大手家電量販店の多くはナショナルブランドの商品が中心だが、じわじわと新興ブランドが存在感を増しているようだ。真相を確かめるべく、ビックカメラ有楽町店へ向かった!
どの商品を並べるかで店の個性が発揮できる
知名度がそれほど高くないブランドだが、コンセプトやデザインがおもしろい。そんな〝シン・家電ブランド〟の商品が大手家電量販店でも目につくようになっている。その傾向についてビックカメラの広報担当者はこう解説してくれた。
「いわゆる日本の大手メーカーの家電で他店との差別化を図るのは難しく、どうしても価格競争になってしまいます。しかし新興ブランドの製品の場合、どんな商品を店頭に並べるかという点で、他店との違いをアピールすることが可能になります。そのメリットはとても大きいのです」
中高年齢層はまだまだ国産メーカーへの信頼度が高いが、いわゆるZ世代はその傾向には当てはまらないという。
「彼らが重視するのは機能性よりも〝自分に必要かどうか〟。そもそも彼らのマストアイテムであるスマートフォンのトップシェアは『iPhone』です。その影響もあって日本メーカーに優位性はありませんし、スマートフォンでも最近は機能面で様々なニーズに応えてくれる新興ブランドのラインアップが充実しています。こちらも注目ですね」
自分に必要な機能が備わっていればブランドは関係なく、デザイン性が高ければさらにいい。彼らが重視するのは今それを持っていることで〝テンションが上がる〟感情だ。
ただひとつ注意したいのはサポート体制。日本の大手メーカーではメーカー保証やカスタマーサービスがきちんと整っているが、外資系のメーカーや新興ブランドはその点、脆弱なケースもある。
「外資系の場合は日本法人があると、いざという時も気軽に問い合わせることができます。また家電量販店で購入していただければ店独自の保証も利用できるので、うまく活用してほしいですね」
単独の売り場を持つブランドも!
ロボット掃除機=『ルンバ』という認識を持つ人が多い現状で存在感を発揮するエコバックス。売り場でも単独のデモスペースを設置。
店内の目立つ位置に鎮座!
目につきやすいエスカレーター横には、店側イチ押しの商品が陳列される。美容家電があるフロアでは「Shark BEAUTY」のドライヤーが!
ビックカメラで存在感を示す注目のシン・家電ブランド
キッチン家電
デザインを重視したい人におすすめ
●récolte(レコルト) ●Toffy(トフィー) ●BRUNO(ブルーノ) ●Cuisinart(クイジナート) ●abien(アビエン) ●Vitantonio(ビタントニオ)など
リーズナブルな価格帯で個性が出しやすいキッチン家電は、新規参入がしやすいジャンルといわれる。新興ブランドならではの個性派デザインも魅力だ。
生活家電
中国ブランドの勢いに注目です
●ECOVACS(エコバックス) ●Dreame(ドリーミー) ●BLUETTI(ブルーティ)
●EcoFlow(エコフロー)など
水拭きもできるロボット掃除機「エコバックス」とコスパのいいポータブル電源「ブルーティ」。じわじわ注目を集める両ブランドはいずれも中国勢だ。
美容家電
人気は風量重視のドライヤーです
●KINUJO(キヌージョ) ●Shark BEAUTY(シャークビューティ) ●FESTINO(フェスティノ)
●FOREO(フォレオ)など
SNSから人気に火がついた美容家電ブランド「KINUJO」のドライヤーは風量の強さが魅力。「Shark BEAUTY」はコードレス掃除機でおなじみ「Shark」の新美容ブランドだ。
テレビ売り場にも異変あり!
新興メーカーと呼ぶにはすでにメジャー化した感はあるが、大手ナショナルブランドを脅かす存在として注目の黒物系〝シン・家電ブランド〟が「TCL」や「ハイセンス」。テレビ売り場でも存在感を増しており、今後の伸長がさらに期待される。
取材・文/高山 惠
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