日本人たるもの、赤や黄色に色づく木の葉に、季節の移ろいを感じるものだ。そんな、鮮やかに染まった木々の中で「秋」を満喫するべく、紅葉狩りへ訪れる人は今秋、どれくらいいるのだろうか?また、特に人気の高い紅葉の名所はどこか?
ウェザーニューズはこのほど、紅葉狩りで人気のスポットや重視するポイントを調査するため、スマホアプリ「ウェザーニュース」を通じて「紅葉狩り調査2023」を実施し、その結果を発表した。
一度は行ってみたい紅葉名所は? 1位は京都・嵐山
ウェザーニュースアプリのユーザーに一度は行ってみたい紅葉の名所について質問し、フリーコメントで回答してもらった。計4,701人からの回答を集計した結果、1位は嵐山(京都府)で、387票を集めてダントツの人気だった。
嵐山は「紅葉の時期に行ったことがないため行ってみたい」というコメントが多く見られた。2位はいろは坂(栃木県)で191票を集めた。いろは坂も「紅葉の時期は渋滞が気になるが、一度は行ってみたい」という人が多いようだ。3位と4位は僅差となり、3位が上高地(長野県)で152票、4位が香嵐渓(愛知県)で151票となった。
5位は大雪山(北海道)、6位は東福寺(京都府)、7位は奥入瀬渓流(青森県)、8位は清水寺(京都府)と、全国の人気スポットが名を連ねた。回答の中で、エリアとして人気の高かったのが「京都」と「日光・奥日光」となった。特に京都からは8位までに3か所もランクインし、人気の高さがわかる結果となっている。
最も重視するのは「見頃状況」で約6割、3人に1人は「アクセス」を重視
紅葉名所選びで重視するポイントについて、「見頃状況」「アクセス」「ライトアップ」「その他」の4択で回答してもらった。計8,448人からの回答を集計したところ、最も重視するのは「見頃状況」で、約6割の人が重視していることがわかった。
次に多かったのが「アクセス」で33.4%、およそ3人に1人が重視していた。「ライトアップ」を重視している人は1.8%と少なく、「その他」と回答した人のコメントを見ると、混雑や渋滞状況を気にしている人が多く、人の少ない穴場を狙うという人もいた。
今秋は6割以上が紅葉狩りへ!最も紅葉狩りに行く都道府県1位は石川県、2位は京都府
今年の紅葉狩りの楽しみ方について、「車や電車で遠出する」「近場で楽しむ」「行かない」の3択で回答してもらった。計9,971人からの回答を集計したところ、「行かない」と回答した人は35.4%で、6割以上の人が紅葉狩りに行くことがわかった。
紅葉狩りに行くと回答した人が最も多かったのは石川県(79.5%)で、2位が京都府(79.0%)、3位が徳島県(77.5%)となり、1位の石川県と2位の京都府では8割近くの人が紅葉狩りに行くと回答した。
紅葉狩りに行く人の中では、「近場で楽しむ」という人が多数派となった。「車や電車で遠出する」という人は4人に1人で、紅葉ドライブや登山、旅行に行く人が多いようだ。
関東では「街路樹・公園」がダントツ人気、京都を含む近畿では「寺・神社」も人気
紅葉狩りをどこで楽しむ人が多いのか調査するため、「街路樹・公園」「寺・神社」「山・渓谷」「その他」の4択で回答してもらった。計8,851人からの回答を集計しところ、最も多かったのが「街路樹・公園」で半数以上となった。次いで「山・渓谷」が24.3%、「寺・神社」が12.6%となった。
エリア別で見ると、関東では「街路樹・公園」と回答した人が約6割でダントツとなった。関東には「明治神宮外苑いちょう並木」や「国営昭和記念公園」など、都心から近くてアクセスも良い人気の「街路樹・公園」の名所があるため、このような結果につながったと考えられる。
一方、甲信と四国では「山・渓谷」が「街路樹・公園」を上回る結果となった。また、東北でも「街路樹・公園」と「山・峡谷」が同じくらいの割合になっている。これらのエリアは山がちな地形で山や峡谷の紅葉名所が多いため、他のエリアと比べて「山・峡谷」の割合が多くなったと考えられる。
また近畿エリアでは、「街路樹・公園」の割合が最も多くなったものの、「寺・神社」の回答が他のエリアに比べて多くなっている。京都には行ってみたい紅葉名所ランキングでも上位にランクインした「東福寺」や「清水寺」など、有名な神社仏閣の紅葉名所が多くあるため、他のエリアに比べて「寺・神社」で紅葉を楽しむ人が多いのではないかと思われる。紅葉狩りは「近場で楽しむ」人が多数派だったことからも、紅葉狩りを楽しむ場所は近隣の名所の影響が大きいことがわかる。
出典元:株式会社ウェザーニューズ
構成/こじへい