洋服を購入する際に見聞きする「身幅」という言葉。しかし、正確な意味を知らない人も意外に少なくない。 そこで本記事では、「身幅」の正しい意味や特徴を詳しく解説する。最後に紹介する英語表現も、この機会にぜひチェックしておこう。
身幅とは?
まずは、「身幅」の読み方や意味、「肩幅」や「着丈」との違いを確認していこう。
■読み方と意味
「身幅」の読み方は「みはば」。意味は以下の3つがある。
1.洋服の両脇の付け根から直線に測った長さ
2.他者に対する面目
3.刀剣の横幅
なお、洋服における身幅は、サイズを表す指標の一つ。漢字で「身巾」と表記される場合もある。洋服の横の長さを把握するのに役立ち、体格に合わせて仕立て直すことも可能だ。
■「肩幅」や「着丈」との違い
「肩幅」は、両肩の付け根の部分を結んだ長さを指す。寸法は「ヌード寸法」と「製品寸法」の2種類で、ボトムスや下着などに用いられることが多い。
一方で「着丈」は、バックネックポイントから裾までの長さを指す。洋服の種類により着丈の長さは異なり、カットソーの場合は、リブ下から裾の先端までが着丈となる。
■使用シーンと例文
「身幅」は、洋服のサイズを表すほか、他者に対して面目が立たない状況下などで使われる。
【洋服の着用感を説明する時】
「このスポーツウェアは、身幅にゆとりがあるため動きやすい」
「購入したセーターは少し身幅が狭いので、ダイエットしてから着ようと思う」
【肩身が狭いと感じている時】
「禁煙エリアが増えたため、喫煙者は身幅が狭い」
「仕事で些細なミスがあり、上司を怒らせてしまった。今は社内で身幅が狭いと感じている」
身幅のサイズ表記
身幅は、洋服のデザインや生地の特性によって長さが異なる。ここでは例として、商品サイズ(仕上がり寸法)の一例を紹介する。身幅のサイズ表記は以下の通り。
・XS/50cm
・S/53cm
・M/56cm
・L/59cm
・XL/63cm
・XXL/67cm
・3XL/71cm
・4XL/75cm
また、同じサイズ表記であっても、ビッグシルエットやオーバーサイズの洋服は身幅が広く作られている。ゆったりとした着用感を求める場合は、自分の肩幅+5cm以上を選ぶと良いだろう。
身幅を英語で言うと?
最後に、身幅と似た意味を持つ英語表現をいくつか紹介する。
■body width
“body width”は、洋服における身幅を表す言葉。英単語の“width”は「織物などの単位となる幅」という意味を持つ形容詞だ。海外では一般的に、洋服のサイズを表記する際に用いることが多い。
【例文】
“Can you tailor the body width of this shirt?”
(このワイシャツの身幅を調整してもらえますか?)
“I bought a hoodie from an international shopping site. But I couldn’t wear it because of its narrow body width.”
(海外の通販サイトでパーカーを購入した。しかし、身幅が狭いので着れなかった)
“There is a difference in body width size between the U.S. and Japan.”
(アメリカと日本では身幅のサイズに違いがある)
■feel inferior
日本語の身幅には「他者や世間に対する面目が立たない状況」という意味が含まれるが、英語には同様の意味を持つ慣用句やことわざが存在しない。そのため、他者に引け目を感じ肩身が狭い状況を表す際には、同様のニュアンスで使われる“feel inferior”を用いるのが良いだろう。
【例文】
“I went back to my parents’ house, but I always feel inferior to my brother because he always compares me to him.”
(実家に帰省したが、いつも兄と比べられるので引け目を感じている)
“I can’t help but feel inferior, but I still want to win over my competitors.”
(引け目を感じても仕方ないが、それでもライバルに勝ちたい)
“I feel inferior to my colleagues. Because he does his job perfectly.”
(私は同僚に引け目を感じている。なぜなら、彼は仕事を完璧にこなすからだ)
文/編集部