ハイブリッド量子コンピューティングプラットフォームについて
ハイブリッド量子コンピューティングプラットフォームの概要
富士通は、量子アプリケーションの研究開発をさらに加速し、量子コンピュータによる社会課題の解決を早期に実現するために、量子コンピュータとのインターフェース構築において理研の協力を得ながら、量子コンピュータと量子シミュレータのシームレスな操作を実現するハイブリッド量子コンピューティングプラットフォームを開発した。
本プラットフォームはアマゾン ウェブ サービス(AWS)(注6)のサーバレスコンピューティングサービスAWS Lambdaなどを活用したスケーラブルなクラウドアーキテクチャを実装しており、量子コンピュータと量子シミュレータに対して共通のAPIを介したシームレスなアクセス環境を、富士通と理研との共同研究を通して、企業や研究機関に提供。
(注6)アマゾン ウェブ サービス(AWS)…2006年より同名の企業がグローバルに提供するクラウドサービス
これにより、特に、量子化学計算における分子エネルギー計算のためのVQE(Variational Quantum Eigensolver)や、金融分野における量子機械学習アルゴリズムなど、従来のコンピュータと量子コンピュータが連動するアルゴリズムの開発において、量子コンピュータと量子シミュレータを状況によって使い分ける技術のほか、将来的には、本プラットフォームと外部の量子化学計算ライブラリなどの連携機能も期待されている。
■今後について
連携センターでは今後、さらに大規模な1000量子ビット級の量子コンピュータの実現を可能とする技術開発に取り組み、開発した技術は順次、本プラットフォームを通じて展開していくという。
富士通と理研は、「量子コンピュータの実応用に向けた連携体制を強化し、量子計算シミュレーション技術の研究開発や、量子コンピュータとHPCの連携のためのソフトウェア技術の研究開発も推進していきます」とコメントしている。
関連情報
https://pr.fujitsu.com/jp/
構成/清水眞希