原口りう子
本誌ではこの秋より、新スポット、外食・グルメなどの担当に。前回のおすすめ本『木挽町のあだ討ち』が第169回直木賞を受賞し、「めちゃうれしい、めちゃうれしい」。
スポーツの最前線を幅広く取材。筋トレ、体脂肪などのメカニズムにも踏み込む
ルポ 筋肉と脂肪 アスリートに訊け
著/平松洋子
新潮社 2310円
食エッセイの第一人者、平松洋子さんが、相撲部屋の親方、箱根駅伝常勝チームの寮母など、アスリートの食を取り巻く人々に肉薄するリアルルポ。トップ選手の食と肉体の関係がすばらしい取材力と表現で綴られていて、体を作る食の大切さを改めて感じる一冊です。
驚きのラスト。心にずんときて愛しさと切なさにやられる
ツユクサナツコの一生
著/益田ミリ
新潮社 1980円
父と2人暮らし、ドーナツ店でバイトをしながら、コロナ禍で過ごす日々で感じるモヤモヤや気づきをマンガに描くナツコ。それは作中マンガとしても展開され、二度楽しめるのですが、ラストはまさかの展開に。タイトルをしみじみ噛みしめつつ、もう一度読み返したくなります。
キモい、エグい、ヤバい、の連続弾。〝怖いもの見たさ〟の沼にハマる!
禍
著/小田雅久仁
新潮社 1870円
口、耳、目、髪など、人間の体のパーツをモチーフに描く7つの短編集。そのすべてが想像を遥かに超えた恐怖と驚愕の超絶妄想世界。ホラーなのかSFなのか。帯のとおり「中毒不可避の悪魔的絶品集」。読むのにもかなり体力いりますが、後戻りできない感覚があります。
豊富なエビデンスから著者が導き出した、人生が変わる47の新しい「生き方」
精神科医がすすめる これからの生き方図鑑
著/樺沢紫苑
光文社 1760円
作家で精神科医、YouTubeでも活躍する樺沢紫苑さんの新刊は「睡眠、運動、朝散歩」をはじめ、まさに樺沢理論の集大成。人間関係、仕事、お金、健康、メンタル不調などなど、生き方に迷った時に開くと、何かしら指針となる考え方や行動のヒントが見つかるはず。
「手軽でおいしい、しゃれっ気があって現実的」つまみがずらり!
つまみリスト
著/小林ケンタロウ
文化出版局 1540円
料理本が好きで、いろいろ手を出すのですが、中でも手放せないのがこの本。判型も、レシピの数も、作り方も、すべて〝よい加減〟。気取らず簡単に作れてしっかりおいしい。昔の本ですが、古さを感じさせないレシピはさすが。お酒好きの料理初心者にもおすすめです。
文/編集部