R’VIVO代表の岩崎るみ氏が教える 「顔のたるみの原因と改善点5」
顔のたるみは老化現象の一つです。しかし、顔のたるみがないと若々しく見え、自己肯定感も上がるため、たるみを改善することによって心理的にも変わってくることがあります。そこで、なぜたるむのか?どうすれば改善できるのか?についてアドバイスします。
■顔のたるみの原因
最近では、スマホを見る時の姿勢により老化が悪化すると言われています。うつむいた姿勢でスマホを使用し続けて首が前に出てしまっている「スマホ首」という状態でいると、首の後ろが引っ張られ、首の後ろの筋肉が固定されてしまっているため、顔の皮膚が下に引っ張られて、たるみを増長させてしまいます。
姿勢はとても大事です。前かがみになっていたり猫背になっていたりするとより顔がたるみやすくなるので注意してください。
また、マスクも原因の一つです。顔の筋肉の発達や引き締めに関係する他、マスクをしていると表情筋をあまり動かさないため、筋肉の動きが低下してしまいたるみやすくなります。このように現代的な姿勢やマスクの着用が衰えを引き起こしているのです。
その他一般的な原因は、紫外線・乾燥・筋肉・酸化・糖化・ストレス・むくみ・脂肪です。酸化はストレスによって引き起こされます。ストレスを抱え過ぎてしまうと、むくみの原因にもなります。
顔のむくみを放っておくと、顔に溜まった水分の重みで下に落ちてしまいます。皮膚が老化しているわけではないたるみもむくみが原因です。フェイシャルレメディで私たちが行っているマッサージでは、まずむくみを取ることを重要視しています。
余分な水分を省くだけでなく、たるませないようにするためには、むくみを取ることも大事です。だからと言って、お肌の水分量が減り過ぎてもたるんでしまいます。皮膚の組織に水分を与え、水分をキープできるお肌にすることが重要です。
■顔のたるみ改善1 肌の知識
ベッドをイメージしてください。ベッドの一番上にマットがあり、その下にコイル(スプリング)、その下に土台なとなるベッドフレームがあります。
これをお肌の状態にあてはめると、マット=表皮、コイル=真皮層、ベッドフレーム=皮下組織となり、お肌全体を支えています。
この3つの状態をベッドでイメージしてみると、マット(表皮)が沈んだりたるんだりしている状態は、コイル(真皮層)が支えられなくなっているからです。
真皮層は、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸という成分によって支えられています。真皮層の状態が悪くなるとたるむのです。
これらの成分を作り出す線維芽細胞という肌細胞がダメージを受け老化・劣化が加速しないよう、(紫外線・乾燥・筋肉・酸化・糖化・ストレス・むくみ・脂肪・姿勢・マスクなどの)老化の原因をブロックしていくことが大事です。
コラーゲンやエラスチンはタンパク質の一つです。糖化はタンパク質を変性してしまいます。そのため、甘いものや炭水化物などの糖質を摂り過ぎると真皮層の繊維質にダメージを起こしてしまうので気を付けましょう。
糖質をたくさん摂っている人の多くは、お肌がたるんでいます。お肌のハリを出すためにもタンパク質をしっかり摂りましょう。
酸化は、細胞にダメージを与える活性酸素(細胞のサビ)を引き起こし、老化だけでなく病気の原因にもなります。
酸化を防ぐためには、ビタミンACE(※1)を意識して摂ることが大切ですが、ビタミンをたくさん摂っているからお肌が綺麗になったり、若返ったりすることはありません。
※1 ビタミンACEとは、β―カロテン(ビタミンA)、ビタミンC、ビタミンEの抗酸化3大ビタミンのこと。
炭水化物・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラルをバランスよく摂ってこそなので、偏らないようにしましょう。酸化には、ビタミンACE+ポリフェノールが良いので、色の濃い野菜をしっかり摂るようにすると良いです。
■顔のたるみ改善2 脂肪の重要性
過剰な運動や激しい筋トレも活性酸素を引き起こしてしまうのでやめましょう。やり過ぎると、体を酸化させてしまい老ける原因になります。また、体の脂肪を落とすと、顔の脂肪も落ちてしまいます。
顔の脂肪が落ちると、皮下組織(脂肪層)の下にあるSMAS(スマス)筋腱膜の筋腱膜と靱帯が紫外線や酸化・糖化により衰え、真皮層や表皮を支えられなくなるため、フェイスラインの歪みや崩れに繋がり、たるんでしまいます。
たるみの一番の原因は、脂肪が衰えてくること。支える脂肪はとても重要なので、あまり落とさないようにしてください。
■顔のたるみ改善3 表情筋
普段から表情筋が鍛えられている人は、筋トレや減量をやり過ぎても顔がたるみません。表情筋が鍛えられている人というのは、豊な気持ちで生きている人のこと。
不平不満があるため、顔の筋肉が常に下に引っ張られている、口角が下がっている、楽しくない時の表情筋を使うなど、感情が豊かでないと顔は動きません。
つまり、顔の筋トレができていない状態なので、様々なことに気を付けても結局たるみの原因を起こしてしまいます。また、笑いジワを気にして笑わない人もいますが、笑いジワはキュートな表情筋になるので、できるだけ笑いましょう。但し、愛想笑いはNGです。
■顔のたるみ改善4 紫外線対策
紫外線A波(UVA)はたるみの原因になります。もし日焼けしてしまったら、たくさん寝てください。活性酸素を除去ウするために、良質な睡眠は何よりも勝ります。また、ビタミンCを小分けして飲むのもオススメです。一気に摂るのではなく、非常に少量をこまめに摂ると良いです。
■顔のたるみ改善5 間違ったケアに注意
間違ったマッサージを続けている人はたるみやすいので注意してください。皮膚と筋肉の組織の形と動きをきちんと理解してマッサージしないと、要らないところにシワを作ったりします。
見様見真似で適当なマッサージや知識のないエステティシャンの施術を受けるなどは絶対にやめましょう。
たるみの根本原因は線維芽細胞が活性化していないこと。そのため、たとえ美容整形で表面だけ整えたとしても、根本を改善していかなければ、美容整形をやり続けないとけなくなります。
日頃からできることはたくさんあります。意識や行動を変えて綺麗になりましょう。
構成/Ara