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Suica対応のAndroidスマートウォッチ「Galaxy Watch6」と「Google Pixel Watch 2」買うならどっち?

2023.11.23

健康管理機能、ワークアウトモードはひと通り完備! 弱点はバッテリー持ち?

ここまで決済サービスに重点を置いて紹介してきましたが、スマートウォッチとして重要な基本機能に、健康管理機能やワークアウトモードがあります。こちらもそれぞれチェックしてみましょう。

Galaxy Watch6は、心拍数、血中酸素レベル、ストレス値の継続的な計測や睡眠トラッキング、体組成測定といった機能を搭載。一方で、Pixel Watch 2では心拍数や皮膚温、血中酸素濃度、睡眠モニタリングなどが利用できます。

ワークアウトモードとしては、Galaxy Watch6が90種類以上、Pixel Watch 2もランニングやサイクリングといったメジャースポーツにしっかりと対応しています。いずれも、ワークアウトの自動検出機能も搭載されているため、特別な操作をしなくても、歩いた時間や距離を正確に計測できるのが魅力的でした。

なお、Galaxy Watch6は各種設定を「Galaxy Wearable」アプリ、Pixel Watch 2は「Watch」アプリにて行いますが、収集した健康データやワークアウトの記録は、Galaxy Watch 6が「Samsung Health」アプリ、Pixel Watch 2が「Fitbit」アプリから確認します。

Samsung Healthアプリ

Fitbitアプリ

アプリに応じて利用できる機能が違うのは当然ではありますが、スマートウォッチの設定から記録の管理まで、1つのアプリでできてほしいというのが正直な願望です。

もう一点、Galaxy Watch6とPixel Watch 2を使っていて不満に感じるのが、バッテリーの持続時間です。Galaxy Watch6は常時点灯ディスプレイがオフで40時間、オンで30時間の連続駆動に対応。Pixel Watch 2は常時表示ディスプレイオンで24時間の連続駆動ができます。

実働時間としてはおおむね公表通りの印象で、Galaxy Watch6のほうがやや駆動時間は長くなります。とはいえ、両モデルともに、基本的には毎日の充電が必要となるため、出張や旅行の際には、専用の充電器を持つ必要があるのが難点。多機能な分、消費電力が多くなるのはある程度仕方ないものの、利便性を欠くのは間違いありません。こちらはApple Watchシリーズにも同様の指摘ができますが、ほかのスマートフォンメーカーからは、1週間程度バッテリーが持続するスマートウォッチも登場しているだけに、改善してほしいポイントと感じています。

また、Pixel Watch 2は充電器に突起が付いた形状になっており、一方向でしかセットできません。充電器にしっかりとセットできてないことも多く、やや使いにくい印象。前モデルから充電速度が上がっているとはいえ、個人的にはどの角度でもセットできる充電器に戻してほしいです。

回転ベゼルのGalaxy Watch6と触覚式リューズのPixel Watch 2

ディスプレイサイズは、Galaxy Watch6が40mmと44mm、Pixel Watch 2が41mmとなります。ちなみに、Galaxy Watch6 Classicは43mmと47mmの2サイズ展開。いずれのモデルも、円形のディスプレイを採用しています。Apple Watchシリーズに代表されるスクエア型のディスプレイは、四隅まで文字を表示できることから、通知の確認がしやすいといったメリットがあるのに対し、円形のディスプレイはより時計らしいデザインが楽しめるといえるでしょう。

Pixel Watch 2(左)とGalaxy Watch6の40mmモデル(右)

2製品で大きく違うのが、画面スクロールの方法。Galaxy Watch6は、歴代モデルから搭載されている、画面の縁をなぞってスクロールができる回転ベゼルを採用。Pixel Watch 2は、本体側面に搭載されている触覚式リューズを回すことでスクロールします。慣れもあるので、どちらの操作性が優れているかは明言できないものの、物理的にコントロールできるデジタルクラウンのほうが、操作の失敗が少ない印象。ただし、物理ボタンは故障の心配も大きくなるので、ここは良し悪しといえます。

デジタル式の回転ベゼルを搭載したGalaxy Watch6(左)と物理的な回転ベゼルを搭載したGalaxy Watch6 Classic(右)

Pixel Watch 2は側面のリューズを回転させてスクロールする

着実に進化するAndroidスマートウォッチ! 買うならいつがベスト?

Galaxy Watch6とPixel Watch 2を実際に試しながら比較してきました。Galaxy Watch6としては、シリーズ初のFeliCa搭載で、モバイルSuicaに対応したのが大きなアップデートポイント。Pixel Watch 2は前モデルからFeliCaを搭載している分、進化幅は少なく感じますが、バッテリー持続時間や充電速度などが進化しています。

先にも触れた通り、Apple WatchシリーズがQRコード決済アプリに対応しているため、完全に肩を並べたとはいえないものの、2モデルともにモバイルSuicaが利用できることから、ようやくAndroidスマートウォッチも、Apple Watchシリーズと真っ向勝負できるレベルになってきたという印象。

専用アプリの仕様や、バッテリー持続時間など、まだまだかゆいところに手が〝届ききっていない〟箇所も見られますが、いずれも慣れればそこまで気にならなくなる部分かもしれません。

また、本記事では細かく言及していないものの、通知が手元で確認できる、健康管理やワークアウトの記録が手軽に行えるという意味で、スマートウォッチはかなり便利なデバイスです。Galaxy Watch6、Pixel Watch 2ともに、決済サービスが使える分、Androidユーザーにおすすめなのはもちろん、iPhoneからAndroidスマートフォンへの乗り換えを、スマートウォッチ基準でためらっているという人に、ぜひチェックしてほしいデバイスです。

取材・文/佐藤文彦

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