近年、デジタル決済の重要性が高まってきている。特にコロナウイルスのパンデミックが世界を襲った2020年以降、非接触の取引が一般的になり、キャッシュレス決済の需要が急増した。
経済産業省のデータによると※1、日本のキャッシュレス決済比率は現在約30%程度。これは、他の先進国と比較するとまだ低い水準であり、国民の生活スタイルや消費行動の変化、さらには国際競争力の観点からも、その向上が望まれている。
※1 経済産業省 「キャッシュレス更なる普及促進に向けた方向性」
政府は、2025年までにこの比率を40%に引き上げることを目標としており、その達成のために、消費者へのインセンティブ提供や、事業者向けのサポート強化など、戦略的な取り組みを行っている。
では、クレジットカードを持ちはじめる大学生の所有率は、どの程度で推移しているのだろうか。
ペンマークは、大学生向け学習管理SNS「Penmark」を利用している現役大学生を対象に「Z世代のクレジットカード利用に関わる実態調査」を実施した。
Z世代の現役大学生のクレジットカードの所持率は約80%で増加傾向
Z世代のクレジットカード所持率は76.7%となった。同社が2022年に実施したZ世代23万人を対象としたアンケート※2においてクレジットカードの所持率は、約70%となっており、本調査と比較すると約6ポイントの増加している。
※2 一般社団法人日本クレジット協会「大学生に対するクレジットカードに関するアンケート(令和元年度)」
また、日本クレジット協会の調査によれば、2019年度の大学生のクレジットカード所持率は67%で、2022年は約3ポイント、2023年は約13ポイントの増加が見られた。
日本政府は2018年4月の「キャッシュレスビジョン」公表以降、キャッシュレス決済の普及を目的とした取り組みを積極的に推進している。
特に、コロナ禍で現金利用に対する不安が高まったことを受け、学生層におけるキャッシュレス決済の普及が顕著になっている。
2022年度からは高校の家庭科で金融教育が導入され、キャッシュレス決済についての教育も行われていることから、今後キャッシュレス決済がさらに浸透することが予想される。
クレジットカードの用途について、次のようなコメントが得られた。
・決済方法は現金、QR決済、クレジットカードの3つを使い分けている。5,000円以内はQR決済、5,001円以上は還元率が高いクレジットカードを利用している。オンラインショッピングやライブのチケットの購入など(東京理科大学・3年生)
・コンビニや実店舗での支払いに使用している(慶應義塾大学・4年生)
調査概要
調査対象:「Penmark 公式LINEアカウント」を利用中の学生
対象エリア:日本全国
調査期間:2023年9月11日~9月15日
調査方法:LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査
有効回答数:516人
出典元
https://corp.penmark.jp/news/20231017
構成/Ara