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NVIDIAが自動車メーカーのデジタル化を加速するMicrosoft Azure上のOmniverse Cloudサービスを発表

2023.11.20

中核となる製品やビジネス プロセス全体のデジタル化を統合

自動車メーカーは、製品ライフサイクルのあらゆる段階を変革し、主に物理的で手作業によるプロセスを、ソフトウェア主導でAIを活用したデジタル システムへと進化させている。

そんなコスト削減とリードタイムの短縮を支援するため、NVIDIAはOmniverse Cloud上の仮想工場と自律走行車 (AV) の2つの新しいシミュレーション エンジンを発表した。

Omniverse Cloudは、産業デジタル化向けのアプリケーションを開発、展開するためのPlatform as a Service (PaaS) であり、Microsoft Azure上でホストされている。

このワンストップ サービスにより、世界中の自動車メーカーは、中核となる製品やビジネス プロセス全体のデジタル化を統合することが可能になる。

これにより、企業はより迅速な生産と効率的なオペレーションを実現。市場投入までの時間を短縮することで、持続可能なイニシアチブを強化できる。

デザイン、エンジニアリング、製造の各チームにとって、デジタル化は作業を合理化し、かつては主に手作業だった業務工程をコンセプトやスタイリング、AV 開発、テスト、検証、工場計画のための効率的なシステムに変えていく。

仮想工場シミュレーション エンジン

まずOmniverse Cloud仮想工場シミュレーション エンジンは、カスタマイズ可能な開発者向けのアプリケーションとサービスの集まりであり、工場計画チームが大規模な産業データセットを接続してリアルタイムで連携、ナビゲート、レビューすることを可能にする。

3Dデータで作業する設計チームは、仮想工場を組み立て、その作業を何千人ものプランナーと共有することができる。

プランナーは、軽量デバイスから完全な忠実度の工場データセットを表示し、アノテーションを付け、更新することが可能だ。

Omniverse Cloud上で仮想工場をシミュレーションすることにより、自動車メーカーは、スループットと生産品質を向上させることができる一方、建設が始まってから変更を加えることになる何年もの労力と何百万ドルもの費用を節約することができる。

Omniverse Cloud上では、建築、機械、電気、配管、工場ラインのライフサイクル全体をサポートする Autodesk Factory Planning や、Siemens の NX、Process Simulate、Teamcenter Visualizationソフトウェア、JTファイル フォーマットなど、既存のソフトウェア アプリケーション間の相互運用性を構築できる。

そして2D デバイスや拡張現実を介したライブの仮想工場レビューにより、ナレッジとデータをリアルタイムに共有できる。

欧州の大手自動車メーカー向けの大手 IT ソリューション プロバイダーである T-Systems は、顧客が Omniverse Cloudで展開できるカスタムの仮想工場アプリケーションを構築して、展開している。

さらにNVIDIA Service Delivery Partner プログラムのエリート メンバーであるSoftserve は、この Omniverse Cloudエンジン上で、工場設計、生産計画、制御を含むカスタム工場のシミュレーション、およびビジュアラーゼーション ソリューションも開発している。

AV シミュレーション エンジン

そしてAV シミュレーション エンジンは、物理ベースのセンサー シミュレーションを提供するサービスであり、AV やロボティクスの開発者がクローズド ループの仮想環境で自律システムを実行できるようにするものだ。

次世代のAVアーキテクチャは、パーセプション、プランニング、制御を含む車両スタックのレイヤーを組み合わせた、大規模で統一されたAIモデルに基づいて構築されている。

このような新しいアーキテクチャは、開発への統合的なアプローチを必要とする。

従来のアーキテクチャでは、開発者はこれらのレイヤーをそれぞれ別のモデルで管理していたため、独立してトレーニングやテストを行なうことができた。

例えば、車両のプランニングと制御システムの開発には、シミュレーションを使用できる。このシステムは、シーン内のオブジェクトに関する基本的な情報 (周囲の車両の速度や距離など) のみを必要とする一方で、パーセプション ネットワークは、記録されたセンサー データに基づいてトレーニングおよびテストすることができる。

しかし、高度な統合 AV アーキテクチャを開発するためにシミュレーションを使用するには、入力としてセンサーデータが必要だ。

シミュレータが効果を発揮するためには、カメラ、レーダー、ライダーなどの車両センサーを忠実にシミュレーションできなければならない。

この課題に対処するため、NVIDIAはDRIVE SimとIsaac Simで使用されている最先端のセンサー シミュレーション パイプラインを Microsoft Azure上のOmniverse Cloudに導入。

Omniverse Cloud センサー シミュレーションは、カメラ、レーダー、ライダー、その他各種センサーの高忠実度で物理ベースのシミュレーションをAVやロボティクスのワークフローに提供する。

自社開発またはサードパーティ提供の既存のシミュレーション アプリケーションに、Omniverse Cloudアプリケーション プログラミング インターフェースを介して接続して、ワークフローに統合することができる。

デジタル化への早道

工場シミュレーション エンジンは現在、NVIDIA OVXシステムと完全に管理され Omniverseソフトウェア、リファレンス アプリケーション、およびワークフローへのアクセスを提供するAzure Marketplaceを通じて、Omniverse Cloudエンタープライズ プライベート オファーにより顧客に提供されている。センサー シミュレーション エンジンは近日公開の予定だ。

企業は、新しく最適化されたAzure仮想マシン上にOmniverse Enterpriseを展開することもできる。

関連情報(英文)
https://blogs.nvidia.com/blog/omniverse-cloud-services-microsoft-azure/

構成/清水眞希

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