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お笑い芸人レインボーのジャンボさんに聞く、絶対嫌われないコミュニケーション術

2023.11.05

自然に相手の良いところを言うようにしている

ジャンボさん あと 俺は自然に良いところを言っちゃってますね。意識して褒めるようにしてるわけじゃないんですけど、たぶん、本当に人を褒めることが好きなんだと思うんですよ。そこに嘘はない。

なるべく「あ、この人のここ、いいなぁ」と思ったら、照れずに言う。 「何々さんは本当にこの部分が素晴らしいですね」 みたいに、ちゃんと声に出して、言ってます。意外とみんなそういうこと、していない気がします。そうできる人って、実はあんまりいないのかもしれません。

それは嫌いな相手と関係を良くしたいから言うのではなくて、自然に、そういう良いことを感じたらすぐに言う。相方の池田直人にも、ちゃんと言っちゃう。「今日のあれ、いい」みたいに、いくら近い関係の人であっても、いいなと思ったらちゃんと言って、それを伝えたりする。

――自然に相手から褒められたら、嬉しいですね!

ジャンボさん 逆にそれ以外、俺、コミュニケーションって、あんまり意識してない。 素直に言うっていうのも、別に意識してるわけじゃないし。「強いて言うなら」っていう感じですけど、でもすごい大事なことだなって思います。 誰かに教えてもらったりしたわけでもなくて、自分で自然にそういうことがコミュニケーションでは大事だな、と。

もし、コミュニケーションが苦手な人がいたら、「身近な人から褒める訓練」というか練習をしてみたら良いのかも。「ここがいいなー」、「これは他の人にない魅力的なとこだな」みたいに、身近な友達で練習してみたらどうでしょうか?

THE EMPTY STAGEでコミュニケーション能力が磨かれる

ジャンボさん 吉本では即興劇みたいな「THE EMPTY STAGE」っていう練習をやっています。そこから学んだことも大きかった。「イエスアンド」っていう言葉があって、相手が言うことを一切否定しません。これが即興劇では、めちゃくちゃ大事なんです。 即興劇で、相手の言うことを否定すると、マジ舞台というか、ストーリーが止まちゃう。

「あなた浮気してんじゃん?」って言われたら、「いや、浮気なんてしてないよ」と否定したら、そこでもう、止まっちゃう。それを、「おい!お前!それいつ気づいてたんだよ」って繋げたら、一気にストーリー始まって、面白くステージが続くんです。

これってコミュニケーションにおいてもモロ一緒で、会社とかでも同じだと思うんですよね。営業の説明で上司に、「取引先はこうなんですよ」と言ったとする。それを上司が「あ、なるほど、いいね。 じゃあこういうサービスつけたり、こういう別商品もあるから提案してみる?」とか、付け足したら、どんどんアイデアが出てくる。でも、それを最初から「いや」「ダメ」と否定しちゃったら、マジで止まるんですよ。

今、俺、毎日YouTubeのコントを配信していて、見てもらったら分かると思うんですけど、相手の言うことは絶対否定していません。これは多分、会社とかでも同じだと思います。

伝わらない時は相手に寄り添って、路線変更

――コミュニケーションが成功&失敗した体験があれば教えてください。

ジャンボさん 成功した体験?コミュニケーションで・・・・・・よくわからないんですが、本当にいろんな人に良くしてもらってるっていう事自体が、成功しているってことですかね。もちろん、芸人仲間の皆さんがみんな優しい、っていうのもあります。俺は毎日が幸せですから、大きな意味で、成功してると言っていいと思います。

失敗した体験は、さっき言ったように、嫌なことがあると、顔にめっちゃ出ちゃったりするんで、それを相方の池田直人に肘鉄砲で注意される。自分がついやってしまう失敗を、教えてくれる人がまわりにいるだけで、ちょっと変わりますかね。

あと、相手に自分の言ってることがうまく伝わらない時は、別のアプローチをするようにしています。今、これで伝わらなかった。じゃあ、次はどうする?です。

彼女と喧嘩してる時、こっちの気持ちが伝わらなかったと感じたら、彼女の好きなお寿司にちょっと置き換えて何か言ってみる。「あー、この道、封鎖されてんだったらこっちの道を、行ってみるか?」ですね。相手に寄り添って、自分が路線変更するんです。

相手に伝える言葉のチョイス

――このほど初めての小説、「説教男と不倫女と、今日、旦那を殺す事にした女」(KADOKAWA発刊、定価1500円+税)が発売されました。文章が軽快でリズミカルなのと、言葉のチョイスが抜群でした。そうした豊かな表現力や伝える力は、人間関係でのコミュニケーションにも役立っているように感じました。

ジャンボさん 言葉のチョイスに関しては、ドラマに出た時とかも、いろいろ褒めていただきました。それは、芸人をやっていたから、身についたような気がします。

小説では「おっちょこ天使」という言葉が出てきますが、これはテレビの企画で、新しい言葉を作ってください、みたいに言われて、「君は現代に間違えて舞い降りた、天使。 おっちょこちょいな天使。おっちょこ天使」みたいな感じ作った創作です。

その辺のワードセンスについては、作品の中で、クスッとできるような、伝わるようなセンスを狙っています。初めての小説で、そういった点がちゃんと伝えられて、よかったと思います。

あと、言葉のセンスって、難しい。実は「俺はセンス鋭い」とか言ってる奴、マジ面白くなさそうじゃないですか?だいぶ危険な気がしますし・・・・・・言葉のセンスを磨こうと思って使うと、マジ激寒人間になりそうなんで、無理をするのはやめて、気をつけて欲しいっていうのはありますね。

伝わるということで言えば、軽い言葉よりも、丁寧な言葉の中の方が ヒントある気がします。みんな嫌いにならない、という言葉でしょうか。 丁寧な言葉って、めっちゃいいじゃないですか?たとえば、「僭越にも」って言葉、めちゃ丁寧な言葉じゃないですか?それをちょっと軽く出してみたりして、組み合わせたりしたら、面白ワードにもなったりしませんかね?ちょっと言い方が難しいのですが、丁寧な言葉の中に、ヒントがある気がします。

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