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今、スマートロックが注目されるワケとは?仕組みと8つのメリット

2023.11.20

SNS投稿が前年比2.2倍増の「スマートロック」とは?

スマートフォンなどを使って、鍵の管理や施錠・解錠ができる「スマートロック」への関心が高まっている。スマートホームの普及に取り組むリビングテック協会と、住まいと暮らしのSNS「RoomClip(ルームクリップ)」が、2023年4月に公開したレポートによれば、「スマート家電」ジャンルの投稿の中でも特に伸びているのが「スマートロック」に関連するもの。2021年から2022年にかけて、その伸び率は約2.2倍にもなっているという。

鍵を差し込んで回す従来のシリンダー錠に対し、「スマートロック」は電子錠の一種で、Bluetooth、Wi-Fi、NFCといった通信技術を用いて、スマートフォンなどで施錠を管理できる機器やシステムのことを指す。近年はスマート家電とともに、スマートホームを構成する要素のひとつとして注目されている。鍵の開け閉めをデジタル化することで、セキュリティの強化や見守りなどに活用できるほか、解錠から帰宅を検知して照明を自動点灯するなど、スマート家電との連携も進んでいる。

今やスタートアップから老舗の鍵メーカーや電子機器メーカーまで、多くの企業が参入。鍵ケースを丸ごと交換する方法のほか、既存の鍵の上にドア加工せず、かつ両面テープでもない方法で簡単に後付けできるものも増えている。解錠の方法もスマホアプリで操作、スマホをかざす、近づいたら開く、指紋や顔で認証、テンキー入力、ICカードやリモコンを使うなど、多様な選択肢が広がっており、注目度が高まっている理由のひとつだ。

本特集ではそんなスマートロックの魅力や最新動向から選び方、導入方法まで詳しく解説していく。第1回となる今回はそのメリット、デメリットをチェックする。

何がいいの?「スマートロック」の8つのメリット

「スマートロック」にはどのような特徴があるのか。まずはそのメリットを見てみよう。

メリット1 鍵をなくす心配がない

「スマートロック」ではスマートフォンやスマートウォッチを用いて解錠ができるため、これまでのように鍵を持ち歩く必要がない。生体認証のような方法なら、スマートフォンを持たない子どもでも解錠が可能なため、鍵を持ち歩くことによる紛失・盗難等のリスクを低減できる。

メリット2 オートロックが可能になる

「スマートロック」の多くは、自動で鍵を施錠するオートロックの機能を持っている。解錠後一定時間でロックするタイマー式、ドアの開閉を検知してロックするセンサー式、一定の距離が離れたらロックするGPS式などがあり、鍵の締め忘れを防ぐことができる。

メリット3 子どもの帰宅がわかる

「スマートロック」をWi-Fi経由でインターネットに接続し、メーカーが提供するサービス等を利用すれば、スマートフォンを使って遠隔からも施錠を管理できる。事前登録されている家族の誰がいつ鍵を施錠・解錠したか、リアルタイムで通知を受け取ることもできるので、子どもの帰宅などを確認できる。

メリット4 家族の行動を見守れる

メリット3で紹介した通り、「スマートロック」をインターネットに接続すれば、鍵の開閉の履歴をスマートフォンでチェックできる。家族の帰宅や外出をその都度知ることができるので、たとえば離れて暮らす祖父母の見守りなどにも役立てられる。

メリット5 ハンズフリーで解錠できる

「スマートロック」には、GPSやBluetoothなどの技術を用いて、登録された家族が近づいたら開くように設定できるものや、顔認証による解錠ができるものもある。荷物などで両手が塞がっていても、手ぶら&ハンズフリーで鍵を開けられる。

メリット6 臨時のキーを発行できる

「スマートロック」なら、家族以外の誰かに家に入ってもらわないといけないときも、これまでのような合鍵の受け渡しは不要。遠隔操作で解錠できるほか、スマートフォンなどで一時的に利用できる臨時キーを発行することもできる。

メリット7 退去ごとの鍵交換が不要

賃貸住宅では、住民の退去ごとに合鍵の回収やシリンダー錠の交換が必要だが、「スマートロック」なら情報を書き替えるだけで済むため、大家さんにもメリット大。最近ではこうしたメリットを活かして、民泊などにも多く活用されている。

メリット8 スマート家電とも連携

「スマートロック」では、鍵の開閉を見える化できる。これをスマート家電と連携させれば、鍵が開いたら自動で照明をつける、鍵が閉まったらロボット掃除機が掃除を始めるといったことも可能。様々な機器やサービスと連携して、よりスマートな暮らしを実現できる。

「スマートロック」が抱える課題、デメリット

一方で「スマートロック」には、もちろんデメリットもある。電子錠なので、電池式、給電式とも、電源が完全に切れてしまったら操作ができなくなってしまう……というのもそのひとつ。スマートフォンやスマートウォッチで解錠する場合は、デバイスの電源が切れてしまっても解錠できなくなる。

また通信の安全性や安定性といった課題もある。「スマートロック」の解錠に用いられる信号は暗号化されているものの、たとえばスマホアプリとスマートロック間のBluetooth通信、スマートロックとWi-Fi機器間のWi-Fi通信が、第三者に傍受される危険性も指摘されている。

さらにスマホなどとBluetooth接続する解錠方法には、設置環境や周囲の電波状況により、通信が不安定になるという弱点もある。同様にBluetoothやGPSなどを用いた近づくだけのハンズフリー解錠も、スマートフォンのバッテリー残量や設定、天候や電波の状況によってうまく作動しないケースがある。また、設定を常時ONにしていることで、スマホやスマートロックの電池残量の減りが早くなる点もデメリットといえるだろう。

電池で作動し、Wi-FiやBluetoothでスマートフォンやインターネットにつながるスマートロックには、様々なメリットがある一方で、注意すべき点があることも押さえておきたい。

特にスマートフォンと直接Bluetooth接続する方式の場合は、ペアリング設定をしていても、外出時に一旦通信が切れ、帰宅時に再度接続するため、状況によってはつながるまでに時間がかかったり、アプリやスマホの再起動が必要になったりすることもある。Bluetoothを使用するスマートロックの注意点については、今後、有識者の見解も交え、さらに詳しく紹介する予定だ。

最近ではこうした通信の不安定さや、セキュリティ面に配慮し、交通系ICなどにも用いられている、より安定したNFCを採用する製品も増えている。ICカードやスマホをかざして解錠できるので、ハンズフリーよりも素早く、確実な方法として注目されている。

今、スマートロックが注目されるワケ

あらゆるデジタル技術がそうであるように、「スマートロック」も未だ進化の過程にあるため課題はある。

だが、それを上回るメリットが提供されているのも事実。だからこそ日常が戻り、外出する機会が増えてきた今、冒頭で紹介したようにSNSへの投稿が増加し、その便利さ、快適さが口コミで広がっているのだ。

「スマートロック」に少しでも興味、関心があるなら、本特集を通じてまずはそれを“知る”ところから始めてみてほしい。

取材・文/太田百合子

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