全世界で歴史的なインフレとなった2022年から1年。2023年以降、インフレ率は低下傾向となっているものの、2023年9月の消費者物価指数(前年同月比、総合指数)は、日本3.0%、フランス4.9%、ブラジル5.2%上昇と想定以上に高止まりが長期化している。
エデンレッドジャパンは、日本を含む世界19か国47,327人のビジネスパーソンを対象にインフレとビジネスパーソンのランチの傾向について調べたグローバル調査「FOOD Barometer 2023」を実施したので結果をお伝えしよう。
日本は世界各国と比較して「食料品」の節約意識が高いが料理の質や健康面を重視する人は少ない
日本が節約を意識していると回答した割合が1 番多かった費目は、「食料品(82%)」。各国と比較してもポルトガルに次ぎ多くなっている。
一方、世界平均をみると、衣料品(87%)、旅行・レジャー(86%)とおしゃれや娯楽に対する節約意識が高く、食料品(49%)、光熱費(56%)と生活に直結する費目への節約意識はさほど高くないことが分かった。
日本は、他国と異なり40年ぶりの物価高となり、生鮮食品を除く食料品のインフレ率は、未だ約9%と高い水準が続いている。その反動が食料品の節約意識に表れているのではないかと推察される。
今後値上がりすると思う費目について聞いたところ、日本で1番多かったのは、「食料品」で76%。他国と比較しても高い数値となった。
日本は、昨年から度重なる食料品の値上げラッシュを経験。今後の値上がりも懸念していることから、食費の節約傾向につながっているようだ。
さらに日本は、食料品のほかにも「光熱費(69%)」「交通(69%)」と多くの費目で世界平均を超えており、物価高や値上げに対し、センシティブになっていると考えられる。
日本人がランチを選ぶ際に重視していると回答した割合が多かった項目は、1位「立地(45%)」、2位「食事の価格(43%)」。
対して、「料理の質(25%)」、「健康的なメニューの提供(16%)」の割合は世界各国と比較しても低い結果となった。
日本の食に対する意識は高いと言われることも多いが、長引く物価高の影響で、料理の質や栄養を気遣う余裕がなくなってきているとも考えられる。