11月に入り、秋が深まる今日この頃。現在、北海道では既に紅葉シーズンが終盤を迎えているが、関東エリアや関西エリアではいつ見頃を迎えるのだろうか?
ウェザーニューズはこのほど、秋の紅葉シーズンに向けて「第三回紅葉見頃予想」を発表した。
見頃時期:東・西日本で見頃エリアが拡大中朝晩の気温低下で色付き、見頃は平年並
葉が色付く時期は秋の最低気温と深く関係しており、気温が低いと色付く時期が早くなり、高いと遅くなる。
今年は9月の気温が全国的にかなり高くなった影響で紅葉のスタートが遅れ、9月から10月上旬に見頃となる北日本や東日本の標高の高いエリアを中心に平年より1週間から10日ほど遅い見頃を迎えた。
10月に入ってからは度々寒気が流れ込んだことや、晴れた日の放射冷却による気温低下で東日本や西日本を中心に葉の色付きが加速し、平年並の見頃を迎えている所が多くなっている。
現在、北海道の紅葉シーズンは終盤を迎え、東日本や西日本で徐々に見頃エリアが拡大している。今週末にかけては季節外れの暖かい空気が流れ込み、葉の色付きが足踏みする所がある予想だ。
11月中旬までに見頃を迎える東北や北陸は、平年並から平年より遅い見頃になるとみている。ただ、三連休が明けると寒気が流れ込みやすくなるため、色付きが一気に進む可能性がある。
また、関東より西の地域は太平洋側を中心に晴れる日が多い予想だ。放射冷却によって色付きに必要な気温低下が見込めるため、これから色付く多くの名所で平年並の見頃を迎えるとみている。今週末は榛名山(群馬)や高野山(和歌山)、霧島・新湯温泉付近(鹿児島)などで見頃の紅葉が楽しめそうだ。
鮮やかさ:鮮やかな紅葉が見込めるものの、北日本や北陸の一部で高温と少雨が葉の状態に影響
夏の天候は葉の育ち具合や傷み具合を左右し、色付きの良さに影響を与える。また、葉が鮮やかに色付くためには、秋に適度な日差しと雨があり、気温がしっかりと下がることが必要だ。
北日本や北陸では、夏の記録的な高温や少雨の影響で、葉の色や形が昨年よりも良くない傾向が見られていた。葉が色付き始める9月も高温が続いたため、北日本の一部からは平年よりも色付きが良くなかったという報告も届いている。
ただ、10月に入ってからは全国的に朝に気温の下がる日が多くなっており、東日本や西日本では葉は鮮やかに色付いているようだ。
今後は全国的に天気が周期変化し、太平洋側を中心に晴れる日が多い予想だ。葉が鮮やかに色付くために必要な日差しや雨、朝晩の気温低下が十分に見込めるため、これから見頃を迎える多くの名所で鮮やかな紅葉が期待できる。
※見頃の定義:一つの名所の中で、全体の約7割が色付いたときから落葉が始まった日まで
※見頃開始日の平年:2004〜2022年の期間で、紅葉が見頃を迎えた日の平均
※天候の平年:1991〜2020年の過去30年平均
※見頃の早さ:
・平年より遅い:平年より8日以上遅い
・平年よりやや遅い:平年より4〜7日遅い
・平年並:平年との差が3日以内
・平年よりやや早い:平年より4〜7日早い
・平年より早い:平年より8日以上早い
出典元:株式会社ウェザーニューズ
構成/こじへい