月額3278円、24時間365日全店舗使い放題の衝撃システムでデビュー以降、店舗数、会員数とも破竹の勢いが続く。背景には徹底したユーザー目線のサービスがあった。
約1年で1000店舗、会員数80万人突破※
ライザップ『chocoZAP』
月額3278円
低価格、24時間利用に加え、普段着で、土足のままトレーニングできる点も人気の秘密。仕事帰りに手ぶらで気軽に行ける。
RIZAP 取締役
chocoZAP事業責任者
村橋和樹さん
「幽霊会員」にならないために、うっとうしいぐらいに来館促進の連絡。現在3~4%の日本のフィットネス人口を10〜20%に引き上げていきたいという。
スタート1年で業界首位に躍進。1日5分の簡単な運動で、健康的で理想のボディーを手に入れられるという。
「運動の〝こうあらねば〟を取り払い、コンビニのように様々なサービスを広げていきます」
2022年7月のオープンから、わずか1年強で1000店舗超を構え、会員数は80万を突破したのが、RIZAP監修の24時間ジムチョコザップだ。
「チョコザップは、『簡単』『便利』『楽しい』をコンセプトにした無人運営の〝コンビニジム〟です。初期費用は要らず、月額3278円で、24時間通い放題。着替えも不要で、普段着ですぐに始められるのが特徴です」
入会すると、『スターターキット』として体組成計とスマートウオッチが進呈され、そこから取得した情報を独自のアプリと連携することで、個々に寄り添ったサービスを提供する。入会から入退室、マシンの使い方やトレーニング方法、運動や食事の管理などがすべてデジタルでできる仕組みになっている。
ユーザーにとって最大の魅力は、低料金で毎日いつでもジム施設を利用できる点だ。しかも、全国の店舗を利用でき、運動だけではなく、美容ケアもできる。これで採算がとれるのか、少し心配になる。
「日本のフィットネス人口は、まだ3〜4%ほど。ジムに対するハードルの高さは、やはり価格にあると考え、最初から3000円前後と決めていました。採算をどう合わせるかは、私たちの努力次第ですからね。価格の設定は、『事業として成り立たない』と言われることも多くありました。やれるものならやってみろと(笑)」
それでも勝算あり! と決断した背景には、24時間ジムならではの強みがあったからだ。
「ジム運営がメインのRIZAPは、コロナ禍で、大きな影響を受けました。ただ、24時間営業のジムは、通常のジムと比べ人が集まる時間が分散され、密になりにくいというイメージからか、売り上げの下がり幅が少なかったんです。そこに24時間ジムをやる価値があると思ったんです」
すべてが順風満帆とはいかない。現在の姿を作り上げるまでに様々な苦労があったという。
「オープン時には、『私たち視点の店舗作り』をしていましたが、マシンの選定など、ユーザーが求めているものは全然違うことを目の当たりにしました。ユーザーが求めることに着目しないと、事業自体が良くならないなと。1店舗目で気づけてよかったです」
1年で1000店舗に到達したが、最終ゴールを全国のコンビニ数と同じ5万〜6万店舗に設定。今からが本当のスタートだという。
「やはり『自分たちの成長を止めないこと』が重要です。私たちが成長を止めてしまうと、ユーザーは飽きて離れていってしまい、せっかく作った運動習慣をなくしてしまうことになります。PDCA(計画・実行・評価・改善」を回して成長することが、ユーザーの運動習慣を保つための重要なポイントです」
この10月からは新サービスを充実させた。2026年までに2000店を目標とするだけあり、ユーザーの満足度を維持するサービスを作るために、進化し続けている。
<開発秘話の取材を音声でも配信中!>
chocoZAPのココがスゴい!
入室はスマホで
ジムに入館する時は、チョコザップのアプリに表示されるQRコードをかざすとロックが解除される
目的に合ったメニューをアプリが提案。マシンの使い方も確認できるので、初めてでも戸惑わない。
混雑状況を可視化
出かける前に、時間帯別の混雑状況を確認。空いている時間に入館することが可能。
食事のデータを記録
食べたものの撮影記録や、カロリーや栄養素の数値などを入力して管理もできる。
睡眠を記録&分析
スターターキットのスマートウオッチで計測した睡眠の状態が、アプリ上に表示される。
幽霊会員化を軽減
飽きさせずに運動習慣を続けてもらうため、来館促進の連絡をして幽霊会員化を防ぐ。