なんでも言うことを聞いてくれていたお子さまが、急に「自分でやる!」と主張する、「イヤ!」「ヤダ!」と反抗する、思い通りにできないことがあると泣き叫ぶ、そんなことはありませんか?
癇癪を起こされてお手上げ状態になってしまった経験がある方もいらっしゃるでしょう。
それ、「イヤイヤ期」が始まったのかもしれません。
「イヤイヤ期」のお子さまについての理解を深めてもらいながら、子どもとコミュニケーションをとるときの心がけを、幼児をもつママ・パパのための情報サイトドラキッズ『まなびドア』からご紹介します。
「イヤイヤ期」の子どもって?
一人ひとりの成長によって個人差はありますが、本格的な「イヤイヤ期」が訪れるのは2歳頃。自己主張が強くなり、自分の気持ちを押し通そうとするようになるので「ヤダヤダ期」「第一反抗期」「魔の2歳児」などと表現されることもありますね。
「イヤイヤ期」によく見られる行動
●ところ構わず泣きわめく、暴れる
●親の言うことに必ずイヤ・ヤダと返事する
●気に入らないと物を投げる
●食事中に遊び始めたり、食べものを投げたりする
●着替えや歯磨きの際、逃げ回る
●眠い時や疲れた時にぐずる
上記で紹介したものは一例ですが、何をしても「イヤ」「ヤダ」で返されるので、戸惑いを感じる保護者の方も少なくありません。わが子にどう接して良いかわからなくなり、感情をぶつけてしまいたくなることもあるかもしれません。
「イヤイヤ期」は成長の証拠!
「イヤイヤ期」は成長過程のひとつで必要なことだと言われています。では、この時期を通して、お子さまはどのように成長するのでしょうか。
●自我・自立心が芽生える
「イヤイヤ期」は自我や自立心が芽生える貴重な時期。なんでも自分でやりたいという欲求が出てきます。
例えば、着替えを手伝おうとすると、「自分で!」と保護者の方の手を遮ったり、逃げ回ったりするのはそのためなのです。
この時期のお子さまは「イヤ」と主張することで、自分の好きなことややりたいことを突き止めようとしています。「イヤ」と返されても、自分探しをしているのだと捉えましょう。
●さまざまな感情が芽生える
「やりたい」気持ちがあっても、自分の思い通りにできない、上手にできないのが「イヤイヤ期」のお子さまです。そのもどかしい思いをまだ言葉で上手に伝えられないため、「イヤ」「ヤダ」と言ったり、癇癪を起こしたりします。
また、「遊び疲れて眠い、でも遊びたい」「甘えたい、構って欲しい」と思っているのに、反抗的な言葉や態度を取ってしまうのも「イヤイヤ期」のお子さまによく見られる特徴です。
さまざまな感情が湧き上がっているものの、まだ感情のコントロールや言葉で表現することを上手にできないから、「イヤ」となってしまうことを憶えておくと良いですよ。
●コミュニケーション力を育む
「イヤイヤ期」は「イヤ」を通して、人との関わり方を学んでいます。
例えば、掃除をしたいのにおもちゃ遊びをやめようとしない時は「お掃除したいから、おもちゃを片付けて欲しいな」などとお子さまに自分の気持ちを伝えるようにしてみましょう。そうすると、自分の気持ちと相手の気持ちが違う場合もあるのだとお子さまが気付くことになります。
自分の都合だけでものごとが進まない時もある、と知ってもらうことで、相手を思いやる気持ちや自分の気持ちの折り合いの付け方が身についていきます。
そのような可能性を含んでいるので、「イヤイヤ期」はコミュニケーション能力を高めていくチャンスだと考えて、たくさん会話を交わすようにしましょう。