帝国データバンクは2023年上半期(2023年4-9月)の企業倒産件数(負債1000万円以上の法的整理が対象)について集計と分析を実施。先日、全国企業倒産集計2023年度上半期報として発表したので、その概要をお伝えする。
概況
業種別〜5年ぶりに全7業種で前年同期を上回る 『小売業』は300件超の大幅増加
業種別にみると、上半期としては2008年度以来、15年ぶりに全7業種で前年を上回った。『サービス業』(前年同期811件→1022件、26.0%増)が最も多く、『小売業』(同559件→885件、58.3%増)、『建設業』(同622件→841件、35.2%増)と続いた。『小売業』は前年同期から300件を超える大幅増だった。
『運輸・通信業』(同168件→217件、29.2%増)は、上半期としては2014年度以来9年ぶりに200件を超えた。資材価格の高止まりや人手不足が続く『建設業』は、上半期としては2年連続で前年を上回った。
業種を細かくみると、『サービス業』では、「ソフトウェア開発」など「広告・調査・情報サービス」(前年同期228件→334件)が大幅に増加した。『小売業』では、「飲食店」(同202件→381件)が上半期としては過去最多の2020年度(392件)に迫る件数となった。
『建設業』では、「内装工事」など「職別工事」(同249件→384件)の増加が目立った。