将棋の参加人口は全国で600万人以上といわれる。その中で活躍するプロ棋士は約170人で、割合的には約0.003%。そんな〝超将棋エリート集団〟の中から藤井を脅かすトップ棋士を紹介する。
最強棋士を脅かすライバルたち
切磋琢磨しあうライバル
永瀬拓矢九段
1992年生まれの31歳。タイトル獲得5期。藤井の長年の研究パートナー。藤井への尊敬を隠さない一方で強烈な対抗心も。
佐々木勇気八段
1994年生まれの29歳。16歳でプロ入りし、才気あふれる将棋で人気がある。藤井のデビューからの連勝を29で止めて話題に。
佐々木大地七段
1995年生まれの28歳。小学生の頃に心臓の大病を患ったが、将棋を指したい一心でこれを克服。2023年に棋聖戦と王位戦に挑戦するも藤井に敗戦。
急成長を続ける若手
伊藤匠七段
2002年生まれの21歳。藤井とは同学年で、小学生の頃に大会で対戦して勝利。藤井は悔しさのあまり泣いてしまったという。2023年末に竜王挑戦。
藤本渚四段
2005年生まれの18歳。現在の最年少棋士。8歳の時にアマチュア竜王戦の香川県代表になった早熟の天才。今期の勝率は8割7分で全棋士中トップ。
山下数毅三段
2008年生まれの15歳。父は世界的な数学者。第73回三段リーグでは13勝5敗の成績を挙げて次点。次回、昇段を決めれば史上6人目の中学生棋士に。
実績十分のトップ棋士
羽生善治九段
1970年生まれの53歳。タイトル獲得99期。日本将棋連盟会長。1月の第72期王将戦では藤井がタイトル戦初対戦となる戦法を次々と採用し苦しめた。
豊島将之九段
1990年生まれの33歳。タイトル獲得6期。藤井には初手合いから6連勝していたが、その後に盛り返されて王位、叡王、竜王を立て続けに奪われた。
渡辺明九段
1984年生まれの39歳。タイトル獲得31期。藤井の進撃により無冠となったが、自身の将棋を見つめ直してここから巻き返しを図る。
苦手とする(!?)〝藤井キラー〟
深浦康市九段
1972年生まれの51歳。タイトル獲得3期。強敵とのバトルに強く、藤井との対戦は3勝1敗の勝ち越し。全盛期の羽生九段とも互角に渡り合った。
大橋貴洸七段
1992年生まれの31歳。奨励会で苦労してプロ入りが遅れたものの、デビュー後は毎年好成績を挙げて台頭。藤井との対戦は4勝2敗と勝ち越す。
久保利明九段
1975年生まれの48歳。タイトル獲得7期。振り飛車を得意とし、さばきのアーティストと呼ばれる。藤井とは3勝4敗、1千日手でほぼ互角。
取材・文/後藤元気 写真提供/日本将棋連盟、朝日新聞社
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