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新しいミーティングの形「オフサイトミーティング」って何?

2023.10.27

最近、リモートワークが定着して業務の利便性は向上した一方で、対面コミュニケーション不足の課題が生まれている。そこで注目されているのが、会社とは別の場所に集まって会議する「オフサイトミーティング」だ。

ワーケーションの一つでもある、この新しいミーティングの特徴や事例について、長野県立科町(たてしなまち)で企業のオフサイトミーティングをはじめとしたワーケーションを積極的に受け入れている「立科WORK TRIP」の担当者やワーケーションコンシェルジュに話を聞いた。

ワーケーションの一つ「オフサイトミーティング」とは?

立科WORK TRIPは、2017年から取り組みが開始され、開発合宿や集中合宿型のワーケーションにおいて2022年度は年間300人以上のビジネスパーソンを受け入れた。

組織開発や人材開発、心理的安全性の構築を目的としたチームビルディングのために「オフサイトミーティング」の機会を提供している。

立科WORK TRIPに携わる同町の企画課地域振興係・係長の上前知洋氏は、オフサイトミーティングについて次のように解説する。

「ワーケーションはワーク(Work)とバケーション(Vacation)を組み合わせた造語で、コロナ禍による新しい働き方として普及しました。ワーケーションはその類型によって休暇型と業務型があり、オフサイトミーティングは、企業の業務の一環として行われる業務型かつ合宿形式のワーケーションの一つです。

オフサイトミーティングでは、通常のオフィス(オンサイト)以外の場所に出かけて、部署やプロジェクトメンバーでミーティングを実施し、ひざを突き合わせて集中的に議論や特定の業務を行います。これまでは首都圏近郊のホテルやカンファレンスルームを利用することが多かったのですが、最近では、リゾート地に宿泊してコワーキングオフィスを利用して実施される事例も多くなりました」(上前氏)

同町がオフサイトミーティングを積極的に受け入れている背景として、大自然という環境がそろっていることが挙げられる。

「信州を代表する高原エリアである『信州白樺高原』において、大自然を感じてリラックスしながら業務に集中してもらうことを受け入れ方針としています。そのため、オフサイトミーティングに必要となるプロジェクターやホワイトボードなどを無償で貸し出し、高原エリアのペンションやホテルをワーク環境として提供する体制整備や、滞在プランや現地調整をおまかせできるコンシェルジュを配置しており、企業型ワーケーションの受入件数は全国トップクラスになっています。観光地としては、比較的年齢の若い、新しい顧客層の開拓につながっています」(上前氏)

立科WORK TRIPに参画する日本ワーケーション協会の公認ワーケーション・コンシェルジュで、(一社)信州たてしな観光協会 専務理事を務める渡邉岳志氏は、次のように述べる。

「当地にワーケーションに来られる方のうち、9割がオフサイトミーティングや開発合宿を行います。コロナが収束してもリモートワークを継続する企業が多くありますが、コミュニケーション不足が生じています。そのため、コミュニケーションを増やす目的で、普段会うことがない同じ会社の他部署の人などとの交流を行う方も多くいます。また新規事業で協業する他社のメンバーとのキックオフミーティングなどもあります」(渡邉氏)

オフサイトミーティングのメリット

オフサイトミーティングは、通常のオフィスやオンラインでのミーティングと比べてどのようなメリットがあるのか。上前氏は次の2点を挙げる。

●心理的安全性の構築

「クリエイティブな価値創造を行うチームには、メンバー間の心理的安全性の構築が欠かせません。そのためには、お互いが打ち解け合って相互理解や協力関係を深めることが大切です。場所を変えて仕事をすることで、普段とは違うフラットな雰囲気がつくられ、メンバー同士の議論が深まる効果があります」(上前氏)

●創造性の向上

「普段のオフィスから離れて、自然豊かなリラックスできる環境で行うオフサイトミーティングでは、新たな視点や考えが生まれやすい特徴があります。他の雑務から切り離されることで、いつもよりも深い議論が行われ、創造性の高いアウトプットが期待できます」(上前氏)

また渡邉氏は、チームビルディングにもメリットがあるという。

●チームビルディング

「滞在中の参加者に星空を見るおすすめスポットを紹介することがあります。暗い中、星を見上げていると『うちの子が受験でさ』などの仕事以外の話が自然と出てきて、同僚や初めて会う他部署の社員同士が、自然と内面を吐露しあうようになります。同じように悩んで同じようにがんばっている仲間がいるとわかるだけで『ひとりじゃない感』が生まれ、心理的安全性に包まれます。これにより、チームビルディングも進むのではないかと思います」(渡邉氏)

オフサイトミーティングの成功事例

過去にオフサイトミーティングを行ったある企業の様子について、上前氏は次のように語る。

「社員の数が増加し、WEB会議でしか会ったことがない社員が多くいる会社様が、オフサイトミーティングで滞在されたことがあります。同じ会社に所属しながら初対面の方も多く、自己紹介し合っていた様子が印象的でした。

滞在中は経営会議を夕食の時間ぎりぎりまで行っていました。最終日にはアクティビティとしてフットサルをして親睦をはかって解散となりました。参加された方からは、『心と頭がほぐれた状態で仕事に向き合って、新しいアイデアを創出することができるからとてもいい』とコメントをいただいています」(上前氏)

越境学習型のワーケーションも

立科WORK TRIPでは、新たな取り組みも進めている。その一つに「越境学習型」のワーケーションがあると渡邉氏は言う。

「昨年からテストを重ねていて、今年度から本格的に取り組んでいることに越境学習型のワーケーションがあります。

自社の会議を始める前に、立科町の事業者の取り組みを見学したり、話を聞いたりするアクティビティを設けます。いわゆる頭のアイスブレイクを行うためのものです。『立科にはこんな地域課題があって、こうやって解決しようとしているのか』『へぇ〜こういう考え方もあるんだ』『同じような年齢で悩んで、もがいているんだな』『まったくの他業種だけど参考になる部分がある』など、別の世界を知ることで頭がやわらなくなり、天地効果もあって、普段の会議より柔軟なアイデアが出るのではと考えています」(渡邉氏)

オフサイトミーティングの具体的な実践方法については、立科WORK TRIP主催のオンラインセミナーに参加して知るのも一案だ。上前氏と渡邉氏、NTTコミュニケーションズ株式会社 スマートワークスタイル推進室droppin事業開発・推進リーダーの山本清人氏が登壇し、人材開発、チーム・組織開発の傾向や事例の紹介から、オフサイトミーティングの効果、導入・実践方法について紹介される。

リモートワークが定着するからこそ生きてくることがわかったオフサイトミーティング。今後も普及していく可能性がある。

【取材協力】

上前知洋氏
立科町企画課地域振興係係長
兵庫県西宮市出身。 信州大学大学院総合工学系研究科修了。2010年、 長野県職員に採用。立科町への職員派遣をはさみ、 健康福祉部で検診制度の設計・ 推進や産業労働部で中小企業のマーケティング支援業務に従事。 2016年に県職員を退職し立科町職員となり、 企画部門で主に地方創生業務に従事。 社会福祉型テレワーク事業や学生によるアイデアソン事業、 関係人口の創出事業を担当している。(一社)日本テレワーク協会サードワークプレイス研究部会メンバー(2020-)、観光庁「新たな旅のスタイル促進事業」アドバイザー(2021)。

渡邉岳志氏
(一社)信州たてしな観光協会専務理事
20年の広告業界勤務を経て5年前に観光業に転身。お客様の要望に沿うプランを爆速コーディネートが好評。趣味は登山、モーグル、SUP、Google Map上での妄想旅行。

【参考】
立科WORK TRIP
立科WORK TRIP主催「TEC&ITリーダーのためのオフサイトミーティングとは!?」Vol.2(オンライン/参加無料)
2023年11月6日(月)14:00 – 15:20

文/石原亜香利

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