MONET Technologies(モネ・テクノロジーズ、以下MONET)は、日野自動車の小型BEVトラック「日野デュトロ Z EV」のウォークスルーバン仕様を架装し、同社の「マルチタスク車両」のラインアップに追加する。2024年1月からレンタカーとして提供を開始し、今後リースによる販売も行う予定となっている。それに先がけて、2023年10月27日から2024年1月末まで三重県で実施される「令和5年度 医療MaaS(中山間地域における住民の健康・生活を維持するモビリティサービス実装事業)」の実証実験で使用される。
MONETは、2020年から全国の自治体や企業向けに、MaaSで利用する車両として、トヨタ ハイエースワゴン グランドキャビンをベースにした「マルチタスク車両」を展開してきた。「マルチタスク車両」は、車内のレイアウトを柔軟に変更して、1台をさまざまな用途で活用できるMaaS向けの架装車両。このたび、SDGs(持続可能な開発目標)の取り組みに関心の高い自治体や企業などの要望に応え、「マルチタスク車両」にEV(電気自動車)を追加した。
ベースとなる「日野デュトロ Z EV」のウォークスルーバン仕様は、走行時のCO2の排出がない環境に優しいEV。EVのため高い静粛性があり、低床構造により乗り降りがしやすくなっている他、車内で立ったまま作業ができます。同社が「日野デュトロ Z EV」のウォークスルーバン仕様に、車内レイアウトを柔軟に変更できる独自の架装を施して「マルチタスク車両」とすることで、サービスも提供しやすく、さまざまな用途に利用できるようになる。
自治体や企業などで医療MaaSや行政MaaS、オフィスカーなどに活用していただくことで、質の高いサービスを実現する。例えば医療MaaSで利用する場合、サービス提供者は立ったままよりスムーズに診察や検査を行うことが可能で、患者は静かで快適な環境で診療などを受けることができる。
MONETは、この取り組みを通して、モビリティの可能性を広げるとともに、今後の新しいモビリティサービスの発展やイノベーションへの一歩になることを目指すとしている。
「日野デュトロ Z EV」ウォークスルーバン仕様
■コンパクトな設計
サイズは全長4,695mm、全幅1,695mm、全高2,290mmとコンパクトで、かつ最小回転半径は4.9mで小回りが利くため、道路の幅が狭い農村部や山間部での走行にも適している。また、コンパクトでありながらも、車内の高さが1,795mmでスムーズな移動や立ったままでの作業が可能となっている。さらに、床面地上高は空車時450mm、定積時で400mmと、サービス提供時に乗り降りしやすい設計になっている。
■環境に配慮した車両かつ静かな車内環境
バッテリーで走る電気自動車のため、走行時のCO2の排出がなく、環境に配慮した車両になっている。また、振動も少ないため、静かで快適な車内環境を提供する。
■普通自動車免許で運転可能
車両総重量が3.5t未満のため、普通自動車免許で運転が可能です。
関連情報:https://www.monet-technologies.com/
構成/土屋嘉久