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仕事ができる人の説明が短いのにわかりやすい理由

2024.01.08PR

あなたは人から「なにが言いたいのかわからない」と言われてしまったり、メールの文章が長すぎて肝心な要件が伝わっていなかったという経験はありませんか? ついいろいろ言いたくなってしまい、伝わらないモヤモヤを抱えていませんか?

実は、このような悩みは「ひと言でまとめる技術」の手にかかればすべて解決してしまいます。ポイントはたった2つ。「捨てる」それから「まとめる」。このコツさえつかめば、伝わり方が劇的に変わります!

言葉をまとめるプロが明かす、言語化と伝え方の究極のスキルをまとめた書籍『ひと言でまとめる技術 言語化力・伝達力・要約力がぜんぶ身につく31のコツ』の中から一部を抜粋・編集し、雑談でたくさんモヤモヤを解消するヒントをまとめました。

【ひと言でまとめるために、捨てる】「捨てる技術」を身につけて伝え方をアップデートする

[問題]ビジネスの目標達成のためにはどちらが大事でしょう?

1 何をするか決める
2 何をしないか決める

答えは2の「何をしないか決める」です。

ご存じの方もいるかもしれませんが、スティーブ・ジョブズが言い残したと言われている言葉です。

では、なぜ何をしないか決めることが大事なのでしょうか?

あなたはtodoリストをつくってはみたものの、優先順位をつけられないまま時が過ぎ、気づけば一日が終わってしまったという経験はないでしょうか?

どう考えても一日ではできないことなのに、つい詰め込んでやろうとしてしまう。夏休みの宿題と同じです。

人間は何かをしようとするとき、「いまの状況に何を足していくか?」から入りがちです。そのほうがプラスの行動に思えるし、「やっている感」が得られるからです。

ですが、この考え方で選択肢を増やしていくと、たいてい混乱します。

人間には、持っている時間にも行動のエネルギーにも、限りがあるからです。

するべきでないことは、視界から消してしまいましょう。

それによって、本当にやらなければならないことに注力できるようになります。

営業職だったころ、創業して間もないとあるベンチャー企業から電話がかかってきたことがありました。「新聞広告を出稿したいが、設立したばかりで実績がないので相談したい」といった内容でした。

先輩とともにさっそくその企業に向かったところ、プリント1枚の会社案内を見せられました。その事業目的の欄には「通信」「建設」「金融」「リサイクルショップ」「英会話教室」……挙げ句の果てには「占い」「パワーストーンの販売」といった項目までが書かれていました。

帰り道に先輩が、「あの会社は、おそらく飛ぶ(潰れる)ぞ。取引は見送ったほうがいい」とつぶやきました。1年後、その会社は影も形もなくなっていました。

「あれもこれもできます」というのではなく、「弊社は◯◯のプロです」と言ってもらうほうが信用できると思った瞬間でした。

■「捨てる」と「残す」を見極める

私は企業から預かった膨大な経営戦略、商品開発、市場調査などの資料を徹底的に読み込み、その99.99%を捨て、ほんの数行のメッセージに凝縮する仕事をしています。

クライアントは自社や商品に思い入れがありますから、「あれも言いたい。これも入れたい。その情報にも触れないとほかの部署が怒る」といった事情を抱えています。

私はその際、いったん事情をのみ込みつつ、「多くを言おうとするとひとつも伝わらなくなります」と、利用者の代弁者となって正論を伝えます。

まずは勇気を持って、「捨てる」ことからあなたの仕事を変えていきましょう。

この章では、ひと言でまとめるためのシンプルな技術を、「捨てるもの」「残すもの」という視点から問題形式でお伝えします。

[問題]上司から、進行中の仕事の進捗具合を問われました。あなたならA・Bどちらで返答しますか?

〈A〉はい、問題なく進行しています。もうすぐ終わりが見えてきそうです。

〈B〉はい、80%は終了しています。しかし、残り20%は不確定な部分が多く、あと3カ月はかかると思います。

[捨てる技術その8]「抽象的な説明」を捨てる

「営業になったからには、数字を使いこなしなさい」

新入社員のころ、先輩によく言われた言葉です。

営業という仕事は、どんなおもしろい企画やプロジェクトも、最終的に値札を貼ってお客さんに売らなければならない。そこで、感情を排して合理的に説明できるのは数字しかないのだ、と教えられました。

ビジネスにおける説明は、「定量」と「定性」の2種類があります。

「定量」は、物事を数値や数量で表せる要素のこと。

一方「定性」は、物事が数値化できない要素のことです。

就職したてのころは、指導官である先輩への報告は「定性的」になりがちでした。

●「勝浦、あの資料の件どうなってる?」
○「あ、ある程度はできてまして……」
●「ある程度ってどれくらいだよ。いつ終わらせるの?」
○「すぐやります」
●「すぐっていつだよ」

つねにこんな調子でしたから、先輩にはずいぶんと迷惑をおかけしました。

数字を使って「定量的」に説明していれば、仕事の進捗を問われた際にも次のような返答ができていたことでしょう。

●「今月の売り上げ、どんな感じ?」
○「3週目までの進捗で90%。あと1200万で目標達成です」
●「達成できそう?」
○「大型案件が動いたので、9割9分いけそうです」
●「1分の不安要素は何?」
○「台風が来た場合、セール自体を中止にする可能性があります」
●「なるほど、天災は仕方ないね」

Aの返答は、一見よどみなく答えているように見えますが、完成度を聞かれていることに対してボヤッとした返答しかしていません。

さらに、「もうすぐ終わる」の「もうすぐ」は、人によってまったく捉え方の異なる言葉です。

●いっぱい入場者がいた
●短期間で終わらせた
●けっこう手間がかかる
●多少コストがかさむ
●すごく好評です

理由や根拠を問われているときに、これらの定性的な言葉を使うのは、注意が必要です。相手が明確な数値を把握できず、消化不良のまま、会話が進行してしまう危険性があるからです。

●「定量」と「定性」を両輪で伝える

正解であるBのように、数字を使って定量的に説明すると、グッと納得度が増します。さらに、残りの数字に対してもフォローして期日を明示することで、聞き手もそのデータに対してリアクションが取りやすくなります。

もちろん、定量的な説明がすべてよくて、定性的な説明がすべて悪いわけでもありません。

たとえば、企画やアイデアなどの「数」は定量化できますが、「質」は定量化が難しいものでもあります。

調査業務などでは全体を定量的に見ることは必須条件ですが、マーケッターは「定性」から出てくる、一個人の意見であっても鋭い視点や、気づきにくい本音から戦略
を組み立てたりします。

定量と定性は両輪なのです。

ところで、私の家の近所に、はやっているイタリア料理店があるのですが、いちばんのオススメメニューのナポリタンの横には、「常連さんの70%はこれを頼みます」と、店長からのコメントが定量的に書かれています。

そしてほかのメニューには、

●シェフがひと夏研究してつくりあげたグラタン
●イタリア人が毎日楽しむフォカッチャ
●特別な日の食卓の真ん中に。仔羊肉のポワレ
●当店でいちばん辛い! ペンネアラビアータ

などと書かれていました。

これは、「定量的なデータ」と「定性的な説明」を使い分けている好例と言えるでしょう。

【まとめ】わかりやすい説明のために、「抽象的な説明」を捨てる。

★ ★ ★

いかがだったでしょうか?

「ひと言でまとめる技術」はビジネスパーソンの悩みだけを解決する技術ではありません。話をしてもパートナーに言葉が届いていないと感じている方。自分は面白いと思ったのに、友人の反応はイマイチ。ちゃんと伝えたつもりなのに間違った料理を出されてしまった。こんな悩みも解決する伝え方のコツも満載です。

「伝え方」を追求し続けてきた著者が、すべての「伝え方」で悩む人たちに手にしてほしい技を是非、書店でチェックしてみてください。

『ひと言でまとめる技術
言語化力・伝達力・要約力がぜんぶ身につく31のコツ』
著/勝浦雅彦/アスコム

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勝浦雅彦
(かつうら・まさひこ)
コピーライター。法政大学特別講師。宣伝会議講師。
千葉県出身。読売広告社に入社後、営業局を経てクリエーティブ局に配属。その後、電通九州、電通東日本を経て、現在、株式会社電通のコピーライター、クリエーティブディレクターとして活躍中。また、15年以上にわたり、大学や教育講座の講師を務め、広告の枠からはみ出したコミュニケーション技術の講義を数多く行ってきた。クリエイター・オブ・ザ・イヤーメダリスト、ADFEST FILM 最高賞、Cannes Lions など国内外の受賞歴多数。著書に『つながるための言葉』(光文社)がある。

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