「オルカン」とは、三菱UFJが運用する「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の略で、個人投資家の間で人気を集めている。
投資ブロガーが選ぶランキングで1位
オルカンとは、三菱UFJアセットマネジメント(旧三菱UFJ国際投信)が運用する「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」とう投資信託だ。現在どれだけ投資信託の残高があるかを表す純資産総額では、2023年10月末時点で1兆5,006億円と第3位、資金流入額では826億円と第2位となっている。9月末時点でも1兆4,677億円と第3位、資金流入額で763億円と第2位だ。また、「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year2022」「#Twitter Fund Of the Year2022」では第1位に輝き、SNSでも大人気の商品である。
オルカンは、つみたてNISA、(一般)NISAでの投資が可能で、2024年から始まる新NISAでもつみたて投資枠、成長投資枠で投資可能だ。
つみたてNISAでは、最大毎月3.3万円まで積立投資可能であったが、2024年の新NISAのつみたて投資枠では毎月10万円まで積立可能となる。
オルカンとはどんな商品?
オルカンの魅力は以下の3つだ。
(1) 低コスト
(2) 世界に分散投資
(3) 運用資産残高の大きさ
オルカンの一番の魅力は、低コストだ。具体的には、購入手数料、売却手数料が無料で、保有期間中にかかる信託報酬が非常に低い。つみたてNISAで投資できる投資信託は、そもそも買付手数料と売却手数料が無料である投資信託でなければならないため、この点は当たり前かもしれないが、保有期間中の手数料は商品毎に異なる。
信託報酬は、日々差し引かれる手数料で、毎日の基準価額から▲1円というような形で引かれる。もし、昨日と相場が同じであれば、その信託報酬分基準価額は下がる。
投資信託を長期で積立て、5~10年というような長い期間で運用する場合、日々かかる手数料が高ければ運用成績が悪くなってしまう。
オルカンは三菱UFJアセットマネジメントが運用する投資信託のうち、eMAXIS Slimシリーズと呼ばれているもので、業界最低水準の信託報酬を目指し続けるシリーズだ。低コスト実現のため、購入前に確認する交付目論見書は電子交付のみ(紙での交付がない)としたり、購入できるのは基本ネット証券等のネット上の取引に限定していたりしている。
そもそも、つみたてNISA対象の投資信託は長期運用に適した信託報酬が低い投資信託に限られているため、つみたてNISAの投資対象なら信託報酬は低いが、その中でもオルカンの信託報酬は特に低い。
オルカンの2つ目の魅力は、世界市場に分散投資していることだ。新興国も含めた世界の株式市場に分散投資しているため、世界市場の成長を自分の資産形成に取り込むことができる。
また、3つ目として運用資産残高が日本でも第3位と人気で、投資している人も多いことから、安心感があり情報も入手しやすいだろう。