気温15℃・湿度40%を下回ると免疫低下、「注意が必要」と約7割が回答
冬になり気温15℃・湿度40% を下回ると、風邪症状などを伴う軽度な病気、感染症に罹患する確率が上がると言われることについて(※)、注意レベルを尋ねたところ「注意したほうがいい」と回答した人は約7割(68.3%)という結果になった。
日頃から自身の「免疫のケア」を意識しているかという質問では、62.5%の医療従事者が「よく意識している・意識している」と回答しており、寒くなる時期の免疫対策の重要性が推察できる。
※[出典]J.Natl.Inst.Public Health, 48(4): 1999
■自身で行なう免疫のケアは、睡眠不足やストレス対策など生活習慣改善が上位に
また、「食事、栄養による『免疫のケア』は大切だと思うか」と聞いたところ、約9割(87.8%)の人が食事、栄養による「免疫のケア」の重要性を認識しているという結果となった(「とても大切だと思う」34.5%、「大切だと思う」53.3%)。
「食事、栄養からの『免疫のケア』について有効だと思うものを全て教えてください」という質問では、「日常の食事で全体のバランス良くまかなう」が最も高く(59.3%)次いで、「ヨーグルトなど発酵食品のなかでも乳酸菌を摂る」が続いた(56.2%)。
その他、タンパク質、発酵食品、ビタミンの数値も高い傾向になりました。今年は例年以上に日頃の食生活に気を配ることが有効だと考えられる。
現役医師が解説!自分で免疫をケアするポイント
監修 イシハラクリニック副院長 石原 新菜 先生
免疫機能を維持するには、十分な睡眠・適度な運動・ストレスをため込まないなど、日々の生活習慣の見直しが大切です。
特に、冬の始まりは寒暖差による自律神経の乱れ・冷えなどが起こりやすいため、体温を上げる習慣を日常に取り入れることが重要です。
代謝が上がり、エネルギーの消費量が増えるほど熱が発生するため体温も上昇し、血流も促進され、免疫細胞の働きも活性化します。
生姜やニンニクなどが有名ですが、冬が旬で寒い地域で採れるもの、例えばれんこん・ごぼう・ほうれん草など体を温める食材を積極的に摂るのもよいです。
ほうれん草やにんじんに含まれるビタミンAは、粘膜を強化するIgA抗体を作る働きがあります。
さらに、腸内には免疫細胞の約70%が存在し、免疫と密接な関わりがあります。
ヨーグルト、キムチ、発酵食品などで乳酸菌や、そのエサとなる食物繊維を積極的にとりいれましょう。
また、ストレスは自律神経の乱れの原因。ストレスを溜めない生活を意識しましょう。
睡眠は、もっともリラックスしている状態のため、質の良い睡眠を7時間~8時間程度とることを意識し、毎日20~30分ウォーキングなどの軽い運動をすることもおすすめです。
イシハラクリニック副院長 石原 新菜 先生
1980年長崎市生まれ。幼少期をスイスで過ごし、帰国後は伊豆の緑豊かな環境に育つ。医学生の頃から自然医学の泰斗で医学博士の父、石原結實と共にメキシコのゲルソン病院、ミュンヘン市民病院の自然療法科、英国のブリストル・キャンサー・ヘルプセンターなどを視察し、自然医学の基礎を養う。現在は父の経営するクリニックで漢方薬処方を中心とする診療を行うかたわら、テレビ・ラジオへの出演や、執筆、講演活動なども積極的に行い、「腹巻」や「生姜」などによる美容と健康増進の効果を広めることに尽力している。
調査概要
対象/医師、看護師
(美容外科医師, 歯科医, 獣医師,薬剤師等を除く「看護師資格保有者」)
人数/600名
年齢/25歳以上
性別/男女
エリア/全国
調査方法/インターネット調査
実施期間/2023年9月28日(木)~10月3日(火)
関連情報
https://www.genkimeneki.jp
構成/清水眞希