(3)ルートは標高で選ぶ
冬の間のツーリングは標高が低い場所、特に太平洋や瀬戸内海沿いの温暖なエリアがおすすめです。
一般的にツーリングの人気スポットといえば、峠道や山の上からの絶景スポット。
しかし、標高が100m上がるごとに気温は0.6度下がると言われているため、ふもとと山頂では気温がまったく異なります。例えば標高1,000mの山の上では、ふもとよりも単純計算で6度も気温が低いのです。
また標高が高い場所では風が強いことが多く、体感温度がさらに下がってツーリングを楽しむ余裕がなくなってしまうかもしれません。
その点太平洋や瀬戸内海沿いの地域は標高が低く、気候も比較的温暖です。寒い季節は海岸線を辿ったり、島をめぐったりしてみるのはいかがでしょうか?
(4)体温を守るには防風が大事
冬のツーリングに大切なのは、ライダーの服装選び。アウターウェアで風を防ぎ、ミドル・インナーウェアで保温しましょう。
特に重要なのは、アウターの生地やファスナー、袖、裾からのすきま風を防ぐこと。バタつかずに身体にピッタリとフィットさせることもポイントです。
これら点において、バイク専用メーカーのウィンタージャケットは非常に優れています。すきま風が少ないだけでなく、生地の丈夫さ・体の動かしやすさ・プロテクターがある点なども、他業種メーカー品と比較して断然優れています。
またバイク用ジャケットの中には、冬用であってもベンチレーションが付いている製品もあります。暑くなってしまった時は風を取り込み、汗をかかないよう簡単に身体をクールダウンできますよ。
(5)冬は早めに帰宅しよう
冬のツーリングでは「ちょっと早いかな?」というぐらいの時刻から帰路につき、17時ごろの帰宅を目指すのがおすすめです。
冬の間の日照時間は最短で9時間45分。いったん日が暮れ始めると一気に空が暗くなってしまいます。
陽が落ちると視界が悪くなるだけでなく、気温や体感温度が一気に下がって身体がこわばってしまい、思うように車体を操作できなくなります。
また暗くなると野生動物(鹿やイノシシなど)の動きが活発になります。急に道路に飛び出してきた動物との接触事故は、特にバイクにとっては致命傷にもなり得るのです。
無理をせず楽しいツーリングを!
バイクは天気や気温、路面状況などの影響を受けやすい乗り物。午前中に「大丈夫」と思って出かけたら、午後に天候が悪化して帰れなくこともあります。
冬の間は特に、ツーリングへ出かける前に天気予報を要チェック。気温が低い時や雪の予報が出ている場合は中止するなど、臨機応変な対応も時には大切です。
せっかくの楽しいバイクライフ、無理をせずに安全第一で過ごしてくださいね!
文/高木はるか
アウトドア系ライター。つよく、しぶとく、たくましくをモットーにバイクとキャンプしてます。 愛車はversys650、クロスカブ110、スーパーカブ90。
高木はるかの記事は下記のサイトから
https://riding-camping-haruka.com
編集/inox.