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先輩ママから「1歳頃の人見知りは、子育てをしていたら通る道だから」「新しい場所に行くと、動かなくなることもあるよ」と言われ、理解していたつもりでも、実際に我が子の人見知りや場所見知りが始まると、心配になってしまうものです。
「他のお友だちと比べて、人見知りが激しいかも?」「どうして、急に大号泣するの?」と悩んでいる保護者の方もいることでしょう。
この記事では、1歳児がなぜ人見知りをするのか、理解を深めるための基礎的な情報とその対応方法について、幼児をもつママ・パパのための情報サイト、小学館の幼児教室ドラキッズ『まなびドア』からご紹介します。お子さまの人見知りを乗り越えるヒントにしてください。
※記事内では、人見知り・場所見知りをまとめて人見知りと表記している箇所があります。
1歳児の人見知りの基礎情報
■いつ?どれぐらい?人見知りの時期
人見知りや場所見知りはある日突然始まるということが多いようです。また、始まる時期は子どもによっても違います。人の顔がわかるようになる生後3~4ヶ月頃から人見知りになるお子さまもいれば、1歳の誕生日を迎えてからのお子さまもいます。人見知りをすることなく2歳になるお子さまもいます。
終了する時期も一人ひとり異なり、「人見知りしなくなった」とホッとしていたら、ぶり返すお子さまも。
個人差が大きいものだと考えられているので、お子さまらしい成長の過程だととらえて付き合っていきましょう。
■なぜ?人見知りの理由
その理由として考えられているのが、脳の発達です。人の顔や場所を認識し、記憶するようになるので、いつも一緒に過ごす保護者や家の中には安心感を持つようになります。その一方、初めて会う人や場所は安心かどうかわからないので警戒します。
このような心の動きが、泣いたり、嫌がったり、怖がったりという形で表に出てくるんですね。
最近の研究では、「知らない人だから怖い」「慣れない場所だから嫌だ」という不安と、「知りたい」「気になる」という好奇心の間で感情が行ったり来たりして、泣く・嫌がるなどの人見知りとなって出ることもわかってきました。もし、お子さまが泣き叫んでも、「泣いているのは、興味を持っているから」と前向きに捉えましょう。
また、保護者の方が初めて会う人や訪れる場所に緊張や不安を持っていたら、お子さまにもそれが伝わり、人見知りや場所見知りをしてしまうということもあるようです。
■どんなことをする?人見知りの行動
人見知りの子どもの代表的な行動をいくつか紹介していきます。「これって人見知り?」「場所見知りってどんな行動をするの?」と思っている保護者の方は、ぜひ参考にしてください。
●大泣きする
保護者(主にママ)の方以外の人が抱っこしようとしたり、話しかけたりすると泣き出します。また、初めて訪れた場所やあまり行き慣れていない場所で過ごすことを嫌がったりします。
●動かず、固まる
保護者以外の方と会うと、動かなくなってしまいます。一定の距離を保ち、近づこうとしません。初めて訪れた場所でも保護者の方のそばから離れず、動きません。
●目をそらす
あまり親しくない人や初めて会う人と目を合わせようとしません。じっとうつむいていたり、目を合わせないように保護者の方の背中に隠れたりすることもあります。
人見知りや場所見知りの表れ方は、個人差があり、紹介した行動以外にも、例えば男性が苦手、メガネをかけている人が苦手、などということもあるようです。
人見知りの乗り越え方
人見知りや場所見知りは、お子さまが成長している証で、そのうちおさまると言われています。
いろいろな人に会ったり、お出かけしたりする機会が増え、お子さま自身が言葉を使ってお話することもできるようになることで、初めての人や場所への不安がやわらいでいくようです。
そう言われても、今、人見知りや場所見知りに悩む保護者の方は、現状を少しでも改善したい気持ちになってしまいますよね。
ここからは、人見知りを乗り越えるためにおすすめの方法を紹介していきます。
■注目しすぎず、そっと見守る
小さい子どもや赤ちゃんを見ると、大人はついつい構いたくなってしまいますが、人見知りの子どもはそのような態度を嫌がります。顔を覗き込んで目を合わせようとすると、不安が増しますので、お子さまに注目しすぎず、そっと見守ることを心がけてください。
祖父母など久しぶりに会う場合は、事前に「人見知りの時期なので、あまり注目しすぎないでくださいね。子どもが慣れるまで、待ってあげてください」と伝えておくようにしましょう。
保護者の方が周囲の人と楽しそうに話している様子や訪れた場所でリラックスした雰囲気で過ごしているのを見ると、お子さまの方から輪の中に入ってくることもあるでしょう。
■人慣れ・場所慣れさせる
家庭内では保護者の方と二人きりで過ごしている時間が長いお子さまは、たくさん人がいるということを理解できていません。また、家庭の他にどんな場所があるのかも知りません。
公園など人が大勢いる場所に連れて行って、「人はたくさんいる」ということを認識できるようにしましょう。ただし、いきなり、大勢の子どもが遊んでいる場所に行くと、びっくりしてしまい、場所見知りになってしまう可能性もあります。最初は周辺を散歩して帰るだけにする、人が少ない時間帯に行く、など徐々に慣れていくようにすると良いですよ。
人や場所に慣れさせたいと思う一方、最近ではコロナ禍などの影響で大勢の人が集まる場所に行くのは少し気が進まない場合もありますよね。そのような場合は、オンラインで人に会うことを試してみてはいかがでしょうか?オンラインなら、遠く離れて暮らす祖父母とも気軽にコミュニケーションができます。
また、さまざまな場所を撮影した動画などを見て、外にはいろいろな場所があり、たくさんの人が暮らしていることを知ってもらうのもひとつのアイデアです。「お外には楽しそうなところがあるね!今度一緒に行ってみようね」などとお話して、親子での楽しみにするのも良いですね。
■気持ちを落ち着かせる
子どものために良いと思って、子どもが集まる場所に行ったのにお子さまが大声で泣き出した、他の子は楽しそうに遊んでいるのに・・・、といたたまれない気持ちになってしまった保護者の方もいらっしゃると思います。泣き止ませようとしたり、周りの目が気になったり、保護者の方自身が焦ってしまうこともあるでしょう。焦る気持ちをお子さまが敏感に感じ取って、不安になってしまっている可能性もあります。
まずは、保護者の方が気持ちを切り替えてくださいね。大らかな気持ちでやさしく声かけをして、お子さまの不安がなくなるのを待ちましょう。保護者の方がその場を楽しんでいるとわかると、お子さまも自然に慣れていきますよ。
■幼児教室で人と場所に慣れる
同じ年頃の親子が集まる幼児教室に参加するのも人見知りや場所見知りの克服を後押しします。
小学館の幼児教室『ドラキッズ』の1歳児クラスには、お子さまの人見知りや場所見知りに悩み、通い始めた親子もたくさんいらっしゃいます。
クラスを担当する講師は、1歳児の人見知りについて熟知しています。特にお子さまは「初めての場所」「初めての集団生活」「初めて会う人たち」に向き合うことになりますから慣れるまでは時間がかかるものと考え、接していくようにしています。また、保護者の方が育児を前向きに捉えられるようなバックアップもしています。
この記事のまとめ
1歳頃に始まる人見知り・場所見知りは、脳が発達して起こることがわかりました。ただし、始まる時期も起こす行動も子どもによって異なるものです。
人見知り・場所見知りは突然始まるので、保護者の方も最初は戸惑うかもしれませんが、「人見知りが始まったということは成長のしるし」と気持ちを落ち着かせて、お子さまに寄り添ってくださいね。
また、たくさんの人に会う、知らない場所に出かけるなど、家で二人きりで過ごす以外の時間を持つのも人見知りをやわらげる方法のひとつです。習いごとなど定期的なお出かけを検討してみてもよいかもしれません。
※小学館の幼児教室ドラキッズは、未来に役立つ5つの力を楽しく学んで楽しく身につける満1歳からの幼児教室です。
※本記事は小学館の幼児教室ドラキッズ『まなびドア』にて掲載されて記事を再構成したものです。
出典:https://dora-kids.shopro.co.jp/manabi-door/2021/10/1-2.html
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【著者プロフィール】
佐藤ねじ
1982年生まれ。プランナー/クリエイティブディレクター。面白法人カヤックを独立後、2016年ブルーパドルを設立。WEB・アプリ・商品やお店などの企画とデザインを行う。主な仕事に「ボードゲームホテル」「隠れ節目祝いby よなよなエール」「アルトタスカル」「不思議な宿」「佐久市リモート市役所」「小1起業家」「劣化するWEB」など。著書に『超ノート術』(日経BP)がある。
佐藤蕗
1982年生まれ。手づくりおもちゃ作家。建築設計事務所勤務を経て、第1子の出産を機にフリーランスに。育児をしながら作っていたおもちゃが反響を呼び、デザイナーやイラストレーターとしての活動のかたわら造形作家として、現在は雑誌や新聞、WEBなどで作品を発表している。著書に『ひらめいた! 遊びのレシピ ふきさんのアイデアおもちゃ大百科』(偕成社)など。