パナソニック補聴器は、「聞こえの進化で人とつながる」をコンセプトとする耳かけ型補聴器「R5シリーズ」を発売した。
テレビやスマホ、タブレットなどと直接つながるので、動画や音楽をより良い音で楽しめる!
日本補聴器工業会の調査によると、国内の補聴器の普及率はわずか15.2%と、欧米の普及率と比べても十分とは言えない状況だ。補聴器を使用しない理由のなかには、「騒音下では役に立たない」が26%、「恥ずかしい」が25%、「形やデザインがよくない」が16%という結果が含まれている。
また、所有している補聴器の聞き取り状況に関する不満として、劇場やコンサートホールなどの大きな会場が35%、テレビ鑑賞が26%、映画館、電話がそれぞれ25%となっている。(出典:一般社団法人 日本補聴器工業会 JapanTrak 2022)
こうした背景を踏まえて開発されたのが、「R5シリーズ」。今後、劇場や電車など公共施設での活用が期待されるBluetoothの新規格「LE Audio」に対応している点が特徴で、スマホやタブレットと補聴器が直接つながるので、動画や音楽はもちろん電話もよりクリアな音声で楽しむことが可能。また、新開発の専用テレビアダプターを使うことで、「LE Audio」に準拠していないテレビとも接続ができる。
さらに、今後、劇場などの各種ホールやスタジアム、空港や駅など、さまざまな公共施設が「LE Audio」に対応した際には、自宅だけでなく街でも音源と無線でつながり、よりクリアな音声が期待できるというわけだ。
もちろん、使いやすさも追求しており、非接触充電式のため補聴器から小さな電池を出し入れする必要がなく、補聴器を充電ケースに置くだけで簡単に充電することが可能。
電池持続時間は、イヤホンユニットがミドル(M)の場合では、補聴動作が約36時間、「LE Audio」によるテレビ視聴が約12時間、イヤホンユニットがハイパワー(HP)の場合では、補聴動作が約30時間、「LE Audio」によるテレビ視聴が約10時間となる。
また、使用しない理由にもなっていた形やデザインについても、身に着けるアイテムとしてより心地よい装着感を目指した「やさしいカタチ」をベースに、髪色や肌なじみが良い色やファッショナブルな色を用意。スモーキーブラック、アッシュブラウン、サンドベージュ、ペールラベンダー、リッチボルドー、アズールブルーの6色で展開する。
このほか、装用感を向上させるハウリング抑制機能(ICA方式)や、騒音下での聞き心地を改善する突発音抑制機能(ISS方式)を搭載し、はっきりしない単語をより聞き取りやすくする独自のダイコティック補聴技術も採用。
音量調節機能や補聴器を紛失した際に補聴器との通信が途絶えた場所を地図上に表示する機能を備えたスマホ用のアプリケーションも用意する。
ラインナップは20chモデルの「WH-R57」、16chモデルの「WH-R55」、12chモデルの「WH-R53」の3機種。価格は「WH-R57」が両耳898,000円/片耳498,000円、「WH-R53」が両耳698,000円/片耳398,000円、「WH-R53」が両耳498,000円/片耳328,000円(いずれも非課税)。なお、上記価格は、補聴器、リモコン、充電ケース、テレビアダプター(WH-R53を除く)のセット価格となる。
製品情報
https://panasonic.jp/hochouki/products/R5/
構成/立原尚子