■自分の生活やライフスタイルに合った情報や案内を受け取っていると感じている利用者ほど、ロイヤルティは高くなる
カードステータス別に見た、パーソナライズ化された情報が役に立っている利用者の割合
該当のクレジットカード会社から発信される情報において、利用者の利用状況に応じた情報発信(パーソナライズ化された情報)が役に立っているか調査したところ、「過去に購入・利用した商品やサービスに関連したレコメンド情報」は5.9%、「検索履歴に応じた商品やサービスのレコメンド情報」と、「ライフスタイルに合わせた商品やサービスのレコメンド情報(誕生日や記念日など)」はいずれも3.8%に留まった。
カードのステータス別にも分析したところ、プラチナカード保有者においては、パーソナライズ化された情報に対する割合が他のカード区分よりも高くなっており、ステータスの高いカードを保有している利用者においては、パーソナライズ化された情報の受け取りが求められる傾向がみられた。
パーソナライズ化された情報が役に立っているか別に見た、案内や情報が自分に合っているかの印象
また、全体の回答者に対しても、該当のクレジットカード会社から発信される情報や案内が、自分の生活やライフスタイルに合っていると感じるか調査したところ、「とてもそう感じる・ややそう感じる」と回答した利用者は全体の28.1%だった。
これらのクレジットカード会社から発信される情報や案内に対する印象について、前述のパーソナライズ化された情報が役に立っていると回答した利用者とそれ以外の利用者で比較したところ、パーソナライズ化された情報を受け取っている利用者での「とてもそう感じる・ややそう感じる」と回答した割合は64.5%となり、それ以外の利用者の割合よりも高い結果となった。
提供される情報や案内について、案内や情報が自分に合っているかの印象別NPS
これらの印象別にNPSも分析したところ、「とてもそう感じる」と回答した利用者のNPSは46.2ポイント、「ややそう感じる」と回答した利用者のNPSは-8.1ポイントとなり、「どちらでもない」、「全くそう感じない・あまりそう感じない」と回答した利用者のNPSよりも高くなった。
利用者それぞれの利用状況やライフスタイルに合わせた情報提供を行なうことが、ロイヤルティの向上にもつながることが示唆される結果が得られたといえるだろう。
■クレジットカードをQRコード決済や電子マネー、スマホ決済と連携させている利用者のNPSは高い傾向に
QRコード決済や電子マネー、スマホ決済を連携させている利用者の割合
利用しているクレジットカードにおいて、QRコード決済や電子マネー、またApple PayやGooglePayといったスマートフォン決済のサービスを連携させている利用者は18.0%となった。
QRコード決済や電子マネー、スマホ決済の連携利用者別NPS
また、これらの決済手段をクレジットカードに紐づけている利用者別にNPSも分析したところ、QRコード決済や電子マネー、スマホ決済を連携させている利用者のNPSは-37.7ポイントとなり、連携させていない利用者に比較して高くなった。
クレジットカードの利用だけでなく、多様な支払い手段と連携対応ができることの重要性が推察できる。
■クレジットカード利用者の推奨度(友人や同僚におすすめできるか)が高いほど、継続利用意向も高くなる
推奨セグメント別継続利用意向
該当のクレジットカードの利用者に対し、今後の継続利用意向を0~10の11段階でたずねたところ、 「推奨者」(推奨度が「9」~「10」の回答者)は平均9.5ポイント、「中立者」(推奨度が「7」~「8」の回答者)は平均8.0ポイント、「批判者」(推奨度が「0」~「6」の回答者)は平均6.2ポイントとなり、推奨度が高いほど継続利用意向も高くなる回答結果が得られた。
調査概要
クレジットカード調査対象企業(アルファベット順、50音順)/
Amazonマスターカード、ANAカード、au PAYカード(旧au WALLETクレジットカード)、dカード、JALカード、JCBカード、JREカード/ビューカード、PayPayカード(旧Yahoo! Japanカード)、アメリカン・エキスプレス・カード、イオンカード、エポスカード、オリコカード、セゾン・アメリカン・エキスプレス・カード、セゾンカード、セブンカード、三井住友カード、三菱UFJニコスカード、楽天カード
調査対象者/インターネットリサーチモニターのうち、上記クレジットカード会社の利用者
調査方法/NTTコム リサーチ*による非公開型インターネットアンケート
調査期間/2023年8月25日~ 2023年8月28日
有効回答者数/8458名
回答者の属性/
【性別】男性:56.4%、女性:43.6%
【年代】20代以下:7.8%、30代:12.5%、40代:20.4%、50代:22.3%、60代以上:37.0%
構成/清水眞希