7月のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでのデビュー以来、ヒョンデのIONIQ 5 Nは電気自動車のパフォーマンスにおいて、あらゆる先入観を覆してきた。
「ドリフトできるEVを運転するのは初めて!」と、Hyundai Nブランドが制作したインプレッションムービーで語ったのは、世界的に有名な日本人レーシングドライバーであり、「ドリフトキング」の異名をもつ土屋圭市“DK”氏。
「一番驚いたのは俊敏性です。ドライビングがとても楽しく、“遊び心のあるクルマを作っているんだな”と。Hyundai Motorに対する印象が変わりました」とコメントしている。
また、IONIQ 5 Nを初期の段階で試乗したドライバーは、日常の運転における実用性とエキサイティングなサーキットでの走行性能をシームレスに融合させた点を高く評価し、エンジンサウンドやドライバー・エンゲージメントなどモータースポーツ由来の特徴を電気自動車(EV)の運転体験 にもたらしている点を賞賛している。
そして、多くの海外メディアにはIONIQ 5 N誕生の地、霊岩(ヨンアム)にあるコリア・インターナショナル・サーキットでこのクルマを体験する機会が設けられている。
IONIQ 5 Nが、高性能EV領域における驚くべきマイルストーンであることは間違いない。Hyundai Nブランド初の高性能EVは、Hyundai Motor Groupの電動化グローバル・モジュラー・プラットフォーム(E-GMP)に加え、Hyundai Nのモータースポーツで培われた技術を電動化した「ローリングラボ(Rolling Lab)」プロジェクトを通じて磨きあげたテクノロジーを活用している。
新型車は「Corner Rascal」、「Racetrack Capability」、「Everyday Sportscar」からなる3つの柱を通じて、Nパフォーマンスの本質を体現。最先端テクノロジーを駆使することでサーキット走行をも可能にする、ドライバー中心で運転が楽しい高性能EVの新時代を切り拓くことになる。
デュアルモーターAWDとWRCにインスパイアされたハンドリングが支える「Corner Rascal」の実力
IONIQ 5 Nは、印象的なCorner Rascal機能により、ドライビングを新たなレベルに引き上げる。ボディ構造はもちろん、ステアリングやペダルシステムの強化により、IONIQ 5 Nはスリリングなドライビング体験を求めるドライバーにとって、ダイナミックかつ魅力的なクルマに仕上がっている。
N R-MDPSシステムにより強化されたステアリングコラムは、正確なコントロール性能を提供。ステアリングコラムの剛性が高まったことで、ステアリングレスポンスとそのフィードバックを向上させている。
N R-MDPSシステムは、より高いステアリング・ギア比と強化されたトルクフィードバックによってファインチューンされており、ダイレクトかつドライバーが対話をしやすいステアリングフィールを実現する。
さらにボディ構造には、溶接ポイントが42ヵ所追加され、接着剤の使用量も増してボディ剛性が高められている。電気モーターとバッテリーのマウントは、より強靭な電気モーターのトルクに耐えられるよう強化され、フロントおよびとリアのサブフレームには横方向の剛性を高め優れたハンドリングを提供する。
このほか、電気モーターのトルクに耐えられるよう、WRCマシンにインスパイアされたドライブアクスルを前後に組み込まれている。
さらにNペダル・ソフトウェアは、ターンイン時の挙動とスロットル感度を向上させ、内燃エンジン(ICE)に近い特性を模倣しながら、応答性の高いハンドリングを重視している。
Nドリフトオプティマイザーは、リアルタイム制御によってドリフトアングルを維持し、トルクキック・ドリフト機能は、クラッチキック動作をシミュレートして即座にドリフトを開始。Nトルク・ディストリビューション・システムは、フロントとリアのトルク配分を11段階で調整でき、コーナリング性能を最適化する。
そしてリアアクスルの電子制御リミテッドスリップディファレンシャル(e-LSD)は、コーナリング性能、アジリティ、コントロール性を高める。
またIONIQ 5 N は 21 インチの鍛造アルミホイールを履き、バネ下重量を軽減し全体的なパフォーマンスを向上させている。さらにホイールセンサーを追加、サスペンションダンパーを大型化、専用チューニングを施し、アップグレードしたことで電子制御サスペンションのトータルでの性能を引き上げ、快適かつダイナミックな乗り心地を実現している。