初心者キャンパーの強い味方!タイガー魔法瓶が「新聞紙で焚く炊飯器」を開発
日本人は「米を炊く」という行為に、並々ならぬ情熱を費やす民族である。
筆者自身、炊飯用の土鍋の記事を手掛けたことがあるが、とにかく炊飯の話になると誰かが「そろそろ終わりにしませんか?」と指摘してくれない限り議論が終わらない。米を主食にする国は日本だけではないのに、なぜ日本人は炊飯にこれだけのエネルギーを注いでいるのか?
正直、筆者の頭ではいくら考えてもその理由が分からない。が、筆者のその悩みをよそに大手生活家電メーカーから新しい炊飯釜が新発売されている。
何と、新聞紙の直火で米を炊く釜だ。
タイガー魔法瓶の直火釜
タイガー魔法瓶という会社名を知らない日本人は、めったにいないはずだ。
筆者の自宅の電気炊飯器も、タイガー魔法瓶の製品である。我々日本人にとって、この会社は「唯一無二の親友」と言ってもいいだろう。日頃の食生活の裏側に、必ずタイガー魔法瓶の製品がある。
そんな会社が電気炊飯器ではない、直火で炊く炊飯釜を開発したと聞いたのは9月のこと。
しかも、その製品は新聞紙を燃料にするという。商品名は『魔法のかまどごはん』。タイガー魔法瓶の社内公募制度で選抜されたものという説明を、筆者は事前に受けた。
時代の最先端を行く生活家電メーカーが、なぜ直火釜を?
「電気炊飯器というのは、他の製品に比べてどうしてもスペアである補修用部品が余ってしまいます」
そう語るのは、タイガー魔法瓶魔法のかまどごはんプロジェクトリーダーの村田勝則氏。
タイガー魔法瓶では、製品の製造打ち切りから10年間補修用部品を用意する。電気炊飯器の場合は10年後までの部品の需要を予測して生産するのだが、それを切らしてしまわないよう目方を多めにする。
スペアの部品に事欠かないことは、消費者にとってはいいことである。ところが、そのためにどうしても廃棄部品が発生してしまう。
「私は当初、品質管理の部門にいました。その後はアフターサービスの部門に異動になり、この問題に直面しました」