博報堂の社内プロジェクトで「女性の幸せを起点に、すべての人が生きやすい“ニュートラルな社会”づくり」をビジョンに掲げて活動する「博報堂キャリジョ研プラス」は、11月19日の「国際男性デー」を機に「ジェンダーバイアスに関する生活者意識調査」を実施。
回答結果をグラフと図表にまとめて発表した。
「男らしい」/「女らしい」イメージや性格について
男女全体において「男らしさ」と特に結びつくイメージ・性格は「強い・タフである」「頼りになる」「勇敢である」、「女らしさ」と特に結びつくイメージ・性格は「優しい」「周囲に気遣いができる」「見た目に気をつかう」と、両者の傾向に大きな違いが見られた。
一方で、自分がなりたいイメージ・性格を聞いたところ、男女ともに「男らしさ」「女らしさ」と結びつく項目にあてはまらないものも上位にあがった。
「男らしさ」/「女らしさ」に対するスタンス
「個人的に男らしくありたい/女らしくありたい」(グラフ薄色)と思うのは年代問わず6割前後である一方、「男性は男らしくあるべき/女性は女らしくあるべき」(グラフ濃色)と思うのは若年層が低い。
若年層は性別にもとづく「らしさ」について、個人的な意向はあるが周囲に押し付ける意識が低いという傾向が見られる。
■「男らしく/女らしくあるべき」という考えでイヤな思いをした人の割合
「男らしく/女らしくあるべきという考え方によって嫌な思いや体験をしたことがある」のは、男女ともに3割。特に20代・30代は4割弱と比較的高くなっている。
20代・30代において、性別にもとづく「らしさ」の押し付けに対して窮屈さを感じていることが推察できる。
■「男らしさ」や「女らしさ」にもとづく役割について具体的に困ること
性別にもとづく「らしさ」によってイヤな経験をした人に、具体的にイヤな経験をした場面についてきいたところ、全体的に女性の方が高い結果となった。女性で高いのは「日ごろの所作や言葉遣い」「家事・育児」「結婚・家庭」、男性で高いのは「日ごろの所作や言葉遣い」「仕事」「恋愛・パートナーシップ」となった。
またイヤな経験の具体的な内容を自由回答できいたところ、主に男性では強くいなければならない・経済力を期待される、女性では家事や育児をしなければならない・愛嬌の良さや見た目の管理をしなければならない、などの回答が多く見られた。