日本人選手初のホームラン王獲得、WBC優勝、MVP受賞など先入観を覆し、不可能を可能にする大谷翔平選手の活躍はいつも我々に勇気を希望を与えてくれます。
私たちは、大谷選手が突然凄い才能を獲得したような錯覚を持ちます。しかし、事実はそうではありません。大谷選手はプロセスを徹底的に追求することの大切さを誰よりも理解しています。
「大きな夢は小さな目標の総量である」、つまり「結果」ではなく「プロセス」に意識を置いているのです。「小さな目標の実現」に果敢に取り組む。その小さな習慣こそが偉大な成果を上げる必須の要素ということだと思います。
昨日より今日、今日より明日。自分史上最高の自分にめぐり逢うための「ポジティブ思考」の神髄に迫る話題の書籍『「できない」を「できる」に変える大谷翔平の思考法』。この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、自分を成長させる大谷選手の思考法を解説していきます。
【大谷翔平選手の成功思考の秘訣を教えよう】「知的謙虚さ」こそ、超一流の人間の共通点
あなたは「知的謙虚さ」なる言葉を知っていますか? 『運の方程式』を著した鈴木祐さんは、「知的謙虚さ」が運を引き寄せる大きな要素になると語っています。
「知的謙虚さ」とは、自分の知識と能力の限界を正しく把握できている状態のことで、「知的謙虚さ」を持つ人は己の不十分さに気づいているがゆえに、自分の意見にしがみつかないと言うのです。4世紀に生きた哲学者アウグスティヌスはこう語っています。
「己が実力の不十分なるを知ることこそ、わが実力の充実なれ」
多くのデータを検証すると、知的謙虚さのレベルが高い人には、以下のような特徴が見られます。
1.自分の間違いがわかったら、素直に意見を修正する能力がある
2.自分とは意見の異なる相手に対しても、寛容な態度を崩さない
3.データや事実を信頼するから真実に近づくのがうまい
大谷選手がこのすべての資質を備えていることは言うまでもありません。二刀流への取り組みで自分の果たす役割について大谷選手はこう語っています。
「この先は僕の頑張り次第で変わってくると思いますけど、僕がダメだったとしても、次の子どもが出てきてくれればそれでいいんです。一人失敗したからといって終わりだとは思いません。もちろん、一人目としてやるからには頑張りたいと思います」(『雑誌ナンバー 2020・03・26号』文藝春秋)
この言葉に、大谷選手の知的謙虚さが凝縮されています。
自分を客観的に判断できるメタ認知力が彼に凄い能力をもたらし、結果的に知的謙虚さという資質を与えているのです。
常にさまざまな状況を想定して、起こったことをすべて受け入れるという精神を持つことこそ、一流の人たちの共通点なのです。
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いかがでしょうか?
大谷選手を超一流のアスリートへ飛躍させた思考法にはビジネスパーソンも学ぶことも多いと思います。ぜひ日々の小さな目標の実現を目指して一歩一歩、「できない」を「できる」に変える努力をしてもらえればと思います。
さらに詳しい解説は児玉光雄さんの著書、『「できない」を「できる」に変える大谷翔平の思考法』をチェックしてみてください。
「できない」を「できる」に変える大谷翔平の思考法
著/児玉光雄/アスコム
児玉光雄
1947年兵庫県生まれ。追手門学院大学スポーツ研究センター特別顧問、元鹿屋体育大学教授。京都大学工学部卒。大学時代はテニスプレーヤーとして活躍し、全日本選手権にも出場。カリフォルニア大学ロサンジェルス校(UCLA)大学院で工学修士号を取得。米国五輪委員会スポーツ科学部門本部の客員研究員として、米国五輪選手のデータ分析に従事。過去30年以上にわたり、臨床スポーツ心理学者として、ゴルフ、テニスを中心に数多くのアスリートのメンタルカウンセラーを務める。また、右脳活性プログラムのカリスマ・トレーナーとして、これまで数多くの受験雑誌や大手学習術に右脳活性トレーニングを提供。この分野の関連書は100冊以上、累計発行部数は150万部を越える。主な著書はベストセラーになった『この一言が人生を変えるイチロー思考』(知的生きかた文庫)をはじめ、『大谷翔平 勇気をくれるメッセージ80』(三笠書房)、『能力開発の専門家が作ったそうぞう力とさんすう力がみるみる育つこども脳トレドリル』『頭がよくなる!「両利き」のすすめ』(いずれもアスコム)など200冊以上。日本スポーツ心理学会会員、日本ゴルフ学会会員。
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