今年は例年に比べて流行が早く、広い地域での感染拡大が危惧されているインフルエンザ。
そんなインフルエンザ対策に「紅茶うがい」が良いという話を聞いたことはありますか?
紅茶には強力な抗インフルエンザ活性があり、紅茶うがいによる感染拡大予防効果に注目が集まっているとか。
そこで今回は、インフルエンザ対策になる「紅茶うがい」の正しいやり方や改めて知りたい紅茶の健康作用についてご紹介します。
※本記事は紅茶の飲用や紅茶うがいによってインフルエンザの治療に効果があることを示唆するものではありません。
※発熱などの症状がある場合は病院やクリニックなどの専門機関を受診し、医師の診察を受けましょう。
※紅茶にはインフルエンザウイルスの感染拡大を抑制する効果が認められていますが、飲用やうがいによってインフルエンザウイルスに100%感染しないというわけではありません。
インフルエンザウイルスを無力化する紅茶の効果
「紅茶うがい」とは、茶葉やティーパックで淹れた紅茶を使ってうがいをする方法です。
実は紅茶は、一般的な食品のなかでもインフルエンザウイルスを無力化(※)する能力=抗インフルエンザ活性が極めて高いといいます。2018年に三井農林株式会社による研究が発表されたことなどをきっかけに、有効なインフルエンザ対策として紅茶うがいが一気に注目されはじめました。
研究によると、紅茶の抗インフルエンザ活性は同じく感染症予防に良いとされている緑茶やショウガ湯などと比較しても際立っており、わずか10~15秒ほどの短時間でインフルエンザウイルスの感染性を99.99%失わせる能力があるということ。
そもそもインフルエンザウイルスは人によって解熱後も1週間程度残っていることがあり、無自覚な「治りかけ」や「かかりはじめ」の人から感染して職場や学級全体に広まってしまうケースはよくあるのだとか。
そのようなインフルエンザ患者から感染能力を無くすことができれば、周囲の健康な人は新たに感染することがなくなります。コミュニティ内で紅茶うがいを習慣化することで感染が広まるのを抑制することができるため、感染拡大の予防に繋がるというわけです。
※細胞への感染を阻止すること
参考:紅茶のインフルエンザウイルス感染阻止力の研究について|三井農林株式会社 お茶科学研究所