ポートフォリオは基本的には自分で組む人が多数
次に資産運用の際にポートフォリオを組むことを「意識している」と回答した514人に「どのようにポートフォリオを組んでいますか」と複数回答可で質問したところ、「自分で組んでいる」が65%でトップとなった。
以下、「ネットや本の情報を参考にしながら自分で組んでいる」(34%)、「金融機関や投資のプロの意見を参考にしながら自分で組んでいる」(17%)との回答が続く。何らかの力を借りつつも基本的には自分でポートフォリオを組む人が多いようだ。
最後に、資産運用の際にポートフォリオを組むことを「意識していない」と回答した618名に「なぜ、ポートフォリオを組むことを意識していないのですか」(複数回答可)と尋ねたところ、最も多い回答は「自分でポートフォリオを組むのは難しい」(32%)という結果に。
2位は「特に理由はない」(24%)、3位は「ポートフォリオの趣旨がよくわからない」(19%)であった。個人でポートフォリオを組むことの難しさを指摘する回答が多かった一方で、ポートフォリオの重要性を認識していない人も相当数いることが明らかになった。
バイアンドホールド代表 山口 貴大氏の解説
貯金以外に資産運用を「行なっている」との回答が38%、「行なっていない」が62%でした。これに関しては、貯金が安全と思っている人がまだ多いと感じました。貯金には価格変動リスクはありませんが、現状は円安とインフレで貯金の価値は下がり続けています。
資産運用とは「お金を様々な形で分散して保有しましょう」という考え方なので、この事を理解して実行に移せていないのは、まだまだ日本人の金融知識は足りていないと感じました。
次に「複数の資産クラスに分散していますか」との問いに「分散している」と答えた割合が61%でしたので分散の意識はそれなりに浸透していると感じました。ただし、YouTubeやブログなどネットの情報を鵜呑みにして投信判断をしている人が多いと感じています。
最近、「利下げすると債券価格が上昇するので債券は儲かる」といったYouTube動画の再生数が伸びていたのですが、資金の大きい富裕層にとって今の相場はリターンが不透明な株式に投資するより、元本保証で高利回りの債券に投資するメリットは大きいと思います。
しかし、資産形成層にとっては長期的に債券よりも株式のリターンが高くなるのは歴史が証明しており、下落局面でもコツコツと株式に積み立て投資する方が良いと考えます。
ネットの情報や専門家の意見を全て鵜呑みにするのではなく、情報を精査した上で、投資判断をすることが重要であると改めて考えさせられました。
調査概要
調査期間:2023年9月22日
調査手法:インターネット調査
調査地域:全国
調査対象:30歳~59歳、男女
サンプル数:3,000人
調査会社:アイブリッジ株式会社
関連情報
https://financial-free-college.jp/
構成/Ara
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