DIME MAGAZINE
LINEヤフーの行動ビッグデータを分析できる事業者向けサービス「ヤフー・データソリューション」から、子どもの名前を決める際の検索行動から名付けの検討過程を分析したレポートが公開されたので、その概要を紹介したい。
今回のレポートでは、最終的な子どもの名付けに至るまでに人々がどのような検索を行ない、候補の中からどのように「ぴったりな名前を見つける」のかを、Yahoo! JAPANの検索ビッグデータから分析している。
子どもの名前を検討する際に検索されるキーワードは「名前診断」
「名前」を含むキーワードランキング 直近１年間（2022/10/10〜2023/10/15）
出典：DS.Insight – People 基本画面
ヤフー・データソリューションで「名前」を含む検索キーワードランキングを調べてみると、1位に「名前診断」、２位に「名前診断 赤ちゃん」というキーワードが来ていることがわかる。
さらに、「名前診断」を検索する際に最もよく結びつけられる検索キーワードを見てみると、「姓名判断」「名前診断」「姓名判断無料」「姓名判断赤ちゃん」「画数姓名判断」が多く検索されていることがわかった。
そこで今回は、これらのキーワードを検索している人々を「子どもの名前を検討している」と定義した。
これらの人々が検索するキーワードをより深掘りして調べてみた結果、「漢字」「意味」と付くキーワードによる検索行動から検討の様子が具体的に見えたため、これらを含むキーワードに絞って調査を行なったという。
その結果、「漢字」「意味」を含む特徴検索キーワードのランキングは以下のとおり。
2023/4-2023/9 検索人数順
このランキングから、検索キーワードが以下の検討パターンに分類できる。
検討パターン1……漢字→意味：使いたい漢字があり、その意味を知りたい
検討パターン2……響き→漢字：気に入った響きがあり、当てはまる漢字を知りたい
検討パターン3……ひらがな→漢字：使いたい音の響きがあり、当てはまる漢字を知りたい
検討パターン4……画数：画数に当てはまる漢字を知りたい
ここまでで確認した検討パターンを念頭に、具体的にどのような名前が選ばれたかを、本レポートでは特に最初の3パターンについて詳しく分析している。
■各検討パターンの上位検索キーワード10位
・「漢字→意味」の上位10位
1位から順に、「莉」「凪」「蒼」「悠」「葵」「朔」「楓」「斗」「碧」「凛」となった。
・「響き→漢字」の上位10位
1位から順に、「ひなた」「ひまり」「はる」「えま」「せな」「いと」「いぶき」「いつき」「りく」「れい」となった。また同時に検索されているキーワード（図中の上位3キーワード）にも特徴が表れていた。
上位3キーワードを見ると、男女ともに使われる名前の場合は、性別が男性もしくは女性とわかる漢字にしたいという意図が見えてくる。
また「えま」に関しては、「可愛い」というキーワードが同時に検索されており、「えま」を候補とする親たちは「かわいらしさ」を考慮に入れていることも推測できる。
8位の「いつき」では漢字の文字数を指定するキーワードが同時に検索されており、「樹」のように１文字の漢字で表すことが多い名前ならではのデータと言えるだろう。
・「ひらがな→漢字」の上位10位
1位から順に、「と」「り」「な」「い」「み」「か」「き」「ま」「あ」「の」となった。
名付けに用いたい「漢字」や「響き」、「ひらがな」などをベースに、意味や画数を掛け合わせて名付けが検討されていることがわかる結果となった。
関連情報
https://note.com/ds_yahoojp/n/nbc6c713da6b7
（C）ヤフー・データソリューション
構成／清水眞希
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