログラミング学習はあくまでも「プログラミング的思考」を養うこと主としているのでいきなりプログラミング言語を学ぶということでもありません。
まずは、ものごとに対して順序立てて考えたり、気になることや疑問に思ったことに向き合ったりする機会を持つことから始めることを優先してよいでしょう。
一つの例として、小学館の幼児教室『ドラキッズ』での取り組みをご紹介します。
小学館の幼児教室『ドラキッズ』では、Class3(3~4歳クラス)からプログラミング学習を行っています。
まずはお子さまがプログラミングに興味を持つようなきっかけ作りから始め、楽しみながら学べる内容になっています。
講師は、子どもたちが理解できるように、やさしい言葉に置き換えて、プログラミングについて伝えることを心がけています。例えば、「自動ドアってどうして勝手に開いたり、閉じたりするのかな?それは、コンピュータがドアに開く、閉じる、の動作をお願いしているからなんだよ」というように、子どもたちの身近にあるもので説明します。コンピュータが行う動作への命令も、「コンピュータにお願いする」とやさしい言葉に置き換えています。
実際のブロックを組み立てることでプログラミングのイメージを広げ、iPadのアプリの中のブロックをプログラミングしていきます。計画を立てる力やものごとを順序立てて考える力、問題を発見して改善し、解決に導く力などを遊びながら身につけていきます。
また、自分の考えたプログラミングを発表したり、お友だちのプログラミングと比べたり、相談したりする中で、コミュニケーション能力も養われます。
紹介した小学館の幼児教室『ドラキッズ』では、プログラミング学習を通して考える力や先を見通す力、論理力、想像からの創造力、生み出す力など人生で必要なさまざまな力を高めていく、こと、小学校で養う「プログラミング的思考」をまず身につけることを優先して考えています。
プログラミング学習は、普段のお子さまの行動や性格にも変化をもたらすようです。消極的なお子さまが自信を持つようになった、「できない」を言わずやり遂げるようになった、「どうして?」「なぜ?」と感じたことを自分で調べるようになった、目標に向かって自分で順序立てて計画的に頑張ることができるようになった、といったケースも見られるようですよ。
この記事のまとめ
プログラミング教育と聞くと、ITに強くなるためのものではないかと考えがちですが、そうではないということをこの記事でおわかりいただけたと思います。2020年度から小学校で必修となっているプログラミング教育で目的にしているのも、論理的に考える力や課題を発見し、解決していく力、解決する際に必要となる発想力、また自分の考えを人に伝えたり、他の人の考えに耳を傾けたりするコミュニケ−ション力などさまざまな力の育成です。
まずは楽しみながら、順序立てて考える力や試行錯誤しながらものごとを解決する力などを育むプログラミング的思考を身につけることが大切。また、お友だちと一緒にプログラミング学習に取り組むことを通して、コミュニケーション力を高めていきましょう。幼児期には、プログラミング的思考を身につけるところからプログラミングに親しんでおいて、小学校入学後の授業に移行できる準備をしておくといいですね。
※小学館の幼児教室ドラキッズは、未来に役立つ5つの力を楽しく学んで楽しく身につける満1歳からの幼児教室です。
※本記事は小学館の幼児教室ドラキッズ『まなびドア』にて掲載されて記事を再構成したものです。
出典:https://dora-kids.shopro.co.jp/manabi-door/2022/03/post-34.html
プログラミング脳を育てる!99×99までの2桁かけ算が簡単に暗算できる小学生向けドリルが話題
「VUCA」というビジネス用語がある。変動性、不確実性、複雑性、曖昧性を指す英単語の頭文字をとった造語で、AIなどの社会実装によってビジネス環境が大きく変化していることを示す。この予測困難な社会の到来を見据えて2020年3月、文部科学省は学習指導要領「生きる力」を公示。これを機に、中学受験算数の難化が囁かれるようになった。
中学受験は、受験者数が増加傾向にあるなど、競争激化の渦中にあるもののひとつだ。そして高まる受験熱は、新たなトレンドを生んだ。2ケタ同士のかけ算で使える、暗算ドリルが続々登場しているのだ。
そんな数ある暗算ドリルのなかで大きな話題を呼んでいるのが、12月8日に発売された小学生向けの暗算ドリル『小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル』(小学館)である。
『小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル』
岩波邦明・著
定価1200円(税込み)
『小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル』では、この本で初出となる「あゆみ算」を扱っている。
「あゆみ算」とは、最先端のAIを学ぶ現役スタンフォード生でもある岩波邦明医師が独自に考案した画期的な暗算法のこと。
東京大学医学部在学中に開発・出版し、累計発行部数66万部のベストセラーを誇る『岩波メソッド ゴースト暗算』から、およそ12年の歳月を経て開発した最新メソッドなのだ。
最新メソッド「あゆみ算」では、脳のワーキングメモリに着目している。計算する際に頭の中で扱う数字の数を減らすことで、2ケタ×2ケタの暗算を簡便化。筆算よりも速くかつ正確に2ケタ同士のかけ算が暗算できるだけでなく、「最短の工程で暗算できるから、誰でも簡単にマスターできる」「問題を解くたびに情報処理能力(プログラミング脳)がグングン育つ」など、さまざまなメリットがあるという。
どうして岩波医師は新たな暗算メソッドを開発したのか? そのきっかけは、スタンフォード大の大学院コースで最先端のAIを学ぶ中で「AI開発に数学が不可欠」という確信を得たことにあると話す。
今回から3回にわけて『小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル』の著者・岩波邦明医師のインタビューをお届けする。
スタンフォード大学で医療用AIの開発に挑む
岩波邦明さん/医師・現役スタンフォード生。1987年生まれ。東京大学医学部卒。在学中に暗算法「岩波メソッド ゴースト暗算」を開発。著書は66万部を超えるベストセラーに。
――岩波先生は現在、スタンフォード大学でAIの勉強をしています。医師でありながらAIを学ぶ理由をお聞かせください。
2022年11月、オープンAI社が生成AIのChatGPTを公開し、世界中に衝撃を与えました。私も衝撃を受けたひとりで、大きな衝撃を受けたと同時に、生成AIの世界に興味が湧いたのです。
翌年2月頃からプログラム言語やAIの勉強を始め、現在はスタンフォード生として大学院コースを受講しています。
――最新のAIについて勉強するなかで、気づきがあったそうですね。
はい。生成AIは100%数学でできていると言っても過言ではない。そんな確信を得ました。高校数学の分野でいうと、微分や確率、ベクトルですね。数学が生成AI開発の根幹部を支えているのです。
「数学を勉強しても将来、何の役にも立たない」という言葉をよく聞きますが、数学は世界の最前線を切り開くために必須な知識だと改めて気づきました。
――「生成AIが数学でできている」とはどういうことでしょうか?
例えば、ChatGPTはどうやって回答を導き出すのでしょうか。
「今日の天気は?」という質問に、天気に対応する言葉群から答えを選んでいると考える人は多いと思いますが、実際は違います。
確かに昔はそのようなプログラムだったこともあります。しかし現在の生成AIは、数式によって確率的に最も正しい〝らしい〞ものを選んでいるのです。
開発のステージでは、この回答の精度を向上させるために、微分を用いて数十億、多いときには数千億ものパラメーターを調整しているのです。この調整によって、いわゆるAIの賢さが決まります。
――数式で導き出すということは生成AIに学習させる段階で、数字で学習させるのでしょうか?
そのとおりです。生成AIのひとつであるChatGPTは〝言語〞ではなく言語を〝数字〞に置き換えてデータを蓄積します。そのおかげで生成AIは、それぞれの言語モデルを習得させる必要がなくなります。ChatGPTが英語だけでなく日本語やほかの言語でも高い性
能を発揮できるのは、それが理由のひとつだと考えられます。
――先生はAIを勉強した先に、どのようなビジョンを思い描いているのでしょうか?
医療用の生成AIを開発したいと思っています。
例えば、医療画像を生成するAIです。X線写真を学習させた画像生成AIがあれば診療、研究、教育など多分野で活用できるようになるでしょう。自閉症の人たちをサポートする対話型AIの開発も考えています。ジョブインタビュー(就職面接)の練習やアドバイスをしてくれるAIがあれば、自閉症の方々の生活を大きく助けることができるでしょうし、そういった医師という仕事に直結する生成AIの開発ができればと、精進しています。(続く)
本記事特別企画「ラッキーあゆみ算(1)」の解き方を著者が動画で解説!
2023年12月8日発売された『小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル』(小学館)では、2ケタ同士のかけ算全8100パターンに対応する新しい暗算法「あゆみ算」ほか、6つの暗算法「ラッキーあゆみ算」を収録している。
そこで本書で紹介している「ラッキーあゆみ算」のひとつ〝11×11から19×19までの2ケタ同士のかけ算〟の暗算法をおよそ1分で解説してもらった。