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自律移動ロボット「カチャカ」が大規模言語モデルを活用することで臨機応変なコミュニケーションを実現

2023.11.07

自律移動ロボットを開発するPreferred Robotics(プリファードロボティクス、以下PFRobotics)は、大規模言語モデルを利用したスマートファニチャー・プラットフォーム「カチャカ」の新機能のデモを幕張メッセで開催されるCEATEC 2023で先行公開した。

カチャカの自然言語での柔軟な操作を可能にする本機能は、2024年春のリリースを目指して現在開発中のもので、今後、丸の内テラス内にある 「カチャカラウンジ 丸の内」でもCEATEC 同様のデモを展示する予定だ。

2024年春、自然言語での柔軟な操作を可能にした新機能をリリース予定

カチャカは、AI技術を搭載し、人の指示で家具を動かす自律移動ロボットとして2023年5月に一般発売を開始し、その後も利用者の声をもとに、継続的に機能追加を実施している。

2023年8月には、開発者からの多くの要望を受けてAPIを公開し、ライフスタイルに合わせてカチャカを外部サービスと連携させることができるようになった。

PFRoboticsでは、現在、大規模言語モデルを活用し、利用者とカチャカが日常的に使用する自然な言葉でやり取りすることを可能にする新機能の実装に向け、開発を進めている。

今後は、大規模な学習データとパラメータにより意図理解のレベルが飛躍的にあがった大規模言語モデルを活用することで、決められたコマンドフレーズのみならず、カチャカが抽象的な依頼を認識して動作し、必要に応じて気の利いた発話をしてくれることも可能となる。

これまでも、大規模言語モデルを使った様々なサービスが提供されているが、ロボットにおいての事例は研究レベルのものが多いのが実情だ。

今回、PFRoboticsが公開する事例は、「カチャカ」のこの先の新しい使い方を提案すると同時に、自然言語で柔軟に動く、新機能実装に向けての最先端事例であるといえる。

将来的には、Preferred Networksで開発中の大規模言語モデルの活用も見据えて、開発を進めていくとのこと。

大規模言語モデルを搭載したカチャカの活用例

大規模言語モデルを搭載した新機能によって、難易度の高い抽象的な指示による操作が可能になった。

1. コマンドフレーズだけでなく、単語の羅列のみでも人による指示の認識が可能に

「リビング、ゴミ」と言った単語を羅列するだけで、カチャカが指示を認識し、リビングルームにゴミ箱を運ぶことが可能になる。

2.AI技術によって人の指示の範囲を超えた判断が可能に

母親が「娘を起こして準備をサポートして」とカチャカに頼むと、ランドセルが乗ったシェルフと共に子どもの部屋に向かって朝の支度を促してもらうなど、人の指示の理解能力が向上し、難易度の高い抽象的な依頼が可能になる。

3.カチャカが状況に合わせて発話し、人との臨機応変なコミュニケーションが可能に

「皆さんの席を回って、一人ずつ褒めてください」といった指示で、カチャカが例えば一人ずつに「〇〇さん、いつもありがとう」「〇〇さん、とっても頑張ってますね」といった労いの言葉を、一人ひとりの名前と共に投げかけたりすることもできるようになる。

さらに、「疲れたなぁ」などの言葉をかけることで、お菓子の乗ったシェルフを運んできてくれ、その際、「元気に仕事しましょう」と臨機応変に励すことも可能になる。

関連情報
https://kachaka.life/

構成/Ara

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