ハウスダストを減らすお掃除の5つのポイント
目に見えにくいハウスダストを効果的に減らすには、どのような掃除方法がよいのだろうか。5つのポイントを紹介しよう。
[1] 床掃除は、朝一番に
ハウスダストは小さくて軽いため、人の動きや風で簡単に舞い上がってしまう。舞い上がったハウスダストは数時間かけ、ふたたび床に落ちてたまる。
特に人が寝静まった深夜にハウスダストが床にたまるため、朝一番が床掃除の最大のチャンス。昼間に留守にすることが多い家庭の場合は、同じ理由で帰宅直後もおすすめ。
[2] 高い所から、低い所へ。ホコリを吸着させて
掃除は高い所から低い所へ進めるのが基本だが、高い所を、はたきでパタパタと払ってしまうと、ハウスダストをまき散らしてしまう。高い所はホコリを吸着するタイプのモップなどを使って静かになでて吸着させると良い。
また、ハウスダストがたまりやすいのは、床や低い場所にある家電製品、家具など。毎日家じゅうを掃除するのは大変なので、ハウスダストを減らす目的なら、ふだんの掃除は低い所を集中的に行おう。
[3] 掃除道具は使う順番が大事
掃除道具はいろいろあるが、大切なのは「使う順番」だ。実は、最初から掃除機をかけてしまうと、掃除機の排気であっという間にハウスダストが舞い上がってしまう。そのため、掃除機は最後にかけるのが上手な掃除方法だ。
スチームクリーナーはハウスダストを舞い上がらせることなく床拭きができる。フローリングの床は、まず床用の乾拭きモップ等でゆっくり静かに乾拭きをする。その後、ダニやカビなどのアレルゲンを除去しよう。
ダニは60℃以上、カビは50℃以上の高温で死滅するため、高温スチームクリーナーをゆっくり動かしながら拭くと、ダニやカビの死滅につながる。最後に掃除機をかけてダニの死骸などを吸い取ろう。
日本アレルギー学会の総合ガイドラインでは「1平方メートル当たり1回20秒」の時間をかけて掃除機をかけることを推奨している。
意外と長いと思った人も多いのではないだろうか。床掃除は「ゆっくり、静かに」が基本。また、掃除機の中にたまったゴミやホコリはダニやバクテリアの温床。こまめに捨てるようにしよう。
[4] 床掃除は一定方向にゆっくりと。最初と最後に壁際を一周
ハウスダストは空気の流れで室内を漂い、やがて壁にぶつかって下に落ちていく。そのため、壁際は最もハウスダストがたまりやすい場所なのだ。
まずは乾拭きのモップなどで壁際を一周、ゆっくり静かに拭き、その後、一定方向にS字を描くように動かして床全体を拭こう。様々な方向に動かすと、ハウスダストを取り残してしまうので注意。
最後にもう一度壁沿いを一周拭き、掃除中に舞い上がって壁際に移動したハウスダストを取り除く。その後に行うスチームクリーナーと掃除機も同様。
[5] 毎日洗えない布団や布製ソファは、干したりスチームをかけたりしてから掃除機を
布団はすぐに洗えないので天日に干そう。残念ながら、天日干しだけでダニを死滅させるのは難しいため、天日干しの後、布団専用のノズル等をつけた掃除機をかけて減らす。
日本アレルギー学会の総合ガイドラインでは「週1回、1平方メートル当たり1回20秒間、布団に掃除機をかけること」が推奨されている。
シーツや布団カバー、枕カバーはこまめに洗おう。また、洗うことができない布製のソファは、高熱スチームクリーナーをゆっくりかけた後に、掃除機で同様に吸い取ると良い。
毎日の掃除は家族の健康を左右する。効果的なお掃除でハウスダストを減らし、家族の健康を守ろう。
関連情報
https://www.kaercher.com/jp/home-garden/karcher-magazine/health01.html
構成/Ara