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来春からの高校野球で「飛ばないバット」が採用される理由

2023.11.10

来年から高校野球界、特に打撃戦に大きな変化が現れるかもしれない。いま高校野球ファンの間ではそのような噂がささやかれている。その理由が、2024年の選抜高等学校野球大会(春の甲子園)の都道府県春季大会から完全移行となる新基準の金属製バットだ。

日本高等学校野球連盟(高野連)は、新基準の金属製バットの採用理由として「打球による負傷事故防止(特に投手)」と「投手の負担軽減によるケガ防止」のふたつを示しているが、この説明だけではピンと来ない人も多いのではないだろうか。

そこで新基準の金属バットは従来の金属バットとは何が違うのか、その結果、選手や試合にはどのような影響があるのだろうか。高野連の説明をもとに、これらのポイントを解説する。

「飛ばないバット」と言われる理由は?

従来よりも「細く」「肉厚」に

まず新基準バットは従来のものとバットのサイズそのものが異なる。従来のバットが直径67mmなのに対して、新基準バットは直径64mmになっている。つまり最大径が小さくなるのだ。わかりやすく言うとバットが「細く」なる。

バットの最大径は細くなるが、バットの断面にした際の金属部の厚さに関しては約3mmから約4mmへと大きくなる。金属自体は「肉厚」になるのである。各メーカーが新基準の試験をクリアするためには4mm以上が必須となるという。

また、バットの最大径、肉厚は変化しても重量は900gと従来通りだ。

総合すると、新基準のバットは「細く」「肉厚」そして「重量そのまま」というわけである。この結果、金属バットは反発性能が抑制されることになる。

高野連のホームページに掲載されている動画では以下のように説明されている。

「打撃時に投球とバットが衝突する際に約3トンの衝撃が生じると言われています。その衝撃によりバットが凹む現象を『トランポリン効果』と呼びます。ボールが打撃によって3トンの力をまともに受けて変形すると元の状態に復元する際、エネルギーロスが発生して飛距離が減衰すると言われています。

つまり、理論上、ボールをバットでやさしく受け止めて強くはじき出すと打球の勢いが増すということです。逆に今回の新基準バットは打球部を細く、肉厚にすることでトランポリン効果を減衰させて、反発を低下させるというものです」(高野連・公式YouTubeチャンネルより)

トランポリン効果の減衰は飛距離だけでなく打球の初速にも影響する。従来のバットに比べ、新基準バットでは初速が3.6%減少するという。つまりピッチャーライナーによる投手のリスクを低減する効果があると考えられる。これが冒頭で紹介した新基準バット採用理由の「打球による負傷事故防止(特に投手)」にあたる。

ピッチャーライナーは死亡事例もあるほど危険

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