こんにちは。
弁護士の林 孝匡です。
宇宙イチ分かりやすい法律解説を目指しています。
裁判例をザックリ解説します。
今回は、夫 vs 妻の不倫相手による裁判。
〜 第1ラウンド 〜
裁判所
「夫の勝ち!不倫相手は400万円払え」
その後も不倫相手は妻との肉体コミュニケーションを止めず。夫はブチギレて2回目の提訴。
〜 第2ラウンド 〜
裁判所
「たしかにまだヤっとるね。でも夫の負け!」
なんで!?
以下、分かりやすくお届けします(東京高裁 H12.11.30)。
※ 争いを一部抜粋して簡略化
※ 判決の本質を損なわないよう一部フランクな会話に変換
登場人物
夫 vs 妻の不倫相手
▼ 原告(夫)
・会社員(56歳くらい)
▼ 妻(A子)
・42歳くらい
・2人の間には長女・次女
▼ 被告(妻の不倫相手)
・内装業(53歳くらい)
・妻子あり
どんな事件か
結婚して5年後には夫婦関係が悪化していました。結婚から9年後には、妻が夫に離婚を申し入れたが夫が応じませんでした。
▼ ラブストーリーは突然に
妻の不倫相手が夫婦の家の内装工事をしたことがきっかけで、A子と知り合いフォーリンラブ(こんなこと本当にあるんですね)。
工事から4年後には肉体関係を持つようになりました。その後、妻が子どもを連れて家を出ました。
▼ 離婚調停
A子は離婚調停を申し立てましたが、夫が応じず不調に終わりました。さらにA子は離婚訴訟を提起しましたが、裁判所「あなたに責任あり(有責配偶者)」と認定して離婚を認めませんでした。浮気した人が離婚を請求しても認められにくいのです。
▼ 夫がブチギレ
夫が不倫相手に訴訟を提起して損害賠償請求しました(1回目)。裁判所は不倫相手に400万円の支払いを命じました。
▼ まだヤっとるか!
裁判のあとに夫は「まだヤっとるか!」と本件訴訟を提起。不倫相手に対する2回目の損害賠償請求訴訟です。