都会のドライバーで、冬、スタッドレスタイヤに履き替えるのをためらう人もいるはずだ。どうせ、雪なんか降らないだろう。雪国へのドライブもしないし。履き替えた夏タイヤの置き場にも困る・・・。しかし、過去にもあるように、都会に大雪が降る可能性もあり、TVニュースで、都会のクルマが突然の降雪で立ち往生するシーンを見たこともあるだろう。朝、クルマで出掛け、雪など降る気配などないのに、夜、帰宅時に気が付いたら雪が降り出していて、路面は真っ白・・・なんという不測の事態もないとは言えない。
乗用車用の布製タイヤチェーン「スノーソックス」とは?
そんなとき、クルマに常備しておくと安心なのが、スノーソックスと呼ばれる布製タイヤチューンだ。日本に今冬、初上陸し、カー用品メーカーのセイワから発売された乗用車用の布製タイヤチェーン「スノーソックス」は、チェーン規制適合品で、ABS、EPS装着車にも対応した、欧州でも定評あるフランスの繊維メーカー、JOUBERT(ジュベルト)製。
「スノーソックス」の名称のように、タイヤにソックスを履かせるようにかぶせるだけの布製タイヤチェーンは金属チェーン、プラスチックやゴムでできた非金属チェーンのような最高速度、雪道での走破性の高さは期待できないものの、緊急用としての雪道でのグリップ性能、初めてでも簡単に取り付けられる装着の簡便さ、そして軽くてコンパクトに収納でき、トランクルームやラゲッジルームに常備してもまったくジャマにならない、廉価で手に入る、などのメリットを持っている。
布製で雪道を安全に走れるの?と思いがちだが、この「スノーソックス」の場合、雪の水分を吸い取りつつ、タイヤの回転による遠心力で水分を排出する・・・というメカニズムで、スノーソックスが路面に張り付き、グリップを生み出してくれるというわけだ。
スノーソックスと呼ばれる布製タイヤチェーンは数多く存在するが、この「スノーソックス」は両側が抜けている筒抜けタイプであるのが特徴。つまり、スノーソックスタイプの一部にある片面が覆われたタイプと違い、ホイール内部に雪が溜まらない構造となっている。
適合サイズも幅広く、12インチから20インチまでのタイヤに対応(GT-A、GT-0~GT7、GT-A~GT-Dまでの全12サイズを用意)。しかも、愛車のタイヤサイズが225/45R17の場合、GT-6という品番になり、ひとつで14インチから19インチまでの、合計22サイズのタイヤサイズに対応。例えば、225/45R17サイズのタイヤを履くクルマから、225/40R18サイズのタイヤを履くクルマに乗り換えたとしても、そのまま使えることになる。伸縮性のある編み物のポリエステル製だからこそ可能になる汎用性と言っていい。