ローンのことを考えると、なるべく安く建てたい一軒家。では、東京・神奈川・埼玉・千葉からなる首都圏における新築戸建価格の相場は今、いくらなのだろうか?
不動産情報サービスのアットホームはこのほど、2023年10月の首都圏における「新築戸建」の価格動向を発表した。
本調査は、アットホームの不動産情報ネットワークで消費者向けに登録・公開された新築戸建の価格動向について、アットホームラボに調査・分析を委託したものだ。
首都圏8エリアの平均価格(前年同月比・指数の推移)
首都圏全体の平均価格の前月比は3カ月連続で下落した。
エリア別の前月比では横浜市・川崎市が3カ月連続、千葉県他が5カ月連続で下落した。また、前同月比は神奈川県他が36カ月ぶり、千葉県西部が45カ月ぶりに前同月割れとなるなど4エリアが前同月を下回り、首都圏全体で価格の伸びの鈍化、または下落傾向が見られる。
■東京都(23区/都下)
23区の平均価格は6,717万円で前月比は横ばいとなった。なお、前同月比は-0.4%と2カ月連続で下落しているが、これは平均価格を下回る5,000万円台以下の物件の占める割合が合計で前同月より+2.0ポイントと増加し、7,000万円以上の割合が合計で-0.3ポイントと減少したことが要因となっている。
都下の平均価格は4,749万円で前月比-0.5%と2カ月連続で下落した。一方、前同月比は+0.2%と上昇しているが、これは平均価格を超える5,000万円台以上の物件の占める割合が合計で前同月より+3.1ポイントと増加したことが要因となっている。なお、上昇幅は9カ月連続の縮小となった。
■神奈川県(横浜市・川崎市/他)
横浜市・川崎市の平均価格は5,264万円で前月比-0.4%と3カ月連続で下落した。一方、前同月比は+1.6%と上昇しているが、これは平均価格を超える6,000万円以上の割合が+1.7ポイントと増加したことが要因となっている。
神奈川県他の平均価格は3,990万円で前月比+0.3%と上昇した。一方、前同月比は-0.9%と下落し、36カ月ぶりの前同月割れとなった。
■埼玉県(さいたま市/他)
さいたま市の平均価格は4,388万円で前月比-0.5%と3カ月ぶりに下落した。また、前同月比は-0.2%と下落しているが、これは平均価格を下回る3,000万円台以下の物件の占める割合が合計で前同月より+2.2ポイントと増加したことが要因となっている。埼玉県他の平均価格は3,681万円で前月比は横ばいとなった。なお、前同月比は+2.2%と上昇し、前同月超えは42カ月連続となっている。
■千葉県(西部/他)
西部の平均価格は4,163万円で前月比+0.3%と3カ月ぶりに上昇した。一方、前同月比は-0.3%と下落しているが、これは平均価格を下回る2,000万円台以下の物件の占める割合が合計で前同月より+1.7ポイントと増加したことが要因となっている。
なお、同エリアが前同月割れとなるのは45カ月ぶり。千葉県他の平均価格は3,218万円で前月比-0.3%と5カ月連続で下落した。一方、前同月比は+2.1%と上昇し、前同月超えは24カ月連続となっている。
<調査概要>
不動産情報サービスのアットホーム株式会社(本社:東京都大田区代表取締役社長:鶴森康史)の不動産情報ネットワークで消費者向けに登録・公開された新築戸建の価格動向について、アットホームラボ株式会社(東京都千代田区代表取締役社長:大武義隆)に調査・分析を委託し、アットホームが公表するもの。
◆対象エリア
東京都(23区/都下)、神奈川県(横浜市・川崎市/他)、埼玉県(さいたま市/他)、千葉県(西部※/他)
※千葉県西部:柏市、松戸市、流山市、我孫子市、市川市、浦安市、習志野市、船橋市
◆対象データ
不動産情報サイトアットホームで消費者向けに登録・公開された新築戸建(所有権のみ・重複物件はユニーク化)
◆定義
本調査では、上記対象データの「1戸あたりの登録価格(売り希望価格)」を「価格」と表記している。
出典元:アットホーム調べ
構成/こじへい