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職場の人間関係をよくするために「感情」を捨てる技術

2024.01.07PR

あなたは人から「なにが言いたいのかわからない」と言われてしまったり、メールの文章が長すぎて肝心な要件が伝わっていなかったという経験はありませんか? ついいろいろ言いたくなってしまい、伝わらないモヤモヤを抱えていませんか?

実は、このような悩みは「ひと言でまとめる技術」の手にかかればすべて解決してしまいます。ポイントはたった2つ。「捨てる」それから「まとめる」。このコツさえつかめば、伝わり方が劇的に変わります!

言葉をまとめるプロが明かす、言語化と伝え方の究極のスキルをまとめた書籍『ひと言でまとめる技術 言語化力・伝達力・要約力がぜんぶ身につく31のコツ』の中から一部を抜粋・編集し、雑談でたくさんモヤモヤを解消するヒントをまとめました。

【ひと言でまとめるために、捨てる】「捨てる技術」を身につけて伝え方をアップデートする

[問題]ビジネスの目標達成のためにはどちらが大事でしょう?

1 何をするか決める
2 何をしないか決める

答えは2の「何をしないか決める」です。

ご存じの方もいるかもしれませんが、スティーブ・ジョブズが言い残したと言われている言葉です。

では、なぜ何をしないか決めることが大事なのでしょうか?

あなたはtodoリストをつくってはみたものの、優先順位をつけられないまま時が過ぎ、気づけば一日が終わってしまったという経験はないでしょうか?

どう考えても一日ではできないことなのに、つい詰め込んでやろうとしてしまう。夏休みの宿題と同じです。

人間は何かをしようとするとき、「いまの状況に何を足していくか?」から入りがちです。そのほうがプラスの行動に思えるし、「やっている感」が得られるからです。

ですが、この考え方で選択肢を増やしていくと、たいてい混乱します。

人間には、持っている時間にも行動のエネルギーにも、限りがあるからです。

するべきでないことは、視界から消してしまいましょう。

それによって、本当にやらなければならないことに注力できるようになります。

営業職だったころ、創業して間もないとあるベンチャー企業から電話がかかってきたことがありました。「新聞広告を出稿したいが、設立したばかりで実績がないので相談したい」といった内容でした。

先輩とともにさっそくその企業に向かったところ、プリント1枚の会社案内を見せられました。その事業目的の欄には「通信」「建設」「金融」「リサイクルショップ」「英会話教室」……挙げ句の果てには「占い」「パワーストーンの販売」といった項目までが書かれていました。

帰り道に先輩が、「あの会社は、おそらく飛ぶ(潰れる)ぞ。取引は見送ったほうがいい」とつぶやきました。1年後、その会社は影も形もなくなっていました。

「あれもこれもできます」というのではなく、「弊社は◯◯のプロです」と言ってもらうほうが信用できると思った瞬間でした。

■「捨てる」と「残す」を見極める

私は企業から預かった膨大な経営戦略、商品開発、市場調査などの資料を徹底的に読み込み、その99.99%を捨て、ほんの数行のメッセージに凝縮する仕事をしています。

クライアントは自社や商品に思い入れがありますから、「あれも言いたい。これも入れたい。その情報にも触れないとほかの部署が怒る」といった事情を抱えています。

私はその際、いったん事情をのみ込みつつ、「多くを言おうとするとひとつも伝わらなくなります」と、利用者の代弁者となって正論を伝えます。

まずは勇気を持って、「捨てる」ことからあなたの仕事を変えていきましょう。

この章では、ひと言でまとめるためのシンプルな技術を、「捨てるもの」「残すもの」という視点から問題形式でお伝えします。

[問題]新人から「注意はしていたのですが、ミスをしてしまいました」という報告がありました。あなたならA・Bどちらで返答しますか?

〈A〉まいったな……。あれほどアドバイスしたのに。もういいよ、あとは俺がやる。

〈B〉わかった。ミスは誰にでもある。問題は、それをどうプラスに変えるかだ。まずは現状把握とリカバリーだ。

[捨てる技術その2]「感情」を捨てる

あるとき、仕事先の担当者と大喧嘩をしたことがあります。

といっても大人ですから殴り合いをしたというわけではなく、延々と意見が食い違い、ひと晩中メールの打ち合いとなりました。

意見が食い違っているときにメールのみでやりとりをするのは、かなりの悪手です。なぜなら水掛け論がヒートアップするだけだからです。

私は、「意見のぶつけ合いに感情的な言葉は絶対に使わない」と決めています。「不快だ」「腹が立つ」「面倒だ」といったニュアンスの言葉を使ってしまうと、取り返しのつかないことになってしまうからです。

結局、そのバトルを切り上げて、後日、面と向かって打ち合わせをしたところ、お互いに誤解があったことがすぐにわかり、仕事は無事に終わりました。

もしメールで致命的な言葉をぶつけてしまっていたら、事態は悪化し、大事な仕事仲間を失ってしまっていたと思います。感情に任せて言葉を吐くことは、日常生活ではもちろんのこと、ビジネスの場においても、とても危険なのです。

例文のAには、ふたつの感情語が入っています。

まず、ミスを伝えてきた新人に対して「まいったな……」と漏らしてしまっています。

心理学的にはマイナスの状況を言葉で確認することで自身のショックを和らげる効果があるのですが、相手の前でつぶやくことで、新人を追い込んでしまっています。

さらに、「もういいよ」は、感情が制御できず、いったん目の前の事象をリセットしたいと思うあまり口走った感情語です。

短いあいだにふたつのマイナスの感情語をぶつけられてしまった部下は、心が折れてしまっても仕方がありません。ましてや、「俺がやる」という言葉で、新人から挽回のチャンスを奪ってしまうことは、その後の成長の機会を奪うことでもあるのです。

●「とっさのひと言」に本音が出る

問題の正解は、「B」です。

Bの言葉には、まず「わかった」という言葉が入っています。ミスを報告する側の精神状態を考えれば、あなたが受け止めてあげることが第一。そうしないと、相手には次の言葉が入っていきません。

続けて、「ミスは誰にでもある」と伝えることで、まず部下の心理的安全性を担保しています。「わかった」はよく聞く言葉ではありますが、追い込まれた人間には、とても優しいクッションになってくれます。さらに、「ミスをプラスに変える」という提示がなされています。

ドラマや映画で、「ピンチはチャンス」と主人公たちを奮い立たせる言葉が出てくることがありますが、あれはそのとおりで、予想外の苦境を乗り越えたときに、人は成長を遂げるのです。

そして最後に、突き放すことなく「現状」を把握し、「リカバリー=取り戻そう」と呼びかけています。

とっさに出るひと言は、その人の本音だと言われます。

そして、ビジネスの現場では、つねに他人やチームに対してどう目と気を配っているかが、とっさの言葉に出ます。

その場の感情に釣られて余計なひと言を吐き出さないように、注意しましょう。

【まとめ】職場の人間関係をよくするために、「感情」を捨てる

★ ★ ★

いかがだったでしょうか?

「ひと言でまとめる技術」はビジネスパーソンの悩みだけを解決する技術ではありません。話をしてもパートナーに言葉が届いていないと感じている方。自分は面白いと思ったのに、友人の反応はイマイチ。ちゃんと伝えたつもりなのに間違った料理を出されてしまった。こんな悩みも解決する伝え方のコツも満載です。

「伝え方」を追求し続けてきた著者が、すべての「伝え方」で悩む人たちに手にしてほしい技を是非、書店でチェックしてみてください。

『ひと言でまとめる技術
言語化力・伝達力・要約力がぜんぶ身につく31のコツ』
著/勝浦雅彦/アスコム

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勝浦雅彦
(かつうら・まさひこ)
コピーライター。法政大学特別講師。宣伝会議講師。
千葉県出身。読売広告社に入社後、営業局を経てクリエーティブ局に配属。その後、電通九州、電通東日本を経て、現在、株式会社電通のコピーライター、クリエーティブディレクターとして活躍中。また、15年以上にわたり、大学や教育講座の講師を務め、広告の枠からはみ出したコミュニケーション技術の講義を数多く行ってきた。クリエイター・オブ・ザ・イヤーメダリスト、ADFEST FILM 最高賞、Cannes Lions など国内外の受賞歴多数。著書に『つながるための言葉』(光文社)がある。

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